説明が苦手な小学生の息子
わが家には小学校6年生の男の子がいます。
皆さんのご家庭でこんな困りごとはありませんか?
・説明するのが苦手
・順序立てて話すのが苦手
・要点がまとめられない
・過去のことを現在のことのように話す
・作文を書くのが苦手
息子は、話すこと自体は問題ありませんが、説明が苦手で「それでね」「えーっと・・・」「だから~」と内容がまとまらずどんどん話が長くなってしまいます。
学校でのグループワークでは「話に入れない」「恥ずかしくてうまく言えない」と言ってクラスの子とうまく話せないのが悩みのようでした。
また、過去のことを現在のことのように話してしまうこともあります。
例えば学校で友達とトラブルがあった時に、「あの時〇〇君が▢▢してきたから」と報告をしてくれるのですが、いざ学校の先生に確認すると少し前の話、ということがよくあります。
学校生活は会話をすることが多いので、説明が苦手で、相手にわかりやすく伝える力が弱い長男を見て「相手に勘違いされないだろうか」「この先大丈夫だろうか」と心配になっていきました。
できるのにやらない子に
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その困りごと「ワーキングメモリ」が関係しているかもしれません
説明するのが上手になれば、相手にもわかりやすく伝わりますし、聞いているこちらも理解しやすいですよね。
実は、説明が苦手なのは「ワーキングメモリ」が関係しているんです。
みなさんは「ワーキングメモリ」という言葉を聞いたことがありますか?
ワーキングメモリとは、ただ記憶するだけでなく
「 情報を一時的に覚えておきながら考えたり行動する働きのこと」
です。
まず私たちは情報を記憶します。そして、記憶した情報を使って作業します。記憶した情報を使って作業する働きのことを「ワーキングメモリ」というのですが
・言語の情報の記憶と処理をする「言語性ワーキングメモリ」
・イメージ、絵、位置などの視覚の情報の記憶と処理をする「視空間性ワーキングメモリ」
の2つに分けることができます。
長男はこの「言語性ワーキングメモリ」が弱いので、
・話し合いに参加するのが苦手
・作文や日記を書くのが苦手
・読解問題や算数の文章問題が苦手
こんな困りごとが出やすいんです。
ワーキングメモリの低い子は、頭の中の情報を覚えておきながら情報を整理することが苦手なので、そもそも思い出せなかったり必要な情報が抜け落ちてしまうのです。
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説明が苦手な子のワーキングメモリを育てる簡単トレーニング
ここまでは、説明が苦手な子はワーキングメモリの低さが関係していることをお話してきました。
では、説明が苦手な子のワーキングメモリを伸ばしてあげたいけどどんなことをすればいいの?と思ったママへ。
ここからはおうちで簡単にできるワーキングメモリトレーニングの方法をお話しますね。
おすすめなのは「アルバムを見ながら会話をする」ことです。
話し合いや作文を書くなど、言葉の情報を言葉を使って作業することは苦手でも、目で見た情報を処理することが得意な視覚優位な子はアルバムを見ながら会話すると話がはずみますよ。
我が家では先日、アルバムにある小さい時に参加したお祭りの写真を使って
「これは何日にやったお祭りだったっけ?」
「この時どんな気持ちだった?」
と聞いてみました。すると
「〇日の写真だね」
「緊張してた」
とその時の様子を思い出しながら答えてくれたので
「よく覚えていたね!」
「そんな気持ちだったんだね!」
と説明してくれたことをしっかり褒めていきました。
また、動きがある場面を連写で撮っていたので、同じような写真が並んでいたのですが「ママはこの位置から撮っていたんだけど、一番最初の場面はどの写真かわかる?」「はじめは小さいけど、どんどんこっちに近づいてくるイメージだね」と声をかけると「じゃあ、この写真が一番だね」と写っている物の大きさを比べながら説明してくれました。
そして、100枚以上の写真を自分で選んでアルバムに入れてもらうという作業もしてみたのですが「最初はこの場面で次はこの場面じゃない?!」「これが先だから、次はこっち」と自分で思い出しながら作業することもできていました。
説明が苦手な長男に写真を見ながら質問することで自分の気持ちや状況を上手に説明することができていました。
いかがでしたか?
ワーキングメモリを伸ばす方法は、調べるとたくさん出てきますが、ぜひ得意なことや好きなことを使って育ててあげたいですね。
まずは「ママとの1対1の会話」をすることでどんどん話す力やまとめる力が育っていきますよ。
わが家の体験が参考になりますように。
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執筆者:松田あいり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
説明が苦手な子への正しい対応を多数紹介しています!