1.入園・進級が心配で指示や注意が増えていませんか?
幼稚園や保育園では、先生の話を聞いて自分で行動することが求められます。
だからこそ、「入園までに、お着替えもトイレも自分でできるようにならないと…!」「ちゃんと先生の話を聞けるかな?」「お友達と仲良く遊べるかな?」と、心配になるのは当然ですよね。
その気持ちから、ついこんな声かけが増えていませんか?
「靴下自分で履いて!」
「ちゃんと最後まで座ってご飯食べようね!」
「早く着替えないと、幼稚園遅れちゃうよ!」
「先生の話を聞かないと年少さんになれないよ!」
「そんなことしてたら、お友達できないよ!」
実は私もそうでした。
わが家の次男(通称スカイくん)が入園する時、園で困らないようにあれもこれも1人でできるようにと声をかけていました。
言えば言うほどスカイくんの「ママやって!」が増えていったのでした。
2.繊細な子は「できないこと」ばかり言われるとどうなる?
繊細な子どもの脳は、ママの言葉をとても敏感に受け取ります。
「まだ〇〇できないの?」「〇〇しなさい!」と言われると、「ぼくはダメなんだ」「ぼくはできていないんだ」と自信をなくしてしまうのです。
その結果、「また怒られるかも…」と不安になり、自分から行動できなくなり、「ママが言わないとやらない」 指示待ち状態になってしまいます。
また、「幼稚園(保育園)行けないよ!」などの声かけが増えると、幼稚園へのマイナスイメージが強くなり、「園=怖い場所」と感じさせてしまい、「行きたくない…」につながってしまうのです。
3.4月の入園・進級までに絶対にしてほしいこと
入園・進級までに必要なことは、繊細な子どもの自信を育て、「やってみよう!」と思えるようにすることです。
そこで大切なことは、「できないことをどうにかしよう」とするのではなく、「できていることに目を向ける」ことです!
できていることを見つけて肯定すると、繊細な子どもの自信が育ち、「やってみよう!」と自分から行動できるようになります。
肯定のポイントは2つです。
1.見たままをほめる「実況中継」
「すごい!」「じょうず!」などの褒め方は、評価をする言葉で、「100%できることがすごいこと」「100%できないとだめ」と白黒思考・完璧主義を強めてしまいます。
子どもがしていることをそのまま言葉にする「実況中継」がおすすめです。
「起きてきた!おはよう!」
「自分で靴下をはこうとしてるんだね!」
「ごはん、座って食べてるね!」
「褒めるところが見つけられない」と思っても、事実をそのまま言葉にするので簡単にできますよ。
2.最後までできなくても、 「やろうとしたこと」を肯定する
幼児さんは、集中力が長くは続かないので、最後までできないことも多々あります。
途中でできなくなっても、「やってみようとしたね!」「自分でやろうと思ったんだね」と過程に目を向けて声をかけてあげましょう!
このように、できていることを肯定し続けると、繊細な子どもは「ぼくできるんだ!」と自信が育ち、「ひとりでやってみる!」と自ら行動するようになります。
わが家の息子が入園する時、「スモックのボタンを自分でできるようにしないと!」「お仕度は自分でできるようにさせないと!」と焦っていました。
だけど、指示や注意をしても、なかなか自分でやろうとしない…。
できない息子に、さらに指示を繰り返すけど、それでもできない…今思えば負のループでした。
でも、できないことには目を向けず、できていることにだけ肯定をすると、自分でできることが増えていきました。
繊細な子どもが自信をもって園に行くために必要なことは
✓ 「できていないこと」ではなく、「できていること」に目を向ける
✓最後までできなくても、「やろうとしたことを」肯定する
ことです。
こうした積み重ねが、繊細な子どもの「幼稚園(保育園)に行っても大丈夫!」という安心感につながります。
入園は、子どもにとってもママにとっても初めての入園生活への大きな一歩です。
ママの声かけひとつで、繊細な子どもの「自分でできる!」という気持ちがグングン育ちます!
ぜひ、今日から「できること」に目を向ける声かけを試してみてくださいね!
執筆者:まるやま あやか
(発達科学コミュニケーショントレーナー)