1.全身ふやけるくらい水遊び大好きな繊細な子
わが家の繊細な姉弟は、水遊びが大好き!
顔に水がかかっても、波が来ても、きゃっきゃと笑って楽しむタイプです。
夏になると、家族でプールや海へ毎週のように出かけていました。

2.信じられなかった「プール嫌い!」の言葉
そんな姉のミカが年長の6月、保育園でもプールの時期がスタート。
家での様子から「絶対楽しめるはず」と思っていたのですが・・・
ある日、持ち帰った水着が濡れていないことに気づき、先生に聞いてみると、「ミカちゃん、プール嫌いって言って入らないんです。おうちでも練習してください」と言われたのです。
「あんなに水遊びが好きな子が⁉」と驚いてよく聞くと、なんと弟まで・・・。
2人とも、プールが始まってから「プール嫌い!」と言って、入らずシャワーだけ浴びて、見学していたことが分かりました。

3.園のプールが断固拒否な理由は繊細な子の脳にある
子どもの行動には、必ず理由があります。
まずは状況を把握して、わが子を観察することが大切です。
私は、ミカがしている行動の理由がわからないと悩み、お家で脳を育てる発達科学コミュニケーションを学び始めていたので、先生から状況を細かくヒアリングし、「なぜ拒否しているのか」を丁寧に考えていきました。
はじめのシャワーはみんなと同じように浴びている、準備体操もしている、プールに足まで入るのはできる、そこから先が「プール嫌い!」と出ていってしまう、とのことでした。
繊細な子は、人の目や評価にとても敏感です。
「うまくできるかな」「失敗したらどうしよう」など、不安を強く感じると“できるか・できないか”と極端に物事を捉えてしまう白黒思考になりやすいのです。
だからこそ、「やってみようかな」と思える自信と「できなくても大丈夫」の安心感が必要です。

4.「やってみよう」と思える自信をつける対応策
実は、繊細な子の白黒思考を強めている原因は、大人の褒め方にあります。
「上手にできたね」
「○○出来てすごいね」
こうした評価をする褒め言葉は、
「上手じゃないとダメなんだ」
「出来なきゃダメなんだ」
と繊細な子にプレッシャーを与えてしまいます。
当たり前に出来ていることを言葉で伝えましょう。
・朝起きたら「おはよう!起きたね」
・食卓に座ったら「朝ご飯の準備バッチリだね」
当たり前にできていることを言葉に出して伝えると「できた」の自信がつきます。
ママが「あっ!」を封印してみましょう。
・子どもがお茶をこぼしたら「あっ!」を封印して、
「拭けばいいだけだよ~」とニコニコ
・靴が左右逆だと気づいても「あっ!」を封印して、
「靴頑張って履いたんだね」とハイタッチ
完璧に出来ることがいいことだという極端な捉え方が緩んでいきます。

5.繊細な子の脳の個性に合ったママの声かけ
私が評価する褒め方から、脳に届く声かけに変えたことで、わが子の「私、できてる!」の自信が育ちました。そして、”できるか・できないか”と捉える白黒思考が和らいだことにより、「失敗してもいいんだ」と思えるようになりました。
自信と安心をおうちで育てることで、「プール嫌い!」と断固拒否だった繊細な姉弟が、「今日はプカプカできたよ」「顔つけられたよ」と日に日にプールのお土産話を楽しそうに話してくれるようになりました。
もしお子さんが失敗を怖がる様子が見られたら、繊細な子の脳の個性に合ったママの声かけで、安心と自信を育てていってあげてくださいね。
執筆者:やまさき うみ
発達科学コミュニケーショントレーナー