文章問題が苦手で読解力がない息子に悩んでいました
わが家には発達障害グレーゾーンの小学生の兄弟がいます。
小学校で文章に触れる機会が多いのですが、2人とも文章問題や必要な情報を抜き出すことが苦手です。今回は、小学2年生の次男のお話です。
例えば、計算ドリルの問題を一緒にやったり、テストの問題を見ていても
・文章を最後まで読まない
・パッと見て判断してしまう
・読み飛ばしがある
・読んで理解することができない
こんな問題がありました。
特に宿題は一緒にやることが多いので、様子を見ているのですが、適当に問題を読んだり、必要な情報を抜き出すことができず、「最後まで読んだ?」「言ってることわかってる?」という声かけばかりしていました。
今思えば、子ども達には辛い思いをさせたと反省していますが、文章問題が苦手なこと、読解力がないことに対して「この先大丈夫だろうか…」と頭を抱えていました。
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発達障害グレーゾーンの子に読解力が必要なワケ
皆さんは、読解力と聞いてピンときますか?
そもそも読解力とは?なぜ発達障害のある子に身につけてあげたいのか?をお伝えします。
読解力とは、簡単に言うと「文章を読み取って理解する力」の事です。
読解力には
①読み取る力(基本読解)
②言葉の対応を掴む力(指示読解)
③情報を抜き出す力(図表読解)
④筋道を理解する力(論理読解)
⑤言葉をつなげる力(接続読解)
の5つがあります。
上記を見ると文章に関係する力のように思えますが、お子さんにはこんな困りごとがありませんか?
・早とちり
・会話についていけない
・悪気はないのに相手に嫌な思いをさせてしまう
・関係性を正しく把握できない
実はこれらの困りごとには相手や会話、物から正しく情報を読み取ることができないという「読解力」が関係しています。
ですが読解力が身につくと
・文字通りに読み取るだけではなく本質を読み取れる
・文字以外の図とか表から情報を抜き取れる
・文章や会話から正しく意味を理解できる
こんなことができるようになるんです。
一般的に、読解力を上げるには読書量を増やすことが有効とされていますが、発達障害グレーゾーンの子は、本を読もうと思ってもそもそも読むのが苦手だったり、集中力が続かず、見落としてしまったりインプット(情報を入れる入り口)でつまずいてしまうことが多いのです。
わが子もまさしくその通りで、情報を入れるところでつまずいていました。
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文章問題が苦手な発達障害グレーゾーンの読解力を上げる方法
ここからは、文章問題が苦手な発達障害グレーゾーンの子の対応についてお話していきますね。
それは「読むことを嫌いにさせないこと」「興味のある内容を聞いて答えてもらうこと」です。
普段から上手に読めなかったり、読み間違いが多く指摘されていると、読むことへの自信をなくしてしまいます。また、読んで理解するのが苦手だったら、聞いて理解すればいいんです!
脳を発達させるために大事なのは「新しい経験や知識を増やしていくこと」。だから情報をインプットする方法は目でも耳でもどちらでもいいんです。
読むことを嫌いにさせない
わが家もそうだったのですが、上手に読めなかったり、読み間違いをすると指摘してしまうという経験はありませんか?
これでは、読むこと自体が嫌いになってしまいます。
また、読ませようと思った時に本や教科書を思いつくかもしれませんが、実は子どもの興味のあることを読んでもらえば、自然と読むようになるんです!
例えば、公園に行ったときに看板の文字を読んだり、好きなおもちゃの説明書や「明日の時間割教えて~」「体操服いる?」と聞いて教えてもらうだけでも文字を読む練習になりますよ。
聞いて理解する経験を増やす
わが家ではアニメや映画をよく活用しています。
そして観ている時に
「〇〇達(キャラクターの名前)は何年生だって?」
と質問すると、
「2年生!」
と答えてくれたので
「正解!〇〇と同じ年だね」
こんな風に会話をしています。
こんな風に上手に映像+音声の両方を使うことでアウトプット力(情報を伝える力)も伸ばすことができます。
他にも、自分で読むことは好きではありませんが、読み聞かせは好きなので、読み聞かせをしている時に
「この子泣いているね〜。なんで泣いているの?」
「お父さん達がお仕事だから」
「この〇〇(キャラクターの名前)は何を探しているの?」
「新しい仲間!」
とこんな会話をし、答えてもらっています。
答えてくれた時に、「正解!」「よくお話を聞いてたね」など実況中継してあげることで子どもの自信もついていきますよ。
もし、もう少し詳しく答えてほしいと思ったらこんな風に返してみてください。
「この子泣いているね〜。なんで泣いているの?」
「お父さん達がお仕事だから。」
「そっか〜。お父さん達、お仕事で参観日に来られないから悲しいんだね~」
という感じで詳しく伝えてあげると、こんなふうに表現したらいいんだと学ぶこともできますし、より理解が進みますよ。
嫌がらず宿題に取り組めるようになりました!
ある時、こんな出来事がありました。
算数の宿題で「さつきさんは、折り紙を7枚持っています。わたるさんから、5枚折り紙をもらいました。全部で何枚ありますか?」という文章問題が出たので、私が読んで伝えました。
そのあとに「ここに全部でって書いてあるよ。全部で、という時はどんな式が使えると思う?」と聞くと「足し算!」と聞いて理解できる場面が見られました。
「正解!」「じゃあ次の問題は、読んでやってみようか。」と言うと「あめが15個あります。」と読んで問題を解こうとしていました。
また、いつものように映画を観ていたのですが、ある場面で
「お父さんとお母さんは、いないんだ。小さい頃に死んじゃったから」
と主人公が言っている場面を観て
「ママ!聞いて!この人にもお父さんとお母さんがいないんだって!ほら、あのお話の人と一緒だ!」
と、以前観たお話と結び付けて私に教えてくれました。
今までは観るだけでそのまま終わっていましたが、内容をしっかり聞いて理解してから私に教えてくれた時には「そうだね!あのお話の人と一緒だ!よく聞いてたね〜」と会話することができました。
文章問題が苦手な子に嫌々文章を読ませなくても、読む力をつけることができたり読解力を育てられると実感しました。
ポイントは
・読むことを嫌いにさせない
・子どもの興味のある内容を使う
・読解力をあげるには「ママとの会話」
・読むのが苦手なら聞いて理解する
ぜひ、やってみてくださいね!
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執筆者:松田あいり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)