野菜作りで脳が育つ!?発達障害グレーゾーンの子どもにオススメの簡単家庭菜園のコツ

学校の授業でも取り組むことが多い野菜作り。実は発達障害グレーゾーンの子どもの脳を発達させるのにとても効果的なんです!とは言え家庭菜園はハードルが高い…と感じる方も多いですよね。そこで今回は初心者の我が家でもできた簡単な方法をお伝えします!

 

野菜作りで子どもの脳が発達する!?

わが家には、注意欠陥多動性障害(ADHD)の診断がおりている兄弟がいます。長男は、あまり野菜が好きではないのですが、次男はミニトマトやきゅうり、トウモロコシが大好きで以前から野菜を育ててみたいと思っていました。

 

しかし、「一緒にやりたいけどすぐ飽きてしまいそう」「大変そう」と色々考えていたので、野菜作り初心者のわが家には何となくハードルが高いイメージでした。

 

ある時、ホームセンターを見てみたところ最近は栽培キットも売っていますし、プランターで育てることができる野菜も増えてきていることを知りました。苗もたくさん売っていたので、「やるだけ」になっているものならできるかも?と少しずつハードルが下がっていきました。

 

そして何より子ども達には、外で遊んでほしい!自然体験をさせてあげたい!と思っていました。

 

ところが、野菜作りなどの自然体験が発達に良いというのは知っていたのですが、発達障害がある子どもにとってどんな効果があるのかあまり知らなかったのです。

 

 

そこで、調べた内容をまとめてみました。

 

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野菜作りで育つチカラはこれ!

 

実は野菜作りをすることは子どもの脳にとってメリットが3つあるんです!

 

①見る力を育てる

 

わが家の兄弟は「パッと見る」ことは得意ですが、「ジッとみて奥深く考える」ことが苦手で、物事をパッと判断しがちな部分があります。

 

見る力が育つと、落ち着いて指示が聞けたり空気や文章を読む力もついてきます。

 

そこで野菜作りを通して

 

・野菜の苗を選ぶ時や観察する時にじっと見る

・ミニトマトはよく赤くなったものを探す

・大きくなって食べごろの野菜を探す

・収穫する時はジッと見ながらハサミを使って切る

 

など、目を使う作業に着目し行動できるように声をかけるようにしました。

 

②思考系のエリアを成長させる

 

発達障害グレーゾーンの子どもにとって、自然の中の活動や遊びは、脳の「思考系」のエリアを成長させます。

 

思考系のエリアは、わかりやすく言うと「脳の司令塔」です。

 

・どうしたらいいか考える

・判断する

 

こんな役割をしてくれるエリアになります。

 

このエリアは大人になってからも発達するので、子どものうちは、どんどん挑戦させてどうしたらいいか考える経験をたくさんして基礎を作っておくと良いと思います。

 

体を動かしながら目や耳など五感をフル稼働さえる活動を増やすことが、子どもの脳を発達させることにつながります。

 

③セロトニンを増やす

 

セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれており、

 

・不安やストレスの軽減

・感情コントロール

・睡眠の促進

 

などを担う働きをしてくれます。

 

発達障害グレーゾーンの子どもは、もともとセロトニンが少ないので、ストレスを抱えやすいのです。

 

このセロトニンは、食事や運動、日光浴でも増やすことができます。

 

野菜作りは外で行いますし、体を動かすのでセロトニンを増やすのにぴったりなんです!

 

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発達障害の子どもと野菜作りを楽しむポイント

 

と言っても野菜作りをするとなるとハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか?

 

我が家の場合はちょうど実家の畑があいていたので、今回はそこに植えることにしましたが、畑がないという方は先ほどお伝えしたとおり、プランターで植えられるものや栽培キットなど手軽に使えるものがあればそちらを使っていただいてもいいと思います。

 

おススメは、時期にもよりますが

 

・ミニトマト

・きゅうり

・ピーマン

 

です。

 

花の色もカラフルで、比較的育てやすいんです。

 

ここからは、わが家が実際にやった内容をお伝えしますね。

 

目や耳などの五感を刺激する

 

最初に取り組んだことは、植えたい野菜を子どもと選ぶことです。

 

時期のものを選んだり、子どもが食べたい物を選ぶと良いと思います。もし選べなかったら「〇〇と△△どっちがいいと思う?」と聞いてみて選んでもらうのもいいですね。

 

苗を植えるまでの間、子どもが苗の様子を見るのが好きでよく観察していました。

 

植えてからは、ジョウロに水を入れて水やりをしたり「大きくなってるね」と観察したりしていました。そして、最後にはできた野菜を収穫することができました。

 

・水やりありがとう!

・前と比べてどうかな?大きくなってる?

・赤くなっているトマトを探してね!

・上手に収穫できたね!

 

と、声をかけてみてくださいね。「できた!」の成功体験が自信につながります。

 

無理にやらせない

 

実は、最初から最後まで一緒にできたわけではありません。子どもに対してやらせようと無理に誘ったり、やりたくないのに参加してもらったりすると「おもしろくない」「つまらない」逆効果になってしまうので、まずはハードルを下げてできることをやってもらうのが良いと思います。

 

わが家の子どもたちも、途中で飽きてしまい土を掘り返して遊んだり、木の枝がどこまで飛ぶか投げてみたり、自分たちで遊びを考えていました。

 

脳は「楽しい」と感じる時に成長します。

 

ぜひ、楽しそうな時

 

・おもしろそうだね!

・いい遊び思いついたね~!

 

という感じで声をかけてみてくださいね。

 

 

 

自分から料理を始めた小5の息子

 

野菜作り初心者のわが家でしたが、トマトやきゅうり、ピーマンは豊作でたくさん収穫することができました

 

そして、一番驚いたのは息子から料理の提案があったことです。

 

私がたくさんできたきゅうりを見て「こんなにたくさんどうしよう…」と言っているのを聞いて、「浅漬けにしてみたら?」「塩昆布と和えるとか」と声をかけてくれました。

 

 

また、野菜作りも少しずつ軌道に乗ってきたころ、学校からもらってきたタネやお米を植えていました。

 

「手伝おうか?」と声をかけましたが「自分でやる」と道具を出してきて土を入れたり、タネを植えたりしていました。

 

育て始めて少し経った頃、お米は見事に芽が出ました!これには、家族も息子もびっくりして皆で「すごいね!」と笑顔になりました。

 

今回、野菜作りをやってみて子どもの新たな一面を発見することができたのとADHDキッズの行動力や好奇心旺盛な一面を見て感心することばかりでした。

皆さんも、ぜひ野菜作りにチャレンジして子どもの新たな一面を発見してみてくださいね!

 

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執筆者:松田あいり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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