夢を持てない子どもが夢を持てるようになるための方法

あなたの夢は何ですか?と聞いても答えられない子どもが日本には多くいます。残念ながらただ学校に行っているだけでは夢を持てないのが今の日本の教育です。子どもたちが、やりたいこと、夢を持つためには学校以外での活動や教育が大切です。家庭での夢の見つけ方と育て方をお伝えします!
 

1.日本の教育では夢を持つことができない子どもたち

 
以前、メルマガ読者さんからこんなご意見をいただきました。
 
「娘が学校へ行く目的を見いだせません。夢は何?と聞いてみたら、帰って来た返事は…。うちの子は夢が描けないようです。」
 
ということでした。
 
こちらの方のお話を聞いて、皆さんのお子さんはどうですか?学校に行く目的や将来の夢はありますか?
 
本来、学習とは目的のためにするものです。
 
例えば、この記事を読んで下さっている皆さんには理由がありますね?
 
子育てをラクに楽しくしたい、わが子がラクに楽しく過ごせるようにしたい、という目的があって読んでいると思うのです。
 
 
そうやって学ぶ目的がある時は、誰かに言われなくても学ぼう!と学習意欲を持つことができます。
 
しかし、日本の学校教育は原因論がベースにあります。過去の振り返りが非常に多く。事実ベースの内容がほとんどなのです。
 
〇〇年に〇〇が〇〇を起こした〇〇があった。
〇〇という物質は〇〇という名前です。
〇dlのジュースを4つのコップにそそぎます…。
 
正直、子どもたちの将来に必要のない勉強の仕方ばっかりなのです…。
 
こんな内容の授業をしていたら、興味や関心も沸かなければ自主的に学びたい!という気持ちもなかなか育っていきません。
 
それで、夢は?将来何になりたい?と聞かれても答えられなくてあたり前なのではないでしょうか?  
 

2.外国の学びはどうなの?

 
日本の学校教育は原因論ベースで過去の振り返りが非常に多く、事実ベースの教えばかりで知識の詰め込みが多いという話をしましたが、じゃあ他の国はどうなの?と気になりますよね。
 
私が園長先生を務めていたインターナショナルスクールは目的論ベースの学びをしていました。
 
まず興味を持たせて、自分の興味を探究させて自分とリンクさせていくという学び方で授業を進めます。
 
例えばこんな感じです。
 
・菌って何?ウイルスって何?
・何で手を洗わなきゃいけないの?
・何でテーブルを拭かなきゃいけないの?
 
と身近なところから興味をもてるように働きかけていきます。
 
それから、じゃあ実験してみよう!食パンを、いろんなところにこすって2週間でどれだけ菌が増えるか観察しよう!
 
手、テーブルの上、トイレの床、シンク、外遊びの遊具、水筒、ドアのノブなど、食パンでこすって菌の繁殖を観察したりしていました。
 
興味を持ち、体験し、自分とリンクをさせてはじめて学びは生きてきます。
 
 

歴史ならば、

 

・そもそもこの時代に〇〇が〇〇を起こした本当の理由はなんだったのだろうか?

・どういう背景があったのだろうか?どんな目的があったのだろうか?

・それって今の時代だったらどんなことになりそう?
・あなたがこの人ならどうする?
 
自ら問いを立てて答えを導き出すような勉強をしていました。
 
どうですか?興味が湧いてきませんか?
 
菌が繁殖するから手を洗いなさい!〇〇年の出来事を覚えなさい!という事実ベースの教育は子どもたちの興味も考える力も育てません。
 
子どもたちには
 
物事を多角的に見る力
事実の裏側を想像する力
置き換え考える力
 
を育て、これから変動し続ける未来に絶対必要になる力を蓄えてあげていきたいですよね。その力がこれから先の未来にはとても大切になると言われています。
 
では、子どもたちが生きる未来はどんな世界になっていくのでしょうか?
 

3.心が悲鳴をあげている!子どもの心は世界規模で危機的状況

 
2045年にAIが人間の知能を超えると予測されています。子ども達の未来はAIなしでは語れないそんな未来になるんです。
 
AIと共存していく未来に備えた教育が今の子どもたちには必要ですが、AIに唯一ないものがあります。それは心と感情です。
 
子どもたちの心と感情こそを大事に育ててあげることがAI時代を自分らしく生きていくためには必要不可欠なことだと思うのです。
 
しかし現実では心の問題を抱えている子ども達が世界に多くいます。
 
世界の児童・青年のうち、約20%が精神障害・問題を抱えているとWHOが発表しています。
 
✔︎ 我慢できない子が増えている
✔︎ 癇癪起こす子・キレる子が増えている
✔︎ 落ち込みやすい子が増えている
✔︎ 行き渋り、不登校は増える一方
 
子どもたちの心の環境はとても良い状態とは言えません。
 
特に感覚が敏感な繊細な子どもは心と脳のタイプ分析「心と脳のタイプ診断」でもメンタル指数と感情指数が低くでます。繊細な子どもある以上、心の指数が低くでてしまう傾向にあるようです。
 
 
現代の子どもたちを取り巻く環境は
 
・遊ぶ場である公園はなくなっていく
・早期教育が早まり「お勉強」漬け
・コロナで人との関わりがなくなった
・マスクにより人の感情が見えなくなった
・自粛により殻にこもってしまう子が続出
・学校は今だにドリル、繰り返し学習‥
・個性ではなく「皆んなが一緒」重視
 
心・感情がすくすく育まれるようにはなっていないように思えるのです。
 
日本の教育はもう昔から何も変わってもいませんし、正直合わないなぁと思ってしまうのですが、じゃあどうしたらいいんでしょう??
 
・学校に行かせない方がいいの?
・インターに行かせたらいい?
・海外留学させたらいい?
 
いいえ!答えは家庭で教育することです!!
 
目的を持って学び、夢を育て、夢を描く方法を毎日の関わりで教えてあげることです!
 
 

4.心を育てることが生きるチカラ=夢になる!

 
子どもたちの感情脳を育ててあげるのにできることは
 
これ楽しい!
これ面白い!
これ好き!
これもっとやりたい!
ここ行ってみたい!
ここまた行きたい!
この人に会いたい!
 
そんな感情を体験を通していっぱいいっぱい体験させてあげることです。
 
学校では体験学習があまり多くありません。その代わりに家庭で教育することが今とても必要となります。
 
「ダメ!」と子どもの関心を抑えると感情を抑える子になります。
 
「わがまま言わないで!」と子どもの興味を奪うと探究しない子になります。
 
 
子どもたちの興味・関心こそ未来を生きる力の根源です。
 
「何してるの?」
「なんでそれ好きなの?」
「何が面白いのか教えて〜?」
「これ行ってみる〜?」
 
興味・関心を育てることに全力をそそぐ!!お子さんの好きなこと、やりたいことをとことん育てていくことです!
 
お子さんの興味・関心の輪はまだまだ小さいのでその輪を広げてあげてほしいと思います。
 
幼児さんであればお子さんが好きな絵本だけでなく、お母さんが好きな絵本や見せたい世界観の絵本も読んであげてほしいです。
 
映画であればお子さんが観たい映画だけでなく、お母さんが好きな映画や観たこともない世界観の映画も読んであげてほしいです。
 
まだ体験したことない世界を冒険させ、世界はこんなに面白い!!もっと知りたい!もっと見たい!行きたい!やりたい!そんなふうに自己感情をぜひ育ててあげてほしいです。
 
自己感情を育てていくことが自分の気持ちを認識することに、自分の気持ちを伝える力に、生きやすさに繋がります。
 
そしたらきっとお子さんにも、これやりたい!やってみたい!という夢が湧いてくると思います。  
 
執筆者:むらかみりりか
繊細っ子の脳を育てるココロ科学ラボ代表
発達科学コミュニケーションマスタートレーナー
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