癇癪に振り回されない!発達障害の子が切り替えられるようになる対応の秘訣

毎日のようにおこる癇癪に振り回されて、疲れ果てていませんか?発達障害・グレーゾーンの子どもが自分で気持ちを切り替えられるようになる対応の秘訣をお伝えします!
 
 

小学生の娘の激しい癇癪に疲れ果てていた私

 
発達障害・グレーゾーンの小学生の激しい癇癪
毎日のように繰り返される終わりの見えない癇癪
 
 
些細なことでおこる癇癪にイライラしてしまったり、落ち込んでしまうお母さんは多いのではないでしょうか? 
 
 
私には、発達障害・自閉症スペクトラム(ASD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)と診断されている小学4年生の娘がいます。
 
幼い頃から娘の癇癪に悩み続けていました。
 
 

・そんなことで!?と思うような本当に些細なことで怒り出す

・自分の思い通りにならないと「バカ!」「大嫌い!」など暴言を吐き続ける。

・上手くできないことがあると物に当たる

 
 

 そんな娘の言動にイライラしてしまい、最後はいつも親子バトルに発展していました

 
 
小学生になると身体も大きくなり、暴言や泣き叫ぶその声の大きさに更に強くストレスを感じるようになりました。
 
 
また癇癪がおきたらどうしよう?癇癪にどう対応すればいいのか分からない。
 
 
終わりの見えない癇癪への対応に私は疲れ果て、虐待を疑われていつ近所の人に通報されてもおかしくない。
 

こんな子どもの泣き喚く声が毎日のように響きわたる家庭は普通じゃないと、わが家の光景を異常だと感じるほど癇癪に振り回されていました
 
 

 
 

でも実は、発達障害・グレーゾーンの子どもの癇癪にはちゃんと“理由”があったのです!

 

 

発達障害・グレーゾーンの子に激しい癇癪がおこる原因

 
発達障害・グレーゾーンの子どもは、
 
 

・気持ちをうまく言葉にできない
・思い通りにならないときに我慢がきかない
・怒りや不安のスイッチが入りやすい

 

 

という特性をもっていることが多いです。
 
 
これらの特性によって、ちょっとしたきっかけで感情が爆発してしまい、一度泣きわめいたり暴れたりするとなかなか止められなくなってしまうんです。
 
 
また、癇癪の最中というのは、子どもの頭の中は“嵐”のような状態になっています
 
 
このときにいくら正しい言葉をかけても、お母さんの言葉は全く耳に届いていません。
 
 
脳は耳から入る言葉を処理できなくなってしまっているのです。 
 

 

 
 
私自身、以前は癇癪をおこしたときには怒ったらダメ!
優しく接する、寄り添う、というのが正しい対応だと思っていました。
 
 
ですが、どんなに穏やかに接しても、どんなに寄り添う声掛けをしても、娘の癇癪は落ち着くことがなかったのです。
 
 

つまり、癇癪のときにいくら言葉で落ち着かせようとしても子どもはそれを受け取れる状態ではないため効果はありません。

 

 

むしろ、火に油を注ぐようにますます激しくなってしまうこともあるんです。

 

じゃあどうすればいいのか?そこで必要になるのが「対応の順番」でした。

 

 

褒めたり、寄り添ったりするのが間違っているのではなく、そのタイミングが大事な秘訣なんです。

 

 

癇癪が減り、自分で切り替えられるようになる!お母さんにできる対応法

 

発達障害・グレーゾーンの小学生の激しい癇癪正しい対応の順番とは何か?  

 

 

お母さんにして欲しい2つの対応の順番があります。 

 

◆スルーする 

まずは、癇癪をおこしてもスルーすることです。

 
 
癇癪=好ましくない行動
だから癇癪の最中は、あえて反応せずにスルーします。 
 
 

視線を合わせない
身体を向けない
否定的な言葉や表情を見せない

 
 
子どもが好ましくない行動をするたびにお母さんが反応して対応すると、子どもは、お母さんの注目を得られたということになります。
 
 
好ましくない行動をすればお母さんが相手してくれると学習してしまうのです。
 
 
だから、癇癪が始まったら完全にスルーして、周りに危ない物がないか子どもの安全を確認しつつ「お母さんはあなたのしていることを気にしていない」という態度をキープします。
 
 

こうすることで、その行動ではお母さんから注目を得られないと子どもが学習し、癇癪を続ける意味がなくなっていきます。

 
 

私は、娘の激しい癇癪が始まったら、洗濯物を取り込む、晩ご飯の下ごしらえをするなど家事に没頭します。

 

 

娘がしつこく付いて回るときには「お腹が痛い…」とトイレにこもることもありました。

 

 

娘の癇癪のことを考えるのをやめて、あえてこの時間を活用しようと他の事に意識をむけることを心がけ、娘が落ち着くまで待つようにしました。

 

 

癇癪がおこるのは親のしつけのせいではありません。自分を責めないでください。 

 

 

◆褒める

その次にお母さんにして欲しい対応は、子どもを褒めることです。 
 
 

癇癪がおさまったら、子どもが気持ちを切り替えて落ち着いたことをすかさず褒めてあげてください。 

 

 

褒めてもらうことで子どもは安心感を抱きます。

 

 

「泣き止むことができたね」
「自分で落ち着くことができたね」
など、具体的に褒めてあげます。

 

 

褒められることで「癇癪をやめた方がいいことがある!」と感じるようになります。

 

 

 そうすると次第に切り替える力が育っていきます。

 

 

娘は癇癪をおこして落ち着くと、「泣き止めたよ」と自分から話してくれるようになりました。 

 

 

私は、冷静に何事もなかったかのように「自分で落ち着けたんだね」としっかり褒めます

 

 

 
 

最初は難しく感じるかもしれません。

 

 

だけど、スルーというのは無視ではなく、落ち着きを待つための温かい関わりなんだと理解できると揺るがず対応できるようになります。 

 

 

お母さんが、発達障害・グレーゾーンの特性を理解して正しい対応をすると、小学生の子どもであっても癇癪は確実に減っていきます!

 

 

そして何より、「この対応でいいんだ!」と自分の対応に自信をもつことができます!

 

 

癇癪に振り回される毎日から抜け出し、親子でニコッと笑い合える時間を増やしましょう!

 
 
 
▼お手伝いで自ら学ぶ行動力をつける!
 
執筆者:菅原 妃芽
(発達科学コミュニケーション アンバサダー)
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