登園しぶり解消の第一歩はママが子どもに安心感を与える声かけに変えること

登園しぶりをする子どもの「行きたくない」という気持ちには、まず共感。ママが子どもの気持ちを受け止めて、子どもに安心感を与えてあげることが登園しぶりを解消する第一歩です。

ある日突然娘の身体が悲鳴をあげた


働くママにとって、仕事と子育ての両立は毎日のチャレンジです。私も育休を終え、教員に復帰してからの日々は、本当に目まぐるしいものでした。

 


そんな中、長女は短時間保育から長時間保育に変わりました。最初は、園でお昼寝をしたり、おやつを食べたりすることを楽しみにしていましたが、1か月も経たないうちに「行きたくない」と言い始めるように。今だけだと思い、背中を押しながら子ども園に連れていく毎日

 

一向に良くならない登園しぶりに悩みながらも、何とか迎えた修了式の日の朝、娘は下痢をして、身体じゅうにじんましんが出ていました。娘の体が悲鳴をあげていると感じた出来事でした。

 

子どもの「行きたくない」にうんざりイライラが止まらない


登園しぶりがひどくなってきて、娘が「行きたくない・・・」と言うたびに、また始まったとうんざりし、私の中でイライラが募っていきました。
仕事に行かないといけないのに、いつまで「行きたがらないの?」と、焦りと苛立ちで心がいっぱいでした。

 

私だって頑張ってるんだから、頑張ってくれる?という気持ちで、子どもに行ってもらうことばかり考えていました。早く帰れもしないのに「早く帰れるように頑張るから!」とか、「行ったら楽しいやん!今だけ今だけ!頑張って!」と声をかけ、無理やり先生に引き渡していました。

 

全く子どもの気持ちを受け入れない、自分本位な対応ばかりをしていたのです。この間違った対応のせいで、登園しぶりはマシになるどころか、どんどんひどくなっていきました。家に居ても、片時も私から離れようとせず、赤ちゃん期の後追いをしている頃のようになっていきました。

 

登園しぶりは、不安な中でがんばりすぎていたサインだった


幼稚園や保育園に行きたくないと思う子どもがいるのは、実は珍しいことではありません。多くの子どもが不安やストレスを感じながら園にいます。その不安やストレスをいつまでも理解してあげないから、いつまで経っても登園しぶりがなくならないのです。「大丈夫だから行きなさい」と言ったところで、子どもはもう大丈夫ではないのです。

 

どんなに言っても分かってもらえない・・・と、子どもの心は追い詰められていくだけです。まずは、子どもの不安で行きたくない気持ちを「そうなんだね。」と理解して寄り添うことが必要です。

 

入園してから、発達科学コミュニケーションを学び始めるまでの2年間、私は不安な気持ちの長女を追い詰める言葉ばかり浴びせていたことを知り、胸が居たくなりました。自分の対応がどんどん登園しぶりを悪化させていたのです。

 

「行きたくない」発言には、その気持ちに共感して安心を与える


「行きたくない」と言われたら、まずは「そうなんだね、行くのが嫌なんだね」と共感することから始めましょう。

 

「そうなんだね」とママが言ってあげることで、子どもは気持ちを分かってもらえたと感じ、気持ちが軽くなっていきます。

 

そして、「どうして行きたくないの?」とたずね、行きたくない気持ちを吐き出させてあげましょう。

 

子どもが言うことには「そっか~」と受け止め、「他には?」どんどん気持ちを出させていくのです。

 

 

これまで「行きたくない」と言っても受け入れてもらえず悲しい思いをしていたのが、「そっか、そっか」と気持ちを受け止めてもらうことで、安心し、頑張って張りつめていた心がほぐれていきます

 

気持ちを吐き出すことで「行ってきます」と言えるように


子ども園を卒園し、小学校に入学した長女。今では、娘が「行きたくない」と言うことはほとんどありませんが、たまに言ったときには、落ち着いて対応できるようになりました。

 

長女は、私が対応を変えたことで、気持ちを素直に伝えることができるようになりました。不安だな、嫌だなといったネガティブな気持ちを吐き出すことで、気持ちを切り替え、小学校に行けるようになっています。

 

また、現在年中の次女も、4月から登園しぶりがありましたが、正しい対応をしたことで2学期からは、「お休みしたい」と言いながらも登園準備を済ませ、笑顔で車に乗り込むようになりました。

 

「行きたくない」と言われると、どうしても親として焦ってしまいがちですよね。だけど、そんなときこそ、まずはその気持ちに寄り添い、安心させることが大切です。無理やり背中を押すような声かけではなく、子どもが自ら「行ってきます」と言い出せるようになる声かけに、少しずつ変えていってみませんか?

執筆者:桃奈やすこ

(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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