
こんにちは!
セルフラーニング・アカデミー編集部です。
今回は上級講座で月2回開催している勉強会の様子をお届けしますね!
進路選択で親子バトルになっていませんか?
私たちは「自学力をおうちで育てる!」をテーマに、隠れLDキッズを育てるママたちが集まり脳科学や発達科学、心理学の観点から子どもの発達を継続的に学び、我が子の脳を育てるコミュニケーションを実践しています。
今回は上級講座で月2回、開催している勉強会で発表された記録について紹介しますね!
今回の勉強会では、整理力を高める会話で五月雨登校を繰り返す発達障害グレーゾーンの中学生の進路選択をサポートした記録の発表がありました。
五月雨登校で学校に行きたくても行けない娘さんがいる徳長さん。
娘さんは不登校も経験されていましたが、中学3年生になり周りの環境に恵まれ順調に過ごされていたそうです。
中高一貫校へ通われていたので、このまま高校に進学すると思っていたそうですが、ある時「やっぱり今の高校には行かない」という突然の言葉に驚かされてしまいます。「高校生になったらメイクをしたい」「校則が厳しくない学校へ行きたい」「制服が可愛い学校へ行きたい」こだわりが強く、表面的で将来のゴールを見据えていない言葉に「学校を選ぶ基準をこの子の判断や想いで選択して良いものか?」と悩まれ、何度も進学について、親子で話し合いをされました。
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なぜ発達障害グレーゾーンの進路選択サポートは難しいの?
進路選択に限らず、生きていく中で「節目」は何度もありますよね。子どもと親の意見が対立して、親子バトルに発展してしまう・・・ということも起こりかねません。
では、なぜ発達障害グレーゾーンの進路選択サポートは難しいのでしょうか?
それは脳機能の偏りが原因で
・新しい情報を取り入れるのが苦手
・わからない、つまらないと思うとやる気をなくしてしまう
・不注意があり集中力が続かない
・想像する力が弱い
・優先順位がつけられない
・思い込みが強く事実と本人の認識にズレがある
・自己主張が強い
こんな困りごとが出てきてしまうからなんです。
例えば、想像する力が弱いと「将来こうなりたい、こうしたいから、今これをやらなければならない」という筋道を立てて行動することが苦手です。
また、ルールの理解が苦手で自分だけのルールを付け加えてしまったり、新しいことを取り入れるのが苦手で学習が進まないということが起こります。
そして不登校だったり五月雨登校があるとどうしても学習の抜けが出てきてしまいますよね。定期テストは決まった範囲で出題されますが、入試となると総合的な知識と活用が問われることが多いと思います。
突然の進路変更に受験の準備期間が少なかった徳長さんと娘さんはこの危機をどうやって乗り越えたのでしょうか?
五月雨登校を繰り返す発達障害グレーゾーンの進路選択をサポートする方法
なぜ、娘さんが中高一貫校の高校をやめて違う学校に行きたいと思ったのかというと「自分を変えるためにメイクをして学校にいきたい。一度きりの高校生活を楽しみたい。だから新しい環境でやり直したい」という思いがあったからなんです。一方で、「楽しそうな大学へ外部受験したい」という強い願いも持っていた娘さん。
しかし、徳長さんは「中高一貫校なんだからそのまま高校に行った方が楽なのに」「普通に過ごせば付属の大学進学が保障されているのに」「今のレベルから下がるのは大学受験を見据えても不利になるよもったいない」という考え方から説得しようと試みました。また、環境に文句を言うのではなく、表面的な楽しさに惑わされず、今ある環境の中で頑張ることも必要だと伝えられました。
親の当たり前を変えるって難しいですよね。しかし、娘さんと会話される中で、今までは自分の当たり前を押しつけてきたが「今やらないと先に進まない気がする、娘の感じていること、思っていることを受け入れて、自分で進める力を育ててあげよう」と考えたと発表してくださいました。
ここで、徳長さんがやったことは出てきた言葉に対してまずは受け止めてあげること、事実を確認しながら1つずつ情報をクリアにしていくことです。
例えば、「高校生になったらメイクをしたい」という娘さんの言葉に対して「どんなメイクがしたいの?」と会話を続けられました。「じゃあ、この行きたい高校はどんな校則があって、どこまでならしてもいいのかな?」とさらに深掘りされ、どんな環境を求めているのかを言語化していき気持ちを引き出していきました。
また、「高校生になったらメイクをしたい!」「校則が厳しくない学校がいい」という言葉が出てきたときに、上辺だけの言葉に惑わされて「学生でメイクは早い!」「校則を守れなくて、これから規則を守れるの⁈規則とも折り合いをつけて過ごせる子になってほしい」と親の当たり前で判断をするのではなく「本当はどういうことなのか」を会話の中で整理された徳長さん。
すると「学校の先生の否定的な目から抜け出したい」「自分のことを認めてくれる学校へ行きたい」「自分で選んだ自分の基準で選んだ学校へ行きたい」という思いが見えてきたそうなんです。
次第に、「この学校で学びたいと思える心を優先してあげるべきかもしれない」「自分で探してきて、自分で選んで行きたいという気持ちが、本気で勉強に取り組める一番のきっかけになるかもしれない」と思えた徳長さんは、「全力で応援するよ」と娘さんとの二人三脚をスタートし、無事に「高校」というゴールを手に入れました。
考えていることを具体的に言葉にして、整理していくことで本当の気持ちや思いを引き出すことができます。
また、参加したメンバーから

「今まで決められた道に進むことが楽だと思っていた親の親の当たり前を押しつけて、子どもに何をしたいのか聞いていませんでした。本当は何を考えているのか深掘りしていきたいと思います」

「目先のことではなく、先の未来を考えて、挑戦させてあげる決断をサポートできるようにしたいです」
というママの価値基準が変わる発言も飛び出しました。
進路選択に正解はありません。しかし、ひとりで子育てしているだけでは体験できないことも、こうして仲間と一緒に学ぶ環境があるからこそ、ママが常に子育ての常識をアップデートし続け、子どもを発達させ続けることができますよ。
次回の活動もお楽しみに♪
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執筆者:松田あいり
(発達科学コミュニケーションアンバサダー)
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