不登園のまま迎える進級前。不安が強くなる春に、親が見ておきたいこと

不登園のまま迎える進級前。不安が強くなる春に、親が見ておきたいこと
不登園が続いたまま迎える進級前。春が近づくほど強くなる不安の正体と、親が整うための視点を体験をもとにお伝えします。焦りや期待に揺れるこの時期に、静かに立ち戻れるヒントを届けます。
 
 

1.進級前にざわついていませんか?

 
 
進級を前に、不登園のお子さんを持つママへ。
 
 
「このまま進級しても、きっと行けないだろうな」
 
そう思っている自分がいる。
 
 
でも、「新しい環境なら、もしかしたら行けるかもしれない」
 
そんな小さな期待も、どこかにある。
 
 
進級用品のプリントを見て、「どうせ必要ないかもしれない」と思う。
 
 
それなのに、 新しい帽子に、子どもの好きなワッペンを選んでいる。
 
 
期待して傷つくのが怖い。
 
 
でも、完全に諦めることもできない。
 
 
そんな今を、過ごしていませんか?
 
 
心配で胸に手を当ててる女性
 
 

2.不登園:「おいてけぼり」と感じたあの日

 
 
私の息子は年少の秋から、不登園になりました。
 
 
行事には私と一緒に参加できるときはしていました。
 
 
3月の参観会。
 
 
やっぱり息子は、教室には入れません。
 
 
教室の外で、私と一緒にその様子を見ていました。
 
 
朝のつどい。
 
 
みんな座っている。
 
 
名前を呼ばれて、大きな声で返事をする。
 
 
先生の方を見て、元気に歌を歌う。
 
 
「一年でこんなに成長しました」
 
先生の言葉が、遠くに聞こえた。
 
 
私は涙がこらえきれませんでした。
 
 
「なんでうちの子だけ入れないんだろう」
「おいてけぼりだ」
 
 
そんな思いがこみあげてきて、とにかくこの場から早く立ち去りたい・逃げ出したい気持ちでいっぱいでした。
 
 
私と息子だけが、行けなくなったあの時から止まったままのようでした。
 
 
そして、進級への期待は、音もなくしぼんでいきました。
 
 
座ってうずくまっている女性
 
 

\冬は“行きたくない”が増える時期です/
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3.進級前にざわつくその理由

 
 
不登園の状態が数カ月に渡っていくと、進級を機にまた一つの不安が生まれます。
 
 
小学校はどうなるだろう。
 
中学校は?
 
ちゃんと社会に出られるんだろうか。
 
 
たった4歳なのに、5年先、10年先のことまで心配してしまう。
 
 
まだ何も起きていないのに、 頭の中では「うまくいかない未来」ばかりが浮かんでいました。
 
 
気づけば、「今」よりも「その先」のことを考えている時間のほうが長くなっていたと思います。
 
 
人は不確かな状況に置かれると、先のことを予測しようとします。
 
 
わからないままでいるのは不安だから、何か答えを出そうとする。
 
 
でも、その予測はたいてい「いちばん安心できる未来」ではなく、「いちばん困る未来」に傾きます。
 
 
困りごとに対処しようと備えるからです。
 
 
そして何度も考えているうちに、それはただの予測なのに、どこか「起こりそうな事実」のように感じてしまう。
 
 
私は、まさにそれをやっていました。
 
 
でも後から思うと、 私が見ていたのは未来そのものではなく、 未来についての「想像」でした。
 
 
まだ起きていない出来事を、 起きる前から何度も体験していた。
 
 
だから揺れていたし、 だから不安になっていたのです。
 
 
そのあいだ、 目の前にいる息子の変化や成長を、 私はどこまでちゃんと見られていただろう。
 
 
未来のことを考える時間が増えるほど、「今」に向ける意識は、少しずつ減っていきました。
 
 
気づきと人形
 
 

4.「今」に目を向けて起こる変化

 
 
未来ではなく「今」に目を向けると決めてから、 やったことは一つだけでした。
 
 
できていないことを探す前に、 その日できていることをひとつ見つけて、言葉にする。
 
 
たとえば、
 
「朝起きたね」
「ごはん食べたね」
 
本当にそれだけです。
 
 
特別な声かけでも、 前向きな言葉でもありません。
 
 
ただ、事実をそのまま伝える。
 
 
続けていくうちに、変化が見えてきました。
 
 
「ポケモンの名前、こんなに覚えたんだね」
「なわとび、前よりできるようになったね」
 
 
好きなことは伸びていき、 苦手なことにも挑戦する姿が少しずつ増えていきました。
 
 
でも、いちばん変わったのは 息子よりも、私のほうでした。
 
 
「今できていない」ことと 「まだ育っていない」ことは違う。
 
 
そう考えられるようになると、 不安や焦りは以前ほど強くならなくなりました。
 
 
私は強くなったわけじゃない。
 
 
慌てなくなったわけでもない。
 
 
今でも揺れます。
 
 
でも、揺れたまま、未来を悲観したり、すぐに答えを得ようとしなくなりました。
 
 
まず、目の前の我が子と自分の状態を見るようになりました。
 
 
できていることを見る時間が増えると、 不安だけを見つめる時間は自然と減っていきます。
 
 
それだけで、 子どもも、親も、少し動きやすくなるのだと思います。
 
 
お母さんに抱っこされて嬉しそうな男の子
 
 

5.不登園でも子どもは止まっていなかった

 
 
あの頃の私は、「とにかく一日でも早く幼稚園に戻れたらいい」と思っていました。
 
 
ちょっとでも行けそうなら希望。
 
 
このままでいることが絶望。
 
 
そう感じていたんです。
 
 
でも今ならわかります。
 
 
子どもは、止まっていなかった。
 
 
ただ、不安でいっぱいの私はそれを見る余裕がなかっただけでした。
 
 
もし今、進級前でざわついているなら、分からない未来よりも、「今」何が起きているかを見てみる。
 
 
それだけで、見えるものは変わっていきます。
 
 
芝生の上で空を見上げている子ども
 
 

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執筆者:渡辺 さくら
発達科学コミュニケーション アンバサダー
 
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