1.園の行事を楽しめない繊細な年少さん
園での行事が子どもにとって楽しい思い出になるのは理想的ですが、繊細なタイプのお子さんにとっては、時に不安の原因となることもあります。
「楽しいはずの行事なのに、どうしてうちの子は楽しめないの?」
と悩むお母さんも多いのではないでしょうか。
私の年中の息子スカイくん(通称)は、はじめてのことが苦手な繊細な子です。
年少さんの頃、保育園の夏祭りでは、行事が始まると顔が真っ青になり、泣きそうになって動けなくなりました。
このような状況では、親だけで解決しようとせず、先生と連携することが大切です。
先生との相談を通じて、繊細な子どもが安心して行事を楽しめるようになる方法を紹介しますね。
2.繊細な子どもが不安になる理由
繊細な年少さんは、いつもと違う見通しが立たない状況に、「次は何が起こるのだろう?」と不安を強く感じやすい脳のタイプです。
スカイくんも、夏祭りでのゲームがどのように進むのか予測できず、不安がピークに達してしまいました。
先生が
「大丈夫だよ!怖くないよ!」
と声をかけても
「ぼくのきもちをわかってもらえないんだ」
と感じ、さらに不安が増幅してしまったのです。
3.繊細な子どもの不安を先生に相談する重要性
繊細な子どもは、目立った問題行動を起こさないことが多いため、先生もその子の抱える不安やストレスに気づきにくいことがあります。
また、年少さんは、自分の感情を言葉で伝える力が未発達なので、自分で先生に伝えることが難しい場合が多いです。
そのため、親が子どもの状況や特性を先生にしっかり伝え、共有することが重要です。
具体的な不安の原因を伝えることで、先生も適切なサポートを考えやすくなります。
スカイくんの場合も、相談を通じて「ゲームの進行を事前に説明する」対応を先生がしてくださり、不安が大きく軽減されました。
4. 先生と連携して不安を解消する相談のコツ
先生と良い連携を築くためには、信頼関係をベースにした伝え方が鍵です。
私が実践した「肯定のサンドイッチ法」を紹介します。
1.感謝で始める(肯定)
まずは、日頃の感謝を伝えましょう。
例えば
「いつもありがとうございます。
スカイくんが先生とサッカーをした話を嬉しそうにしてくれました。」
2.本題を伝える(要望)
次に、子どもの特性や不安について、具体的に説明します。
「スカイくんは見通しが立たない状況に不安を感じることがあります。
家では、何が起こるのかを細かく伝えると安心して行動できるようです。」
3.感謝で終わる(肯定)
最後に、再度感謝を伝えます。
「先生がいつもニコニコ笑顔で接してくれているので、スカイくんは安心して登園できています。
いつも本当にありがとうございます」
この「肯定のサンドイッチ」により、先生とのコミュニケーションが円滑になり、スカイくんも夏祭りを楽しめるようになりました。
園の行事が楽しい思い出になるよう、ぜひ先生との相談を活用してください。
この記事が、繊細な子どもを持つお母さんの役立つヒントになりますように!
執筆者:まるやま あやか
(発達科学コミュニケーショントレーナー)