昨日のメルマガでは、
「不安」が強いと
子どもの脳では
・考える力が止まり
・行動が固まり
・言葉が出にくくなる
というお話をしました。
今日はその続きとして、
「学校への不安」が強くなったとき、
なぜ子どもは
・学校が怖い
・先生が怖い
・教室が怖い
という言葉しか
出てこなくなるのか?
脳の仕組みから
お話ししますね。
今日は、メルマガ読者さんから届いた
ご質問をご紹介します。
▼▼
小学2年生の息子の
ことで相談です。
2学期に入り
行きしぶりがハジまり
12月になると
学校に行けない日が
どんどん増えてきて
このまま3学期がどうなるのか?
とても心配です。
「なんで学校に行きたくないの?」
と聞いても
学校が怖い!
先生が怖い!
の一点ばりです。
先生は優しい方なので、
正直「なぜ?」と
分かりません。
今は無理やり
行かせていますが、
昇降口で大泣きし、
先生に引っ張られて教室へ。
どうにかこの冬休みに
自信を育てられたらと思っています。
▲▲
Yさん、
勇気を出してご相談くださり
ありがとうございます。
では、なぜ
こんなにも学校への不安が
強くなってしまうのでしょうか?
理由は、大きく3つあります。
ーーーーーーーーーー① 危険センサーが常に フル稼働しているーーーーーーーーーー
不安が強い子は、脳の中の
危険センサー(扁桃体)が
とても敏感です。
たとえば、
先生の
「早くしなさい!」
という少し強めの声。
それだけで、脳は
怒られた=危険
と判断し、
・涙が出る
・体が固まる
・逃げたくなる
といった反応が起こります。
これは甘えではなく、
脳が命の危険レベルの
ストレスを感じているサイン
です。
ーーーーーーーーーーーーーー② 不安を止める「理性の脳」がまだ育ち途中ーーーーーーーーーーーーーーー
本来は、
「大丈夫だよ」
「落ち着こう」
とブレーキをかけてくれる
理性の脳(前頭前野)が
働くのですが
でも、不安が強い子は
・危険センサーは過敏
・ブレーキは未熟
というアンバランスな状態。
そのため、
「大丈夫だよ」と言われても
脳が
「全然大丈夫じゃない!」
と反応してしまうのです。
ーーーーーーーーーー③ 五感の刺激を 調整する力が弱いーーーーーーーーーー
不安が強い子は、
感覚過敏を持っている子が多く
音・光・人の気配などを
強く受け取りすぎてしまいます。
・教室のざわざわ
・チャイムの音
・蛍光灯の光
・人の視線
これらすべてが
脳には強烈な刺激として届き、
結果として
学校が怖い
という感情につながります。
つまり、
学校への不安が強い状態とは、
・気持ちの問題
・気のせい
・甘え
ではなく、
不安を処理しきれない
脳の状態
なのです。
だからこそ、
「なんでそんなに怖がるの?」
「行けば慣れるでしょ」
では、
不安は小さくなりません。
必要なのは、
✔ 脳の緊張をゆるめる関わり
✔ 安全だと感じられる環境
✔ ママの穏やかな表情と声
こうした積み重ねが、
子どもの脳を少しずつ
安心モードへ戻していきます。
昨日お伝えしたように、
不安が和らぐと、脳はまた
「考える」「動く」力を
取り戻していきます。

