苦手な課題に取り組むときはADHDモード全開の息子
私の息子は、注意欠陥多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム(ASD)、学習障害(LD)と異なる3つの特性を持つ発達障害グレーゾーンです。
小学生時代から、勉強中はADHDの特性が強く出て、宿題に集中できないことも多々ありました。
中学生になってもその特性は依然として残っており、苦手な教科の課題をしている最中は、フラフラと立ち歩きが始まります。
勉強が難しくなったこともあり、わからない、面倒くさいと思うと投げ出してしまいたくなるのでしょう。
集中力を欠いた状態になると、目や耳に入ってくるほかの刺激に気をとられてしまうのです。
今までいろんな声かけを工夫してきましたが、なかなか息子に届かないと思う場面が増えてきました。
今日も始まる立ち歩きに、私もだんだんイライラし始めます。
あと5分も集中すれば、今やっている課題は終わるのに。
毎度毎度のことなのに、この子はなぜわからないんだろう…。
発達科学コミュニケーション(発コミュ)を学んで、息子の脳に届きやすい声かけや母自身の心の持ちようを学んだはずなのに。
息子の言動一つ一つが気になり、感情が振り回される状態が続いてしまうのでした。
同じくADHDで怒りっぽいタイプの母、自分との闘い
私の脳をイライラモードが支配し始め、さすがにやばいと感じ始めますが、私自身もADHD傾向を持っており、怒りっぽいところがあります。
ADHDの特性があるとカッとなりやすく、一度怒りだしたら止めることが難しくなります。
発コミュ対応によって、子どもの好ましくない行動をスルーしたり、頭を冷やせるように自分から距離をとったりは上手になっています。
それでも、ときどきどうにも抑えられないことがあるのです。
口を開けば最後、堰切ったように怒号が飛び出してしまう…。
これは良くないパターンだとわかっているのに、繰り返してしまう自分が嫌で嫌でたまりませんでした。
以前書いた記事が私自身に教えてくれたこと
怒りっぽい自分を抑えられない悪いパターンになりかけたとき、違う方向に気持ちを向けてみようと思いました。
こんなときこそ私自身が気持ちの切り替えをしよう、そう思ったのです。
私は前にこんな記事を書いたことがあります。
近所の子を預かったような視点でわが子を見てみるといい、という内容です。
わが子だと思うと、ちゃんとさせなくては!という思いから言葉もきつくなり、態度もトゲトゲしたものになりがちです。
だから、子どもの様子を観察することが大事、という気づきです。
今こそ、過去の気づきに立ち戻ろう。
何か突破口が見つかるかもしれない、と怒りっぽい私は必死で気持ちを切り替えました。
いつもと違う声かけからつかんだ、成功体験
そうやって観察していると、あまのじゃくな面がある息子は、わざと反対の行動をすることがあると思い出しました。
課題をやってほしいなら、あえて反対を言ってみるのはどうだろうか?
だけど、課題をもうやらなくていいなんて言ったら、本当にやらないリスクもあるし…。
一か八かだが、やってみる価値はある!そう思いました。
「国語の課題、もう終わりにするんだね! ちょうどよかった、ご飯にするからテーブル片づけてくれる?」
怒りっぽい私がよくやってしまう投げやりな言い方や、嫌味っぽい態度は頑張って封印しました。
すると息子は慌ててテーブルに戻ってきたのです。
その後は集中して取り組み、予想通り5分ほどで課題を終わらせることができました。
観察したことから生まれた、あまのじゃくを逆手にとった声かけが、このときは効きました。
この声かけ、使えるかもしれない。
毎回は無理でも、ここぞというときに応用できると思うと、なんだか希望が湧いてきたのです。
自分で生み出す一手が、グレーゾーン子育ての光となる
ADHD特性に飲み込まれて、怒りっぽい自分からなかなか抜け出せなかった私が、作戦によってうまくいった体験を一つできた。
グレーゾーンの子育てをしていると、こんな小さなことも大きな喜びになるのです。
こうやって小さな「できた」を重ねることって母にこそ必要なことだなと改めて感じました。
小さな観察を重ねていくことから、戦略が生まれるのです。
研究者のような目線に立って子どもを観察して、自分と子どもの小さな「できた」に気づいていきたいですね。
執筆者:にしがみあやか
(New Mammyアンバサダー★★)
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