年長ADHD傾向の息子との買い物がつらかったあの日々
買い物に行くたびに、私はどっと疲れていました。
年長ADHD(注意欠陥多動性障害)傾向の息子は、お店に入った瞬間からあちこちに目を奪われ、気づけばどこかへ行ってしまう。
「こっちだよ」
何度声をかけても、ふらふらと別の売り場へ。
やっと追いついたと思ったら、今度はおもちゃ売り場で立ち止まり、
「これ欲しい!」
とその場から動かない。
「今日は買わないよ」
と伝えても、気持ちは切り替えられず、ぐずり始める。

周りを見ると、同じくらいの子がちゃんとママの隣を歩いている。
どうしてうちだけ…?
そんな気持ちと、周りの目が気になって、早くこの場から逃げたくなることもありました。
本当は、息子と一緒に買い物を楽しみたい。
それなのに現実は真逆で、気づけば 「一緒に行きたくない」そう思うようになっていたのです。
良かれと思っていたその声かけ、
実は癇癪を長引かせているかも?
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「言うことを聞かない子」ではなかったと気づいた理由
当時の私は、息子のことを 「言っても聞かない子」だと思っていました。
だけど、発達科学コミュニケーションを学ぶ中で気づいたのです。
息子は、わざとやっていたわけではなかった。
・目に入るものに注意が引っ張られてしまう
・何をどれだけやれば終わりなのか分かりにくい
そんな脳の特性があったのです。
買い物は、大人にとっては「必要なものを買う」という目的があります。
でも子どもにとっては、目の前に楽しいものがたくさんある場所。
「今気になるもの」
に心が動くのは、むしろ自然なことでした。

つまり息子は、 どう動けばいいか分からない状態だったのです。
そして、 どう動けばいいか分からない状態だったからこそ、
“今やることが分かる関わり”
が必要だったのです。
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年長の今だからこそ変えたい関わり方
もしこのまま、
「動き回る→注意する→できない」
というやりとりを繰り返していたらどうなるでしょうか。
子どもは 「自分で動く経験」を積めないまま、
「言われないと動けない」
状態が当たり前になっていきます。
さらに、
「どうせできない」
と感じる経験が積み重なると、自信をなくし、新しいことにも挑戦しにくくなってしまうこともあります。
でも逆に言えば、関わり方を変えれば、
・見通しを持つ力
・自分で考えて動く力
を育てていくことができます。

小さな「できた」の積み重ねが、
「自分でもできる」
という感覚につながっていきます。
年長のこの時期は、やり方が分かれば動けるようになる時期。
だからこそ、今の関わりが大切だと感じました。
買い物が楽しい時間に変わった関わり方
そこで私は、買い物の捉え方を変えました。
「やらなきゃいけないこと」から 「クリアしていくゲーム」へ。
すると、あれほど大変だった買い物の時間が、少しずつ変わり始めたのです。
「ママの買いたいもの全部見つけられたら、好きなお菓子1つOK!」
そう伝えると、息子の目の色が変わりました。
「ナスはどこかな?」
「次はネギ探してみて!」
一つずつミッションを出していくと、
「ママこっち!」
今まで動き回っていた息子が、楽しそうに店内を案内してくれるようになったのです。
まるで宝探しをしているかのように、夢中で取り組む姿がありました。
もちろん、すべての子に同じ方法が合うわけではありません。
まとめて任せた方がやる気が出る子もいれば、 ゲーム性がある方が動きやすい子もいます。
大切なのは、その子が「やりたくなる形」に変えること。
結果、息子は終始楽しそうに買い物をし、私はイライラすることなくスムーズに買い物を終えることができました。

「大変な時間」だったはずの買い物が、 親子で笑い合える時間に変わったのです。
今日のお買い物で、ひとつだけ“ミッション”を試してみてくださいね。
執筆者:西野まこ
(Nicotto Project 発達科学コミュニケーションアンバサダー)


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