2学期のスタートに向けて
「一生懸命褒めているのに
子どもが変わりません!」
というご相談を
いただくことがあります。
今は
「褒めて育てる」
という子育てが
広く知られるようになったので
お子さんが
登校しぶりや不登校になると
「もっと褒めなきゃ!」
と、声かけを変えようとする
お母さんも多いと思います。
ところが、
同じように褒めていても
比較的早く
子どもに変化が出てくるケースと、
なかなか変化を
感じられないケースがあります。
なぜでしょうか?
まず、変化が出やすいのは
それまで
怒る
注意する
指摘する
ことが多かったお母さんが
できていることに
注目する子育てへ
大きく変わったケースです。
否定されることが減るだけでも
子どもの脳にかかっていた
ストレスは減っていくので
癇癪が減ったり
表情が穏やかになったりすることも
少なくありません。
では反対に
褒めているのに
なかなか変化が見えないの
はなぜか?
今日は5つのケースを
ご紹介しますね。
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1つ目
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褒めているけれど
それと同じくらい
否定的な注目もしているケース。
例えば、子どもが
「学校に行きたくない」
と言った瞬間に
ため息をつく。
表情が曇る。
声のトーンが変わる。
あるいは、
「いつまで休むの?」
「明日は行けるよね?」
と、つい
プレッシャーをかけてしまう。
子どもからすると、
普段は褒めてもらっていても
「学校に行けない自分は
認めてもらえていない」
と感じてしまいます。
すると、せっかくの褒めも
届きにくくなってしまうんです。
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2つ目
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褒め言葉を
言葉だけで使っているケースです。
本やSNSで見た
「いいね!」
「頑張ったね!」
「できたね!」
という言葉を
口では言っている。
だけど心の中では
「この子、本当に大丈夫?」
「このまま学校に行けなかったら
どうしよう」
「いつになったら動くの?」
と思っている。
特に繊細なお子さんは、
言葉そのもの以上に
お母さんの表情
声のトーン
語調
ため息をつく
目線
こうした非言語の情報を
とてもよく受け取っています。
例えば、口では
「今日は休んでもいいよ」
と言っているのに
お母さんの顔を見ると
明らかにガッカリしている。
そして登校した日は
「すごいね!」
「やっぱり行けたね!」
と、とても喜ばれる。
すると子どもは
「休んでいいって言ったのに、
本当は行ってほしいんだ」
と感じます。
このように、
言葉ではOKなのに
態度からはNOが伝わってくる。
こうした矛盾したメッセージが
繰り返される状態は
心理学でいう
ダブルバインド
につながるような
コミュニケーションです。
どちらを信じればいいのか
分からなくなるので
繊細な子ほど
お母さんの本音を読み取ろうとして
さらに緊張してしまうことがあります。
だから大事なのは、
正しい褒め言葉を
覚えることではありません。
お母さんの言葉と気持ちが
同じ方向を向いていること。
ここなんです。
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3つ目
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これまで褒められる経験が
少なかったため
子どもが褒められること自体を
警戒しているケースです。
急にお母さんが
「すごいね!」
「いいね!」
と言い始めると
「何?」
「なんで急に?」
「何かやらせたいの?」
と受け取る子もいます。
今までの親子のやり取りから
「本当に信じていいのかな?」
と警戒している状態です。
だからこそ、
すぐに結果を求めず
小さな肯定を
積み重ねていくこと
が大切です。
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4つ目
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褒めることで
無意識に子どもを
コントロールしようとしているケースです。
お母さん自身には
「言うことを聞かせよう」
というつもりはなくても
・学校へ行った
・勉強した
・宿題をした
・お手伝いをした
・本を読んだ
こんな
親にとって都合のいい行動だけ
を褒めていると
子どもはだんだん
「お母さんが喜ぶことをすると
認めてもらえる」
と感じるようになります。
それは、
「あなた自身を見ているよ」
という承認ではなく
「その行動なら合格」
という評価になってしまう
のです。
不登校の子に必要なのは
学校へ行った自分だけを
認めてもらうことではありません。
休んでいる自分も
迷っている自分も
まだ動けない自分も
「ここにいて大丈夫」
と感じられることなんです。
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5つ目
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褒めた直後に
余計な一言を足してしまうケース。
例えば、
「今日は早く起きられたね!
じゃあ明日は学校に行けそうだね!」
「宿題できたね!
明日もしっかりやろうね!」
「ほら、お母さんの言った通りにしたら
できたでしょ?」
これでは子どもからすると、
褒められた!
と思った次の瞬間に
「やっぱり次を求められている」
に変わってしまいます。
せっかくの褒めが
次の行動を促すための
前フリになってしまうんですね。
ここまで5つご紹介しましたが、
私が一番大切だと
思っているのは
今のわが子を
そのまま受け入れられて
いるかどうか?
ということです。
学校に行けるから良い。
勉強するから良い。
言うことを聞くから良い。
ではなく
今は学校に行けなくても
動けなくても
不安でいっぱいでも
あなたの価値は変わらないよ!
という土台があるかどうか?
何かができたから認める
条件付きの肯定ではなく
できても
できなくても
あなたは大切な存在だよという
無条件の肯定です。
子育ては、
正しい声かけだけを
覚えればうまくいくものではありません。
むしろ子どもは、
「何を言われたか」以上に
「お母さんが自分をどう見ているか」
を感じ取っています。
だから、「褒めなきゃ!」
と頑張る前に、ぜひ一度
私は何のために
この子を褒めているんだろう?
と考えてみてください。
学校へ行かせるため?
言うことを聞かせるため?
それとも、この子自身に
「自分は大丈夫」
と思える記憶を
増やしてあげるためでしょうか。
褒める目的が変わると、
同じ一言でも
子どもへの伝わり方は
変わってきます。
今日はここまで。


