発達グレーゾーン
繊細(HSC)なお子さんは、
この認知のゆがみを
いくつも持っていることが
少なくありません。
*認知とはものごとの
感じ方・捉え方のことです。
そして私は、子ども達の
この認知のゆがみを
なるべく早くやわらげてあげたい
と考えています。
なぜなら、
認知のゆがみが強い状態が続くと、
・自分を必要以上に責めてしまう
・「どうせ自分なんて」と
感じやすくなる
・自信を持つ体験が
積み重なりにくくなる
結果として
自己肯定感が育ちにくく
なってしまうからです。
お母さんの中にも、
わが子の考え方や受け取り方に
「育てづらさ」を感じている方は
多いのではないでしょうか。
私の主人が
過去にうつ病を経験したことは、
以前メルマガでも
お話しさせていただきました。
その背景のひとつにも、
認知のゆがみがありました。
極端な認知のゆがみが続くと、
心が限界を迎えてしまうこともある。
それほど、思考のクセは
心と脳に影響する
ものなのです。
この「認知のゆがみ」という概念を
提唱したのは、
アメリカの医学博士
アーロン・T・ベックです。
ベックは、
人が不安や抑うつ状態に
陥る背景には
共通した思考パターンがある
と考えました。
まずは、
ベックが定義した
「認知のゆがみ」10種類を
見てみましょう。
1:白か黒か思考
2:一般化のしすぎ
3:心のフィルター
4:マイナス思考
5:結論の飛躍
6:拡大解釈&過小評価
7:感情的決めつけ
8:〜すべき思考
9:レッテル貼り
10:個人化
いかがでしょうか?
この一覧を見ただけでは
ピンとこない方も
いらっしゃるかもしれませんね。
今日はこの中から
8:〜すべき思考
についてお話しします。
実は、
行きしぶり・不登校になる
お子さんの多くに
この「〜すべき思考」を
強く持っていることが
よくあります。
・空気を読みすぎる
・やらなければいけないことは
分かっている
・でも、心も体も追いつかない
そんな中で、
自分なりの「完璧なルール」で
自分を苦しめてしまうのです。

実はこの
「〜すべき思考」。
真面目なお母さんにも
多く見られる思考でもあります。
たとえば、
お母さんがわが子に対して
「宿題は夕食までに
終わらせるべきなのに
まだやっていない!」
と感じたとします。
でも、
子どもたちにとっては
その当たり前が
とても難しいことも多く、
思った通りに動いてくれないと
お母さんの中に
イライラが溜まってしまう
こともありますよね。
また、
「学校には行くべき」
という思いが強いと、
子どもが
「今日は休みたい」と言ったとき、
なんとか行かせなければ
と気持ちが焦り、
親子バトルになってしまうことも。
すると子どもは、
「ママは自分の気持ちを
分かってくれない」
と感じてしまうこともあります。
ここで
一度立ち止まって
考えてみてほしいのです。
その
「〜すべき」は、
本当に今、必要でしょうか?
私たちが大切にしている
「当たり前」は
どこから来たものなのでしょうか?
実は、
この「〜すべき思考」は
性格の問題ではなく、
不安から自分を守ろうとする
脳の反応でもあります。
不安や緊張が強いと、
脳は安全を確保するために
白黒はっきりした
ルールに頼ろうとします。
その結果、
「こうしなきゃ」
「ちゃんとしなきゃ」
という思考が
強くなってしまうのです。
だからこそ、
お母さん自身が
思考を少しゆるめてあげると、
子どもの脳も
安心しやすくなり、
親子関係もラクに
なっていきます。

