宿題の時間になっても子どものやる気がなくて取り掛からない、「宿題の時間だよ」と教えただけで反発する、こんな宿題バトルに困っていませんか?この記事では、宿題嫌いなADHDの子どものやる気スイッチを押す秘策を紹介します。
宿題の時間が親子バトルの時間になっていませんか?
宿題の時間になっても子どもが取り掛からないと、つい「宿題の時間だよ!」と言いたくなりますよね。
我が家の注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプの小学2年生の息子も、こんな困りごとがありました。
・遊びから宿題への切り替えに時間がかかる
・「宿題の時間だよ!」と言うと反発される
・宿題でわからないところがあると怒りだす
・わからないところをアドバイスしようとしても聞いてくれない
・ギャーギャー言いながらなので宿題の時間がかかる
こんなふうに毎日の宿題の時間が親子バトルの時間となり、疲れ切っていました。
私は、宿題をやらないと学校の勉強に遅れると思い「宿題の時間だよ!やらないの!」と厳しく叱っていました。
ですが、言えば言うほど息子は反発するばかりで宿題をするようにはなりませんでした。
宿題のやる気が起きないには理由があるんです
ではなぜ、発達障害ADHDタイプの子どもは、宿題のやる気が起きず宿題に取り掛かれないのでしょうか。
理由は2つあります。
まず1つ目は、発達障害ADHDの子どもは、脳の発達が未熟なため、エンジンがかかりにくいという傾向があります。
そのため、興味のないことをするときには大人の何倍ものエネルギーが必要となります。
それなのに、やる気がなくダラダラしていると思われ、叱られてしまうと余計にやる気がどんどん失われてしまうだけではなく、反発するようになってしまうんです。
2つ目の理由は、発達障害ADHDの子どもは、脳の特性により不注意傾向があり、そのために、行動や気持ちの切り替えが苦手という傾向があります。
遊びから宿題の切り替えや、帰ってきてからの宿題への切り替えなど、できていないと、ついついガミガミ言ってしまいたくなりますよね。
ですが、この2つの理由は、本人の意思でコントロールし、直すことは難しいのです。
宿題嫌いなADHDの子どものやる気スイッチを押す秘策
では、どうしたら宿題のやる気が起きない発達障害ADHDの子どもが宿題をするようになるのでしょうか。
それは、できていることを褒めるということだけです。
今まで、できていないところばかりに注目して声かけをしていたと思います。
その声かけを、少しでもできているところに注目し、褒める声かけに変えるということです。
例えば、
・宿題のために遊びを止めた
・ランドセルから筆箱を取り出し始めた
・椅子に座った
・ドリルを開き始めた
などのように、今やっていることを実況中継するように、取り組む過程を褒めてあげるんです。
そうすると、宿題のときに叱られてばかりだった子どもが、お母さんから褒められるという時間に変わります。
この、お母さんから褒められるということが子どもにとって成功体験となり、やる気に繋がっていきます。
すると、やる気がある子どもはどんどん自分で動くようになりますよ。
子どもが自分で宿題ができるようになったら、お母さんも嬉しいですよね。
宿題の時間が親子バトルになっていた我が家も、叱ることをやめて褒めることに変えることで、まず、私の声を素直に聞くようになりました。
すると、自分から宿題をするようになり、集中力が必要な漢字ドリルを最後まで丁寧に書くことができるようになりました。
さらに、好きな歌の歌詞を、漢字辞典で調べながら全部漢字でノートに書くという、学年に関係なく新たな学びに繋がっていますよ。
いかがでしたか?お母さんの声かけを変えて、宿題の時間を楽しくできるようになったらいいですね。
執筆者:こばやしひとみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)