外では優等生!繊細な息子が家では大爆発!兄妹喧嘩の毎日から笑顔になれた母の声かけ

毎日繰り返される兄妹喧嘩に悩んでいませんか?喧嘩の原因は、繊細な子の脳の仕組みにありました。母の声かけで喧嘩を減らし、毎日笑顔でいられる関係になれた方法をお伝えします。

1 兄妹喧嘩にクタクタ…もう限界!

 

我が家には、2歳差の兄妹がいます。どちらも感受性が強く、とても繊細な子どもたちです。

 

兄(通称:レン)は、小さなころからニコニコしていて、トラブルなくなんでもそつなくこなす優等生タイプ。実は、音に敏感でこだわりも強く、外では自分の気持ちをうまく言えない一面があります。

 

そんなレンにとって、にぎやかでおしゃべりな妹は、刺激が強すぎる存在。些細なことで言い合いが始まり、気づけば大喧嘩に発展します。

 

「何にもしてないのに叩かれた!痛い!」
「うるさい、黙れ」

言葉も手も出てしまい、しまいに大泣き。
レンは妹の泣き声でさらにイライラし、部屋中がピリピリした空気に包まれます。

 

しまいに、レンの視界に妹が入っただけで

「邪魔!」と妹を叩き、大泣き。

「叩かないよ!蹴らないよ!」

仲裁に入るも何を言っても収まらず、二人の怒りも、私の疲れも積み重なるばかりでした。

 

「兄妹だから仕方ない?」とモヤモヤしながら、毎日兄妹喧嘩の繰り返し。

「どうにかしたいけど、どうすればいいの?」

と途方に暮れる日々でした。

 

 

2 ピリピリモードが止まらない家の中

 

繊細な子で音に敏感なレンは、よくしゃべる妹にイライラしがち。

毎日ケンカが絶えず、私が間に入ってもすぐにまたぶつかってしまいます。

 

家族でのお出かけも難しくなり、だんだん家全体がギスギスしていきました。

「妹なんて、生まれてこなければよかった」

「一人っ子がよかった」

そんな言葉が飛び交うようになったとき、心が折れそうになりました。

 

暴言や小さな暴力が増えて、いつかケガをするんじゃないかとヒヤヒヤ

そのたびに止めに入り、でも何も変わらず…。

 

気づけば、家の空気はずっとピリピリしたまま。

兄妹喧嘩の渦中で、私はずっと「どうしたらいいの?」と悩み続けていました。

 

 

3 喧嘩の裏に隠れていたのは、繊細な子の脳の仕組みだった

 

そんな我が家が少しずつ変わっていったきっかけは、「繊細な子の心と脳を強くする親子の関わり方」を専門に教えているむらかみりりかさんとの出会いでした。

 

レンにとって繊細さが生きづらさになっていると感じていたので、

「繊細さは生きづらさじゃない!お家で心と脳を育てることで強みに変えられる!」

と聞いて、強みに変えてあげたい!と思い学ぶことを決意しました。

 

心と脳の仕組みを学んで行く中で、こんなことに気が付きました。

 

  • 繊細な子の脳は、感覚的に受け取る情報や刺激の量が多いこと

 

  • 受け取った刺激を上手に処理することが追いつかずにストレスがたまりやすいこと

 

  • ストレスを抱えていると1のストレスを100に変換して受け取ってしまう事で、過敏スイッチが入ってしまうこと

 

  • そのことで感覚過敏を起こし音に過敏になってしまうこと

 

  • 繊細な子ほど外で頑張りすぎて家ではストレスが爆発してしまうということ

 

これらを知ったとき、レンの姿がまさに当てはまっていると感じました。これらのことを変えるためには、親子の安心と信頼の関係を整えることが感情をコントロールする為に重要とのことでした。

 

外では“優等生”と言われるレンは、きっと自分を抑えて頑張り続けていた。そのストレスが積もりに積もって、感覚にまで影響し、些細な音にも反応してしまう。

 

さらに、家ではそのストレスのコントロールが効かず感情となって噴き出し、妹への攻撃という形で表れていたのです。

 

私が仲裁すればするほど、ますます感情のコントロールが難しくなり、兄妹喧嘩は激しくなっていくという悪循環に陥っていました。

 

 

4 喧嘩が劇的に減った母の声かけ

 

学びをきっかけに、私自身の関わり方を変えてみました。

喧嘩を止めるより、まずは一人ひとりと安心と信頼の関係を築こうと思い、それぞれの脳に安心を届ける声かけを意識するようにしました。

 

①日常の中で、行動をたくさん肯定する

 

喧嘩していない日常の場面で、何気ない行動に目を向けて、肯定の言葉をかけるようにしました。

 

引きこもりがちな兄には

「おはよう、起きてきたね」

「座れたね」

「ご飯いっぱい食べてくれてうれしいよ」

「気持ちを教えてくれてありがとう」

 

活動的な妹には

「靴履くんだね」

「着替えるんだね」

「お風呂入るんだね」

「お手伝いしてくれてありがとう」

 

そして、できる限り優しいトーンで話しかけ、目が合えばニコニコする。


そんな小さな肯定の関わりを積み重ねました。

 

②仲良くしている時には、兄妹の関わりにハナマルをあげる

 

喧嘩が目立つ毎日でしたが、時々ふと仲良く遊ぶ場面もあります。
そんなときこそ見逃さずに、

「仲良くしてるね」

「楽しそうだね」

と声をかけ、2人の関わりに“ハナマル”をつけました。

 

兄妹喧嘩にばかり注目するのではなく、あえて仲良くしているときに注目して肯定する。


それが子どもたちの脳に「仲良くしていると、お母さんが嬉しそう」というポジティブな記憶として残ると知ったので、意識的に続けていきました。

 

 

5 イライラだらけの家が、優しい空間に!

 

学び始めて約1ヶ月半。家の中に、少しずつですが変化が訪れました。

 

  • 妹が大きな声で泣いていると、兄が自分から距離を取れるようになった

  • 泣き声や、喋り声が大きくうるさくても暴力を振らないようになった

  • 喋り方がお互い優しくなり、相手を気遣えるようになった

  • 兄妹で仲良くするやりとりが増えた

  • 家族みんなで笑い合える時間が戻ってきた

 

兄妹喧嘩を止める日々は、脳に届く安心の声かけを積み重ねることによって頻度や激しさは確実に減り、私自身のストレスや精神的な負担もとても軽くなりました。

 

これからも、子どもたちの脳に安心」と「喜び」が残るような肯定の声かけを、続けていきたいと思います。

 

 

執筆者:たかしま きわ

発達科学コミュニケーション

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