今日はその続きとして、
HSC・ASD傾向の子の
記憶の脳を
もう一歩、深掘りしてみます。
楽しいことも、嬉しいことも、
ちゃんと経験している。
でも、
・嫌だったこと
・傷ついたこと
・怖かったこと
・うまくいかなかったこと
HSC・ASD傾向の子の脳は
ネガティブな体験のほうが
強く・長く残りやすい。
これは性格ではなく、
脳の特性です。
記憶をつかさどる海馬は、
命を守るために
「危険だった記憶」を
優先的に保存する仕組みを
持っています。
学校に行こうとした瞬間、
・友達との嫌な場面
・先生に注意された記憶
・恥ずかしかった出来事
が、
本人の意思とは関係なく
自動で思い出されてしまう。
脳科学では、これを
フラッシュバックのような反応
と考えます。
「行きたくない理由」を
うまく言葉にできなくても、
体は
「また同じ思いをしたくない」
と、必死にブレーキをかけています。
不安が強い
自信がない
ネガティブ
完璧主義
自己否定が強い
これらはすべて、
どんな記憶が
たくさん入っているか
の結果として表れます。
嫌だった記憶が多い脳は、
世界を危険な場所として
認識しやすい。
逆に、
安心できた記憶が多い脳は、
世界を大丈夫な場所と
感じやすくなります。
ここで、
私が伝えたい
「ポジティブ脳」の話です。
ポジティブ脳は、
前向きにさせることでも
無理に褒めることでも
ありません。
スタートラインは、
とてもシンプル。
・ママに分かってもらえた記憶
・ありのままを
否定されなかった記憶
・できなくても
大丈夫だった記憶
こうした安心の記憶が、
記憶の脳にインプット
されていること。
安心できた記憶を重ねることで、
ネガティブな記憶の反応を
安心の記憶が上回っていく。
これが、
ポジティブ脳を育てる土台です。
ママの声かけは、
その場しのぎの対応ではありません。
その子の脳に残る
「記憶」そのものだからです。
どんな声かけが
安心の記憶になるのか。
どんな関わりが
不安を強めてしまうのか。
ここを知っているかどうかで、
子どもの脳の育ち方は
大きく変わります。

