ちょっとしたことで癇癪!なんでそんなことで怒るの?という子どもに振り回されていませんか?発達障害グレーの癇癪を起こしてしまう子は本人たちも苦しんでいます。そんなときにやってみてほしいアプローチ方法をご紹介いたします!
1.ちょっとしたことで癇癪を起こす子どもに振り回されて神経質になっていた自分
我が家の子どもたちは、自分の思い通りにことが進まないと癇癪を起こします。
壁や床を叩いてみたり、大きな声を出したり明らかに不機嫌になったり…。
特に自閉症スペクトラム(ASD)グレーの特性が見られる娘の癇癪はひどいものです。
物を投げる・相手に暴力を振るう・泣き叫ぶ・ハサミや危ないとわかっているものを相手に向けるなど、ちょっと人様には見せられないような荒れ具合のときもあります。
小学校にあがってからその頻度や癇癪の具合が強くなったように感じていて、癇癪がどこで起きるのかがわからずヒヤヒヤする日々でした。
あるときは「明日の用意できてる~?」と聞いた瞬間、またあるときは「お風呂入って来てくれる~?」と声を掛けたときといった調子で、「え⁈今のなにが嫌なの⁈」と困惑していました。
癇癪が始まると、暴れたり大きな声を出すのでご近所から苦情が来るのでは…と気が気ではありません。
娘がなぜ癇癪を起こすのか?と考えるよりも「静かにしてほしい!」という気持ちが先立って、癇癪が始まると私もイライラしてしまっていました。
2.癇癪はコントロールできない!発達障害グレーの子どもに潜む原因
発達障害グレーの子が癇癪を起こすのには様々な理由があります。
●感覚が過敏で気持ちが悪くてイライラする
●先の見通しが立たなくて不安になる
●思い通りにならないことを切り替える力が弱い
●自分でも何が嫌なのか分からないことにイライラする
●自分の中の気持ちを言葉で表現できない
など、その子の持つ特性や特徴によって変わります。
これらは脳の発達に未熟な部分があることで起きるので、本人が抑えようと思っても抑えられるものではないんです。
娘も、対応に困った私が「なんで怒るの?」と聞いても「わからないけど怒りたくなる。」と答えます。
また、「そうやって暴れたくなったときはなにをして欲しい?」と聞いてみても「わからない。」と言うばかりで、自分でもどうしてほしいのかよくわからない様子でした。
そして、「自分でもやりたくないけど止められないの。」と癇癪が起こっているときはコントロールが効かないことに、本人も困っているのだと感じられました。
感情のコントロールを司るのは脳の中の【前頭前野】という部分ですが、ここは脳の中で発達が一番最後に進みます。
年配の方から「若いころは血の気が多くて…」という話が聞かれるのも、年を取るにつれて発達が進み、感情のコントロールの幅が出てくることが関係していると考えられます。
3.振り回されないために…癇癪を起こす子どもにやってみてほしいアプローチ2選
癇癪は本人がコントロールできることではないとお話してきましたが、コントロールが利かないからと言って「じゃあ仕方ないね」、では済みませんよね。
そこで、我が家で試みた癇癪が起きないようにするためのアプローチ方法を2つご紹介します!
①ノートにイライラの理由を書き出してみる
自分がイライラしたり癇癪を起こしてしまう理由を書き出してみました。
書くためには、自分がなにに対して嫌だと思っているのかを考えなければいけないので、書けたときには「そうだったのか!」と気付くことができました。
②癇癪の原因から距離を置く
癇癪が起きてしまう原因が特定の人や物の場合は、距離を置くようにしました。
娘の場合は、特定のお友達とのトラブルで帰宅後もイライラが収まらないことが多かったので、遊びたいかもしれないけど距離を置いてみようか、と話しました。
距離を置いている間に冷静に考えることができるようになって、次にこういうことを言われたら、こう返そう、など整理することができました。
次にそのお友達に会ったときは、自分の気持ちを冷静に話すことができたようです。
自分がなにに対して嫌だと思っているのかは、わからない!ということも多いです。
そんなときは嫌だと思った場面を書き出すだけでも良いと思います。
お母さんがそれを見て、もしかしてこれなのでは?と見当が付いたときは、それを言葉で伝えてみてください。
そうすると、子どもが自分で気付いたり、納得したりします。
娘も自分の感情と言葉が繋がるようになって来ると、自然と癇癪の場面が減って来ました!
それでもまだまだこちらから見ると理不尽なことで癇癪を起こすこともあります。
そんなときの娘の様子を観察していると、本人も苦しそうだということがわかって来ました。
それを私が理解できるようになったことで、以前なら「またか…」とウンザリしていた気持ちが変わったと感じています。
娘が癇癪を起こしても、私自身がすぐにイラついてしまうことが減りました。
まだ完全に癇癪が治まったわけではありませんが、これからも娘と一緒に気持ちのコントロールを練習していく方法を探して行こうと思います。
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執筆者:しまざきあいか
(発達科学コミュニケーション STELLA*School アンバサダー)
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今回ASDタイプの娘のお話をしましたが、気持ちの切り替えはADHDタイプの息子にも課題があります。我が子にどう対応してあげたらいいのかわからないという方は一度ご相談くださいね!個別相談では事前ワークにご記入いただき、それを基にお子さまのタイプに合わせたお話をしています。