1.朝だけ「お腹が痛い」は仮病?それとも本当?
・朝になると「お腹が痛い」と言って学校に行きたがらない
・欠席が決まった途端に元気になる
・ 無理に登校させると大泣きしたり、パニックになったりする
・ 病院に行っても異常なしと言われる
こんな様子が続くと、どう対応すればいいか悩みますよね。
実は、朝だけお腹が痛くなる原因は、お子さんは脳ストレスの可能性大!
ただ様子見するだけでは、解決せず、登校しぶりが悪化することもあるため、ぜひこの記事を読み、対応してみてくださいね。

2.登校しぶりと「お腹が痛い」の関係
繊細な子は、不安や緊張を感じると、脳内に危険信号が発信され、ドキドキしたり、お腹や頭が痛くなったり、ストレス反応が表れることがあります。
たとえば、登校しぶりがある場合には、脳が「学校=嫌な場所」と間違った情報をインプットしてしまい、平日の朝になるとお腹が痛くなるなど、全力でSOSのサインを出すのです。

3.「行きたくない」だけではない、脳のメカニズム
脳には行動を抑制するブレーキ機能がついていることを知っていますか?
危険を察知すると、自分の身を守るためにそのブレーキを踏んで、行動を止めようとするのです。
繊細な子は、登校に不安を感じると、このブレーキ機能が強く働きすぎるため、「お腹が痛い」という身体症状として表れることがあるのです。
この状態で無理に登校させようとすると、子どもはますます不安を感じ、症状が悪化することも。
子どもの気持ちを受け止めながら、安心感を与えることで、脳は「安全」と判断し、症状が和らぐことがあります。
次の章では、朝だけお腹が痛いと訴える登校しぶりのある繊細な子の安心と自信を育むママの声かけをご紹介します。
4.繊細な子の登校しぶりを和げる心と脳に届くママの声かけ
◆自分で考える脳が育つ2択質問
繊細な子の登校しぶりを解決するには、無理やり行かせるのもただ休ませるのも逆効果。
人から言われて行動したことは、実は脳に定着せず、一時的に無理をしても登校しぶりの根本解決にはならないからです。
大事なのは自分で考え、決めて、行動すること。
たとえば、
「ランドセルは自分で持つ?ママが持つ?」
「学校までひとりで行く?ママと行く?」
「帰ってきたらおやつはドーナツにする?一緒になんか作る?」
などと、どちらを選んでも行動できるような選択肢を与えてあげるのが効果的です。
自分で決めて、行動することではじめて、「できた!」という成功体験につながり、自信が育ちます。
◆笑顔とスキンシップで安心チャージ
繊細な子はママの表情や反応にとても敏感。朝だけお腹が痛い自分に、「ママはどう思ってるんだろう?」「信じてくれてるのかな?」と、ママの反応が気になって、無理し過ぎてしまうことも。
これは、繊細な子の脳が、自分の感情よりも人の感情に敏感に反応できるからです。
ママのささいな表情や声のトーン、空気の変化を察知し、「きっとママは行ってほしいんだ」「頑張らなきゃ」と、自分にプレッシャーをかけるのです。
結果として「嫌だけど行くしかない」と、ネガティブな感情のまま学校に登校することで、「学校=嫌な場所」とインプットされ続け、ますます学校への拒否反応を示すようになります。
大切なのは、「本当に痛いの?」と疑うのではなく、子どもの気持ちを受け止めることです。
「お腹温めてみようか?」
「しばらくママが手を当てとこうね」
などと、ママが笑顔で穏やかに対応してくれることや、スキンシップをとることで、脳が安心し、ストレスによる痛みであれば、少しずつ落ち着きます。
朝だけ「お腹が痛い」というお子さんの対応に悩んでいたら、是非試してみてくださいね。
執筆者:ふじい あきな
(発達科学コミュニケーショントレーナー)