不安が強い子どもでも新しいことに挑戦してほしいと思いませんか?
子どもには、好きな事にはどんどん挑戦してほしい!そんな風に思いませんか?
私も自分の子どもには好きなことを見つけて挑戦して欲しいなと思ってました。けれども、本当はやりたそうなのに、なかなか自分からはやる!と言わない子はいませんか?
本当はやれば出来ると思うから挑戦させてあげたいなと思いますよね。
我が家には幼い時から他の子よりも不安が強い子どもがいます。
ダンスが大好きで毎日家の中で鏡の前で踊ったり、ダンスの動画をよく見ていました。
年長の時にチアダンス教室に通いましたが、不安が強く初めての場所、人、ことが苦手な娘は私から離れることができず、いつも隅で付き添いながら参加をしていました。
発表会も離れる事ができず、ダンス教室が終わってしまいそのまま辞めてしまうという経験がありました。
その経験もあり、「またダンス習ってみる?」と聞いても「やってみたいけど、今はいい」「一人じゃ無理」などと言い、なかなか一歩を踏み出せずにいました。
それでも家では毎日踊っていたのできっとダンスが好きだからまたやらせてあげたい、好きだからきっとできるはずと思っていました。
不安が強い子どもが新しいことを始められないのは脳の特性によるものです
不安が強い子どもは脳の特性上、以下のような特性を持ちます。
・ネガティブな記憶が脳に残りやすい
ネガティブな記憶が残りやすいのは、動物は自分の身を守るための記憶=嫌なことをよく覚えているという特性があるためです。そのため過去の失敗体験などの嫌な記憶は簡単には忘れられず、ずっと引きずってしまうのです。
・ネガティブにとらえてしまいがち
いろいろなことをネガティブにとらえてしまうので、「どうせやっても私にはできないかもしれない」「楽しくないかもしれない」「先生が怖いかもしれない」などネガティブにとらえて動き出せなくなってしまいます。
・見通しがないものにはすぐに不安になる
見通しがないものはすぐに不安になるため、知らない場所、人、ことに対して不安を持ち、新しいことに挑戦することができなくなってしまいます。
・周りの状況を観察するのが苦手
周りの状況を観察するのが苦手で、目で見て状況を把握する事はまだ上手にできないので、場面の状況分析が行き届かず、はじめての場所ではどう行動していいか戸惑い動き出せなくなってしまうのです。
このような特性を持っているため、不安が強い子どもが新しいことに一歩を踏み出すのには本人もとても苦労しているのです。
毎日の小さなできたからできる!に変える
我が家の不安が強い子どもに実践したことは主に2つの肯定です。
喜ぶ、驚くことによる肯定
好きなこと(家でダンス)をやり始めたときに、その行動に対して喜んだり、驚いたりしました。
「なんで見ただけでそんなにすぐにダンスを覚えれるのー!?」
「前よりうまくなっているね!」
「それってどうやって踊るの教えてー!」
「それかっこいいじゃん!」
この時に大事なのが、子どもは言葉の中身を処理しているのではなく声色やニュアンスを処理する方が優位なため、少し高い声で「わーすごい!」と言ってあげる事です。そうするだけで子どもが気持ちよくなる効果があります。
気づいていると知らせる肯定(実況中継)
子どもは見てもらって注目されているだけで褒めの効果は十分にあります。
「おっ!今日も踊っているんだね!」
「起きれたね!」
「宿題するんだね」
「あ!歯磨きしている!」
褒めるだけが肯定ではありません。喜ぶ・驚く、実況中継により気づいていると知らせるということも肯定になるのです。
脳はできそうなことなら行動できるけれど、できそうにない事は行動ができません。ほめることによって脳の中に「これだったらできそうだ!」という記憶を残す事が大切です。
こうして、毎日の肯定で本人にできているよ!を少しずつ増やしていきました。できるだけ多くの成功体験を積ませ、苦手意識を芽生えさせないことが大切です。そうすることで何事も「やってみようかな!」と思えるようになるのです。
私にもできるかもしれない!から一歩を踏み出す
不安が強い子どもですが、私にもできるかもしれない、またやってみたい!の気持ちが積み重なり、小学1年生の時に「またダンスをやってみる!」と言い出しました。
最初の体験の時は「体験は参加しないけど、入会したらちゃんとやる」と言い私から離れず側で見学だけしていました。私も無理に参加してとは言わず一緒にダンスを見学しました。
そして、娘の言った通り、ダンス教室に通いだしたら一人で参加することができました。入って4か月後の大きな会場での発表会にも出ることができました。
その後、ダンスの技をできるようになりたいという気持ちから自ら体操教室にも通いたいと習いに行ったり、新しいジャンルのダンス教室にも挑戦を始めました。
不安が強い子どもでも大丈夫!ママの声かけで新しいことに挑戦しようと一歩を踏み出すための自信をつけてあげましょう。
<執筆者>
発達科学コミュニケーションアンバサダー
澤村 祐依