年下の子に優しくできない繊細な子が仲良く遊べるようになった脳に届くママの声かけ

年下の子に優しくできないお子さんをみて「なぜ優しくできないのか」と不安に感じていませんか?じつは繊細な子は脳が疲れやすく、気を配る余裕がないだけ。構ってもらおうとする従弟に「こないで!」と言っていた息子が仲良く遊べるようになった、そんなママの声かけをご紹介します。

1.年下の子に優しくできない

 

我が家にはひろくんという小1の男の子がいます。お友達と遊ぶことは大好きだけど、年下の子は苦手で、冷たくしたり、優しくできない場面を見かけることもよくありました。

 

年長の時、保育園の先生から「ひろくんは年下の子と関わろうとしないですね」とも言われていました。

 

私は「なんで優しくできないんだろう」「うちの子は冷たいのかな?」と漠然とした不安を抱えていました。

 

 

2.従弟に怒ってしまう繊細な息子

 

ひろくんには4歳の従弟がいます。よく一緒に遊ぶ機会があるのですが、ひろくんは従弟とうまく関われません。

 

従弟はひろくんに興味津々でずっと後を着いて回って、構ってほしそうにしているのですが、ひろくんは逃げて、しまいには「こないで!」「大嫌い!」と怒ってしまう。

 

私は内心「もう小学生なのに、なんで年下の子に優しくできないんだろう」と思っていました。

 

 

3.繊細な子が年下の子に優しくできない理由

 

ひろくんの育児での悩みは尽きませんでした。こだわりが強い、人前を極端に嫌がる、行動の切り替えが苦手など。いつ困りごとが起きるだろうと気を遣いながら生活をする日々。

 

療育施設に相談しても「様子をみましょう」と言われるだけ。どうにかしたいと模索する中で、お家で脳を育てる「発達科学コミュニケーション」(以下発コミュ)に出会い、ひろくんは繊細な気質を持っていることを知りました。

 

そしてママのコミュニケーションを変えることで子どもの脳を伸ばせる、と教えてもらい、「私が変わればこの子も変われるんだ!」と希望を持ち、発コミュを学び始めました。

 

発コミュを学ぶ中で、繊細な子はまわりの音、感情、雰囲気などを敏感に受け取るため、すぐに脳が疲れてしまうことを知りました。

 

自分のことでいっぱいいっぱいになり、余裕がなくなってしまうから人に優しくできないのです。

 

さらに年下の子は泣いたりわがままを言ったりするので、繊細な子にとっては刺激が強すぎたり、行動の予測ができないのでどう関わったらいいかわからずに不安になってしまいます。

 

ひろくんもそれで余計に小さい子が苦手になっていたんだ、と気づくことができました。

 

そして発コミュで教えてもらった声かけをしたことで、ひろくんは従弟と仲良く遊べるようになりました。具体的にどんな声かけをしたのかをご紹介します。

 

 

4.注意は逆効果?繊細な子は肯定することで行動が変わる

 

大切なことは、好ましい行動に注目して肯定すること。

 

「〇〇してるね」「〇〇できたんだね」と具体的に事実を伝えることで、「自分はできている」と認識して安心することができます。安心して行動できると、自信がつき、自然と好ましい行動が増え、好ましくない行動が減っていきます。

 

逆に好ましくない行動には反応せず、怒ったり注意したりしないこと。自信がなくなり、やる気もなくなってしまうからです。

 

まずは従弟ママに、ひろくんに対して危ない行動以外の好ましくない行動は注意せずに対応したいこと、もし暴言などで従弟が傷ついてしまうようなことがあれば、私から従弟に謝ってお話をさせてもらいたい、と伝え了承をもらいました。

 

いつも通り構ってほしくてひろくんに絡んでくる従弟。ひろくんは「あっち行ってー!」と言っていますが、私は「そんな言い方しないの!」と言いたい気持ちをぐっと我慢。

 

注意せずに観察だけしていると、ひろくんが従弟と遊んでいる時間もあることに気付きました。

 

・一緒に遊んでいる時はすかさず「ひろくん、仲良く遊んでいるんだね」と笑顔で伝えます。

 

・持ってきたおやつを分けている時は「ひろくん、優しくしているね」と伝えます。

 

気付くとひろくんと従弟が仲良く遊ぶ時間が増えていました!そしてその日の帰りには「また遊びたい」と言ってくれました。

 

 

5.注意をやめれば苦手だった年下の子にも優しくできる!

 

年下の子に優しくできないなんて、「うちの子は冷たいのかな?」と不安に思っていたけど、ひろくんはいろんなことを敏感に受け取り、いっぱいいっぱいになっていただけだとわかり心が軽くなりました。

 

以前の私はひろくんに「年下の子には優しくしてあげなきゃダメ」「年上なんだから」と言ってしまうこともよくありました。「ちゃんとしなきゃ」というプレッシャーになって余計にどう接していいかわからなくなっていたのかもしれません。

 

指示や注意をやめたことで、ひろくんは苦手だった年下の子とも自然と仲良く遊べるようになってきました。これからも好ましい行動に注目することを続けて、ひろくんの成長を支えていきたいと思います。

 

 

執筆者:にしやまともか

発達科学コミュニケーション

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