音読が苦手な子が笑顔になる「読み聞かせ+クイズ」で自信を取り戻すお家サポート

音読の宿題になると不機嫌になる…そんなお子さんの「音読苦手!」の裏には、脳の特性や過去の記憶が関係していることも。読み聞かせ+クイズ形式で、音読が楽しい!に変わるお家でできるサポート法を紹介します。
 
 

1.スパルタで指摘された子が音読嫌いを深めてしまった過去

 
 
音読の宿題になると、毎回不機嫌に…。「読むのがイヤ」という苦手を放っておくと、自信をなくしてしまうこともあります。
 
 
我が家の息子もまさにそうでした。
 
 
注意欠如・多動症(ADHD)の特性があり、1年生の頃から音読の宿題が苦手で一字ずつ読むのが精一杯。
 
 
読み飛ばしや読み間違いを指摘すると、黙ってしまい読むのをやめたり怒り出すことがよくありました。
 
 
 
 
ひらがなもまだしっかり覚えていない頃だったので、このままではいけないと思い、間違えるたびに止めて直させるようなスパルタ気味の音読練習を続けていたのです。
 
 
今ではこのスパルタの方法は間違っているとわかるのですが、その頃の私はどうにかして音読の宿題をやらせようと必死でした。
 
 
その積み重ねで、息子はすっかり音読が苦手になり激しく嫌がるように。それでも宿題忘れになるのは嫌だと言っていました。
 
 
私自身、「音読=自分で読むもの」というイメージにとらわれていたため、最初は息子に自分で読ませる方法ばかりを試していました。
 
 
1行だけ挑戦させる、読む場所を指でなぞらせる…など、負担を減らす工夫をしてみましたが、それでも取り組めない日が続きました。
 
 
そこで、「一人で読ませる」やり方では難しいのかもしれないと思い、視点を変えて、1ページずつの交代読みや隠し読みなどにもチャレンジしてみました。
 
 
しかし、どの方法でも息子の「読みたくない」という気持ちは強く、思うようには進みませんでした。
 
 
このように音読に取り組めない状態が続くと、読む力そのものが育たず、まず読み取りでつまづく場面が増えていきます。
 
 
「このままでは学習全体に影響してしまう」と感じ、まず、音読への苦手意識をどうにかしたいと思うようになったのです。
 
 
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2.なぜそんなに音読を嫌がる?苦手意識を生む脳の特性

 
 
では、なぜ息子は「音読がイヤだ・やりたくない」と強く感じてしまうのでしょうか?
 
 
これは、ADHDタイプの子の脳の扁桃体と前頭前野が大きく関係しています。
 
 
扁桃体は、感情を作り出す場所です。
 
 
好きなことや楽しいことを体験すると「うれしい」という感情が生まれ、逆に嫌なことや苦手なことに対しては「不快」や「怖い」という感情が生まれます。
 
 
一方、前頭前野は「考える」「行動や感情をコントロールする」「集中する」「やる気を出す」といった人にとって重要な役割を持っています。
 
 
扁桃体で生まれた感情は、前頭前野がコントロールするという働きをしています。
 
 
 
 
ADHDタイプの子は前頭前野の発達が未熟な場合があり、扁桃体から出る「嫌だ」という感情を抑えることが難しいと言われています。
 
 
そのため、「嫌だ」「怒られたくない」と感じた瞬間に反応してしまい、音読が苦手な子ほど「やりたくない」という気持ちが先に立ってしまうのです。
 
 
これは脳の特性によるもので、本人の努力や気合いだけではコントロールできない部分です。
 
 
「やりたくない」 という気持ちの裏には、「できない不安」や「失敗した記憶」が隠れていることもあります。
 
 
こうした記憶が積み重なると、音読に向かう気持ちも止まってしまいます。
 
 
そこで次は、このネガティブな記憶をどうポジティブに変えるかをお伝えします。
 
 
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3.音読嫌いが変わるきっかけは「できた!」というポジティブな記憶

 
 
ADHDタイプの子は「怒られた」などネガティブな記憶を忘れられず、自信をなくしていることが多いです。
 
 
このような過去のネガティブな記憶も「できた!」というポジティブな記憶で上書き保存することで、自信を取り戻すことができます。
 
 
記憶には短期記憶と長期記憶の2種類があります。短期記憶は数十秒程度で忘れる一時的な記憶、長期記憶は数分から一生覚えている記憶のことです。
 
 
子どもの学習は新しい情報の連続なので、いかに長期記憶として定着させるかがポイント。
 
 
長期記憶に残りやすいのは、
①繰り返されるもの
②重要な刺激
のいずれかです。
 
 
 
 
なかでも、感情とセットになったポジティブな経験は「これは大事だ」と脳が判断し、長く記憶に残ります。
 
 
つまり、音読が苦手な子ほど、「怒られた記憶」ではなく、「楽しかった」「できた!」と感じる体験を繰り返すことが大切なのです。
 
 
楽しく成功体験を積むことが、音読への苦手意識を克服し、自信を取り戻す第一歩になります。
 
 
では、実際に家庭でどんな方法を取り入れれば「できた!」という経験を積めるのでしょうか?
 
 
私が実際に試して効果があった「読み聞かせ+クイズ」の方法を紹介します。
 
 

4.音読が苦手な子が読み聞かせ+クイズで自信を取り戻す5ステップ

 
 
息子が音読を激しく嫌がっていたとき、「読む」ことへのハードルが高すぎて、前に進めない状態でした。
 
 
そこで効果があったのが、「読み聞かせ+クイズ」という、「読む」よりも「聞いて考える」から始められるステップアップ法です。
 
 
これは、音読が苦手な子でも負担が少なく、ポジティブな体験を積み重ねられる方法としておすすめです。
 
 
音読が苦手な子でも取り組める5ステップ
 
 
①範囲を本人と相談する
音読の範囲が長い時は、前半・後半の2つに分けた方がいい?など、聞くことに集中できる範囲を本人と相談します。
 
 
②初回は「どんなところが面白かった?」「登場人物は誰だった?」などを聞く
質問に答えられなくても「がんばって思い出そうとしたね」と褒めたり「ママはこんなところが面白かったな」「〇〇が出てきたね」などと伝えます。
 
 
③2回目からは「今日はクイズを出すよ」と予告する
読み聞かせの前に、今日はクイズを2個出すよ!など予告をしておきます。
 
 
④読み聞かせの途中でクイズを出す
読み終わる直前のところがクイズの答えになるようなタイミングで「ここでクイズです」と問題を出します。
 
 
⑤教科書の答えの部分を指し示す
間違った答えだったり、答えられない時は教科書を一緒に見て「ここに書いてあるよ」と指し示します。
 
 
ここでのポイントは、子どもが間違えたり答えられなくても、絶対に否定せずに「惜しい!」「いい線いってる」「もう少し」「がんばって思い出そうとしたね」と褒めることです。
 
 
 
 
このクイズ式5ステップで音読が苦手な息子は宿題への抵抗感が減り、楽しんで取り組む姿が見られるようになりました。
 
 
さらに、音読の宿題が会話というコミュニケーションに繋がったので、前頭前野を鍛えるトレーニングにもなりました。
 
 
「読み聞かせ」と「クイズ」で得た小さな成功体験が「音読も楽しいかも」というポジティブな記憶につながったのです。
 
 
息子の学校の個人懇談で、読み書きや音読の苦手さを相談したところ、担任の先生からは「その割にはテストもできないっていうほどではないですよ。嫌々音読をするより、読み聞かせで取り組めるなら全然問題ありません。」と言っていただき、無理に「読むだけの音読」にこだわらなくて良いと安心できました。
 
 
子どもが難しいことや楽しいと思わないことは続かないので、簡単なことで合った方法を取り入れていくといいですね。
 
 
読み書きが苦手で音読も嫌いなお子さんに困っているママはぜひ参考にしてみてください。
 
 
 
音読が苦手な子をサポートするママの質問 Q1:音読が苦手な子に毎日させたほうがいいですか?
 

A:無理に毎日させるよりも、「成功体験を積む」ことを優先しましょう。短時間でも「できた!」と感じられる方法がおすすめです。

 
 
Q2:音読を嫌がるのは甘えですか?
 

A:いいえ。脳の発達段階や過去の失敗経験が関係している場合があります。叱るよりも、楽しい記憶に上書きするサポートが大切です。

 
 
Q3:このまま苦手を放置するとどうなりますか?
 

A:音読に限らず「苦手→失敗→避ける」が続くと、自信喪失や二次障害につながることも。早めにポジティブな体験を増やすことが予防になります。

 
 
 
 
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執筆者:長谷川アン
(発達科学コミュニケーション STELLA:Schoolアンバサダー)
 
 
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