不登校の子がゲームばかり…ハマる理由と抜け出す3ステップ!ADHD・発達凸凹の特性から見る関わり方

不登校の子がゲームばかりになるのは、甘えや怠けではなく「心のSOS」。実はそこにはADHDや発達凸凹の特性が関係しているかも。ストレスを抜いて自信を取り戻し行動力が上がる関わり方を紹介します。
 
 

1.止めてもとまらないゲームの世界に逃げ込んだ息子

 
 
不登校の我が子がゲームばかりしていることに困っていませんか?
 
 
我が家には、小学6年生の注意欠如・多動症(ADHD)と自閉症スペクトラム(ASD)のグレーゾーンの息子がいます。
 
 
小学校入学当初は特に問題を感じていませんでしたが、慣れてくる頃になって 「人と同じように並べない」「教室に入れない」などの困りごとが見え始めました。
 
 
その頃から登校しぶりが見られ、母子登校を続ける日々に。
 
 
先生との話し合いの末、本人が過ごしやすくなるように環境を整えてもらい、一時は登校できるようになりました。
 
 
ところが、3年生になると再び状況が悪化し、やがて完全に不登校になってしまったのです。
 
 
その頃の息子は、一日中ゲームばかり。
 
 
「やめなさい!」と注意しても癇癪を起こすだけで、つい私も感情的になってゲーム機を投げて壊してしまったこともありました。
 
 
きっと、同じように悩んでいるママもいると思います。
 
 
 
 
日中は元気にゲームしていたり、何時間もやりつづける姿を見ると、朝起きないのは甘えているのかな?と感じてしまうこともあるのではないでしょうか。
 
 
しかし、実は 不登校中にゲームばかりになるのは「甘え」でも「怠け」でもありません。
 
 
多くのママが「このままでいいのかな…?」と不安になりながら、ついゲームを取り上げてしまうこともあるはずです。
 
 
そんな中、発達科学コミュニケーションを学んで「取り上げること」は、逆効果だったと気づきました。
 
 
なぜなら、ゲームにハマる“理由”がちゃんとあったからです。
 
 
では、なぜ不登校の子はゲームばかりになってしまうのでしょうか?
 
 
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2.我が子がゲームしかやらない子に!その原因は脳のしくみだった

 
 
不登校の子がゲームばかりになってしまう理由は、大きく2つあります。
 
 
⚫︎達成感が得られるから
 
 
ADHDや発達凸凹の不登校の子どもたちは、普段の生活で注意されたり叱られることが多く、「できる!」という自信を得る機会が少ないです。
 
 
一方で、ゲームの世界では、失敗してもすぐやり直せて、自分のペースで進められるだけでなく、「クリアした!」「GETした!」といったわかりやすい達成感が得られる仕組みが多くあります。
 
 
また、ADHDや発達凸凹の子は、脳の報酬系(やる気や達成感に関わる仕組み)の働きが弱いため、「1週間後のテストでいい点を取ったらご褒美がもらえる」など遠い未来のご褒美を目指して頑張ることが苦手です。
 
 
そのかわり、「すぐにもらえるご褒美」や「目の前の達成感」には強く反応する特性があります。
 
 
だからこそ、不登校中にゲームのように短いサイクルで「できた!」「ポイントが増えた!」とすぐに結果が返ってくる世界に、自然と惹かれていくのです。
 
 
 
 
⚫︎安心できる居場所だから
 
 
ADHDや発達凸凹の子は、学校生活で「うまくできない」「怒られる」「友達に合わせられない」といった経験を繰り返しやすく、「また失敗したらどうしよう」と不安を感じながら過ごしてることが少なくありません。
 
 
家でも「ちゃんとしなさい」「どうしてできないの?」と叱られることが多いと、安心できる場所がどこにもなくなってしまいます。
 
 
そんな不登校中の子どもにとって、ゲームの中だけは「自分を責められない安全な場所」なのです。
 
 
そのため、ゲームを無理に取り上げられると、その唯一の居場所を奪われたように感じ、反抗的になったり、暴れたり、さらに殻に閉じこもってしまうことがあります。
 
 
息子も「ただ好きだからやっている」のではなく、ゲームの中に“安心”や“達成感”を求めていたのでしょう。
 
 
このように、不登校の子がゲームにハマるのには「報酬系の特性」と「安心できる居場所」という2つの要因があります。
 
 
つまり、そこには「自信のなさ」と「ストレス」が関わっているのです。
 
 
次の章では、これらの背景をふまえて不登校の子がゲームから抜け出すための具体的な3ステップをご紹介します。
 
 
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3.取り上げなくても大丈夫!「不登校の子がゲームばかり…」から抜け出す3ステップ

 
 
私が実際に試して効果を感じた方法は、次の3つのステップです。
 
 
① ゲーム時間は「親子で納得」して決める
 
 
まず、大切なのは、親の一方的な制限ではなく、子どもと一緒に話し合いながら時間を決めることです。
 
 
「何時間なら納得できるか」を一緒に決めると、子どもは「自分で決めた」という主体性を持ち、ルールを守ろうという気持ちが育ちます。
 
 
② やめられたら、しっかり肯定する
 
 
次に大切なのは、できなかった時に叱るより、できた時に笑顔で褒めることです。
 
 
「自分で決めたルールを守れた!」という小さな達成感の積み重ねが、子どもの自信を育て、次の行動を変えていきます。
 
 
③ 「ゲーム=悪」と決めつけない
 
 
そして最後に、ゲームを単なる「悪者」にしないことです。
 
 
つい「ゲームばかりして…」と心配になってしまいますが、実は使い方次第で子どもの力を伸ばすきっかけにもなります。
 
 
たとえば、ストーリーの展開を考えたり、作戦を立てたりする中で、想像力や創造力、思考力が育っていくこともあります。
 
 
実際、教育先進国フィンランドでは、国がゲームの教育利用を推進しています。
 
 
 
 
我が家ではこの3つを実践したことで、息子は次のような変化がありました。
 
 
・自分で21時にはゲームを終える
・学校から帰ったらすぐお風呂に入る
・夜22時に寝て、朝6時に自分で起きる
 
 
さらに、ゲームの話をたくさん聞いてあげることで、「相手に分かりやすく話す力」も育ってきたのです。
 
 
不登校の子がゲームばかりになるのは、甘えや怠けではなく「心のSOS」。
 
 
だからこそ、取り上げるのではなく、ストレスを抜いて自信を取り戻す関わりをすることが、ゲームからの本当の抜け出し方です。
 
 
お子さんがまた一歩、自分から動き出せるように今日からできる小さな一歩を、親子で決めてみてくださいね。
 
 
 
 
執筆者:山本みつき
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
 
 
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