不注意な行動が目立つ発達障害の子どもたち。いくら叱っても全然改善されない!と悩んでいませんか?ここでは発達障害の不注意を改善する正しい対処法についてお伝えします。
不注意のオンパレードだった息子
我が家の息子は発達障害グレーゾーンの小学4年生です。
元々不注意な行動が目立つ子だったのですが
先日は久しぶりに
先日は久しぶりに
・連絡帳を書いていない
・水筒と教科書と図書館で借りた本を学校に忘れてくる
・消しゴムと鉛筆を失くしてくる
・授業中に取り組んだ課題を提出せずに持って帰ってくる
・なぜかお道具箱に常備しておくマスクを持って帰ってくる
という行動を1日ですべて成し遂げて帰宅しました(笑)
ですから、不注意な子どもに不安を感じて、ついつい叱ってしまうお母さんのお気持ちはよく分かります。
「不注意」というのは注意欠陥多動性障害(ADHD)によく見られる特性の1つです。
多動性や衝動性は年齢と共に落ち着くことが多いのですが、不注意は大人になっても残りやすい特性であると言われています。
さらに発達障害の特性の現れ方は、本人のコンデションや周りの環境に左右されることが多いです。
私たちも疲れが溜まっているときは、うっかりミスが増えたり忘れっぽくなりますよね?発達障害の子どもはそれ以上に、この時期は不注意な行動が目立ちやすくなるのです。
そんな状況でいくら叱っても、不注意が改善するどころか子どもは自信をなくすだけで、何の効果もありません。
そこで今回は、不注意な行動が目立つ発達障害の子どもへの正しい対処法をお伝えします。
不注意を改善するのが難しいワケとは?
ではどうして発達障害の不注意はいくら叱っても改善することができないのでしょうか?ここでは主な理由を2つお話しします。
◆コントロールがしにくい
1つ目は、ADHDの特性の中でも不注意は自分でコントロールがしにくいということです。
例えば「じっとしていられない」(多動性)ということであれば、「ここで本を読んで待っていようね」などとあらかじめ声をかければ一定時間は大人しく過ごすことができますよね。
ところが注意力というのは、無意識下で機能していると言われています。
例えば
・何気なく物を置いて、しばらくしてからどこにあるのか分からなくなる
・授業中に外から物音が聞こえてくると、うっかりそちらに気をとられてしまう
というように、本人も「気がついたらやってしまっていた!」という状況が多いのです。
だから「気をつけなさい!」といくら叱っても改善することができないんですね。
◆脳のネットワークの問題
2つ目は注意力には様々な脳機能が関係しているということです。
私たちの脳は機能によって担当するエリアが分かれており、さらにそれぞれのエリアがネットワークを結ぶことで様々な活動を行っています。
例えば
「先生の話を聞きながら連絡帳を書く」
→「聞く」+「見る」+「書く(運動)」
「使った消しゴムを筆箱に戻す」
→「見る」+「記憶する」
というように、1つの行動には様々な脳のエリアが関係しているのです。
ところが発達障害の子どもはそもそも発達が遅い脳のエリアが多く、さらに連携させることも苦手です。
そのため、本人も思うようにできず辛い思いをしているのです。
不注意な発達障害の子どもに効く対応2選
では、不注意な発達障害の子どもにしてほしい、正しい対処法とは何でしょうか?ここでは2つ紹介します。
◆サポートして苦手を補う
1つ目はお母さんがサポートして苦手を補ってあげることです。
例えば、サポートの1つには
・学校に水筒を忘れてくる→ランドセルの内側に「水筒を持って帰る」とメモを入れてあげる
・連絡帳を書き忘れる→手の甲に「連絡帳を書く」とマーカーで書く
というように「覚える」という機能を手助けする方法があります。
発達障害の子どもは視覚優位と言って、大事な情報は見えるようにしてあげると効果的なんですよ。
また学校に忘れ物が多い場合は、水筒はランドセルに入るサイズの物を持たせるなどできるだけ荷物を分散させないような工夫も効果的です。
◆できているところを褒める
2つ目はできているところを見逃さずに褒めることです。
先ほどもお話ししたように、不注意な行動というのは本人が無意識のうちにやっていることが多いです。
ですからできているときに褒めることで、自分の行動をしっかり意識させることが必要なんです。
例えば
・連絡帳が書けているときに「ちゃんと書いてこれたね!」
・水筒を持って帰ってこれたときに「ちゃんと持って帰ってこれたね!」
と子どものできたことをそのまま口に出してあげればいいんです。
子どもは褒められると自信がつき、自分で考えて行動するようになっていきます。
行動すればするほど脳は発達するので、不注意な行動もだんだん改善されて行くんです。
さて我が家の息子ですが、まだちょくちょく不注意な行動は見られるものの、
・うっかり時間内に連絡帳を書き忘れても、帰りに先生に書いてもらってくる
・「ちゃんと机の中の確認をしてから帰ってきたよ!」と報告してくれる
など、自分の不注意な行動に気づき、どうすればいいのかを考えて行動するようになってきました。
叱らなくても、不注意な行動はだんだん改善されていくんですよ。
いかがでしたか?不注意な発達障害の子どもに効果的な対応は
・サポートして苦手を補う
・できているところを褒める
の2つです。
ぜひ今日から始めてみてくださいね。
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