息子に自分で外出できるようになってほしい
息子は外に出るのが嫌い。人も怖い。虫も怖い。
いつも外に出る時は私の運転した車でした。
これから自立していってもらう中で、どうやっても一人で公共交通機関を使っての外出は少なからず必要です。
では、どうしよう?
一番彼にとってマシなルートで外出を考えました。
・バスならば、住んでいる団地から出発なので、乗っている人は少ない。
・乗り換えなく、バス一本で目的地の近くまで行ける。
・最後は徒歩。20分ほど歩くが、彼は歩くことには抵抗が無い。
これならきっと大丈夫!
まずは私と2人で一緒に練習だ。
1つ1つ、時間・行先・乗る場所・降りる場所を確認しながら練習しました。
そして、2回練習をしたことで自信をつけた様子の息子。
「今週はどうする?」と聞いたら、「じゃあ一人で行くかね」と言ってくれました。
おー!そっか。いいね!
自信がついたんだね。
私はとても感動しました。
堪えきれずに口をはさんでしまった私。息子のヤル気を無くさせてしまった…
一人で行くと言ったものの、バスの時間も確認しない、出発の時間も確認しない。
部屋にこもってスマホでニヤニヤ。
しびれをきらした私は、口をはさんでしまいました。
あれは?
これは?
と声をかけてしまったのです。
サポート校に行って今日は何をするの?という話もしてしまった私。
すると息子は、
「行く意味がないような気がしてきた…」
と、ヤル気をなくし、部屋に戻っていってしまいました。
しまった~!! 待てなかった…
彼の行動を待っていたら、「間に合わなかった!どうせ僕はダメなんだ」という失敗体験になってしまう!
そう思った私は先回りをしてしまったのです。
じゃあどうする?と次を考えるのみ!
大反省をする私。
だけど失敗を嘆いていても仕方がない!!
”じゃあどうする?”
と考えて切り替えました。
いつもどおり車で送迎をしよう。
それなら、図書館へ返す本をどうしようかと思っていたけれど、一緒に行ける!
そして、私は何事もなかったように
「そろそろ出発するよ~。」
と、明るく声をかけます。
気分は落ちているものの、仕方なく行ってくれる息子。
彼の落ちた気分につられて、私まで一緒になって気分を落としていてはダメなんだ!
私がすぐに気持ちを切り替えたことで、彼の行動を促すことができました。
いつもどおりの行動で失敗は無かったことに!図書館へも行けた!
さっきまでのことは、私の中で無かったことにして、いつもどおりに行動することに努めました。
イライラもしない、残念な顔もしない、いつもどおりの笑顔で
「じゃあ、行こっか!」
母の笑顔は子どもに安心感を与えます。
私が切り替えていつもどおりに努めたことで、息子もつられていつもどおり行動できました。
そして、サポート校での滞在時間はいつもより短かったものの、”行った”という事実を作ることができたのです。
そして、いよいよ作戦実行です。
サポート校の後に図書館へ誘ってみました。
「出来れば帰りたい」という息子に、
「本を返さないといけないからさ、お願~い」
と、あま~くお願いをすると、しぶしぶ着いてきてくれたのです。
子どもってお願いされると「仕方ないなぁ」って思ったりしますよね。
つい子どもには言う事をきかせようとしてしまいがちですが、子どもに甘えて、お願いして、どんどん行動をを引き出していきましょう!
図書館に着いた息子は、さっきまでのしぶしぶはどこへやら、まっすぐ本棚へ向かって行きます。
さっそく興味ある本を見つけ、「これを借りる」と言ってきました。
「いいね。面白そう。」
私はすかさず肯定します。
「これはどう?」
と勧めてみると、私が選んだ本にも興味をしめしてくれました。
ただ本を選んだだけ。
ですが、たったそれだけのことでも ”自分で選んだ” という行動に対して「いいね」と言ってあげる事が、肯定と共感をしてあげていることになりますよ。
失敗しても切り替える!!そうすれば新たな発見も出来るかも。
ヤル気をそいでしまって、大失敗だと反省をした私。
反省で終わらずに「じゃあどうする?」とそれからの行動を考えて動くことができました。
失敗を引きずらず、切り替えて考動することで、”図書館へ連れて行く”という成功を生み出すことができたのです。
久しぶりに図書館へ連れて行ったことで、行く前は本を借りるつもりも無かったのに、4冊もの本を借りて帰りました。
”本を借りる”という行動も生み出すことができたのです。
さらに、図書館は借りると返しに行かなければいけないので、行くとまた借りようかな、と思いますよね。
これってとっても行動を促すシステムだな。と改めて思いませんか?
今回、高校生になった今の息子が選んだ本で、今の興味・関心がわかってきました。
興味・関心のある分野から、
”楽しい”を見つけ出すことができるかも!
息子の世界が広がるかも!
私はそんな可能性を感じました。
図書館に行くという、たった1つの行動。
たった1つの行動ですが、そこから新たな行動も、これからの可能性も感じられることができました!
執筆者:橋本 さえ
(New Mammyアンバサダー★)
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