母子分離不安っ子の小学校高学年行き渋り!暴言を吐く子の不安を和らげる寝る前のコミュニケーション

子どもが小学校高学年に差し掛かると、いくつかの悩みが増えてくるママさんも多いのではないでしょうか?その中でも、子どもが登校を拒む行き渋りや暴言を吐く様子に困っているママも少なくありません。このような状況に悩むママの心に寄り添い、解決のヒントをお伝えしようと思います。

小学校行き渋りのある子が家では暴言を吐く様子に悩んでいませんか?

 
小学校高学年になると、子どもたちの中には行き渋りの悩みを抱えているケースも少なくありません。特に家で暴言を吐く子がいると、親としては心配やストレスが重なってしまうこともあるかもしれません。
 
普段は、ママみてーママがやってーママママが多い、兄弟にはちょっかいを出したり、わざとふぜけてみたりする分離不安っ子。
 
しかし学校から帰ってくると、私が話しかけると息子は、「は、何?」「触んないで」「うるさい」自分の部屋に籠ってしまい何時間も出てこない。このように、反発するばかりで、親子の会話が成り立たず、親子関係も悪くなる一方でした。
 
高学年になり、変わっていく息子の姿に一体どうすればいいのかと、途方に暮れていました。
 

暴言を吐く行動の背景には何があるの?

 
我が家の息子は、小学校4年の夏休み明けから行き渋りがありました。家に帰ってくると、イライラすることが増え、近寄って優しく肩に触れただけでも触らないで!とピリピリモード。
 

こちらが怒ると「ばか」「◯ね」と暴言を言うようになりました。

 

当時の私は、「そんなこと言っちゃダメでしょ!」と言うことでしか対応していませんでした。何かうまくいかないことや自分の思うようにいかないことがあると、ママのせいにするようになり、親子の関係は悪化するばかりでした。
 
暴言を毎日のように聞いていると、私が先に心が折れそうになっていました。どう話を聞いてあげたらいいのか考える余裕が全くありませんでした。
 
実は子どもは言ったらいけない事とわかって言っているため、こちらが言ったらだめだよと教えてあげただけでは子どもは変わらないのです。
 
そこで、子どもが暴言を吐く原因を私なりに考えてみました。ストレスや不安を感じているのか、私の育て方が悪かったのか、自信をつけさせたいけど気分が上がったり下がったりで、どうしたらいいのか。考えれば考えるほど、ますます分からなくなっていきました。
 

繊細っ子が併せ持っている母子分離不安症

 
母子分離不安の子は、不安が強く自分に自信が持てないことから自分の気持ちを伝えることに苦手さを感じています。
感情をコントロールする力がまだまだ未熟なんです。高学年ともなると反抗期の子どもたちは、体が成長してホルモンが活発になるので、イライラをコントロールしづらい状態です。
 
人一倍繊細な子は、学校では、他の子以上に集団生活のなかでは、何十倍ものエネルギーを使っています。周りに合わせすぎることで、自分の意見が言えなかったり自分の意見を隠したりしがちです。
 
家では、親にあれやった方がいい、こうした方がいい、と小言や余計なことを言われてさらにイライラ。不安なことや感情をうまく言葉にできていないと、不安やイライラを解消せずに溜まっていく一方です。
 
だからこそ、お家で親子での会話でイライラした感情を落ち着かせて、落ち着いて過ごせる環境が必要なんです!
 
 

暴言が減る2つのテクニック

 
暴言を吐く子どもがいる家庭で、暴言が減少していくためのテクニックについて考えてみましょう。
 
①行動の始めと終わりで肯定する褒めのサンドイッチ
 
子どもに話しかけるときは、否定的な言葉に興奮させない言葉を使うようにします。子どもが素直に聞くようになれば、行動へ繋がっていくので、行動できた後にも、もう一度褒める声かけを行います。
 
例えば、YouTubeをやめて、そろそろ勉強に取り掛かってほしい時の例をあげてみます。
 
ママ:「なんのYouTube見てたの?この人知ってる〜、覚えてるよ。」
「この言い回し、面白いよね。(口癖など、真似してみる)。」
「今回の動画も面白かったね!・・・・・そろそろ勉強始められそう?」
 
子ども:「うん、今日はこれとこのワークをするだけだよ」
ママ:「えー!もう勉強終わったの!頑張ったねー!!」
 
ポイントは、ポジティブな言葉や行動を積極的に取り入れることです。子どもが暴言を吐く代わりに、良い言葉や行動を褒めたり肯定することで、子どもの自己肯定感を高め、暴言の発生を減らすことができるのです。
 
肯定することから会話を始める、行動が切り替わったら肯定することを普段から意識すると、子どもの素直に聞く力が伸びていきます。
 
②日頃から肯定的に関わる 
 
子どもが暴言を吐くときには、その背景に子どもの自信のなさが隠れています。
 
学校では、頑張っているお子さんが多いので、家では十分に甘えさせてあげる必要があります。肯定的に関わり「できてるよ」「十分頑張っているよ」と伝えましょう。
 
中には、褒められることを嫌がる場合があります。そういう時には、実況中継するだけでもいいんです。嫌がるなら無理に褒めなくても、「〜してるんだね」「〜するの?〇〇できたんだね、OK〜!」さらっと言うくらいでいいんです。
 

夜の寝る前の親子のコミュニケーションで解決

 
そうは言っても、高学年になると、学校の授業が増えたり習いごとで日々忙しくなり自分で過ごしたい時間も増えてくるのが現状としてあります。一緒に過ごす時間が減って会話のきっかけが掴みにくくなることもあります。
 
我が家の場合は、夜寝る前に親子で触れ合ったり会話をする時間をとっていました。
 
実践したことは、今日あった出来事を一緒に振り返り、1日でよかったことを聞くことです。
 
なかなか良かったことが思い浮かばない様子だったら、「朝起きてから、こんなことをして、こんなことがあったね」と時系列に沿って、話していくだけで、子どもたちの方からこんなことして面白かったと話してくれることもありました。
 
なかなか親子で一緒に過ごす時間が少なくなってきますが、夜の少しの時間でもお子さんと言葉をかわす時間を作ることで、だんだんと落ちついて過ごすことができてきます。
 
このような関わりを続けていくことで、だんだんと子どもの暴言が減っていき、親の関わり次第で、うまく子どもの好ましい行動を引き出すことができるんだと実感しています。
 
小学校高学年の行き渋りや暴言の悩みを抱えるママさんの少しでもお役に立てれば幸いです。
 
 
 
 
 
執筆者: 西田 奈央
(発達科学コミュニケーション)
 
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