ASDキッズが帰省中癇癪を起こしやすいのはなぜ?
夏休みやお正月の帰省の際、普段より怒りっぽくなる、いつもは怒らないことでも癇癪を起こすお子さんに困っていませんか?
帰省中の癇癪は、実はASD(自閉症スペクトラム)の特性が関係していることがあります。
そもそもASD傾向のあるお子さんとは
・ちょっとしたことにこだわる
・好きなことが少なめで、没頭しやすい
・学校行事や初めての場所が苦手
などの傾向があるお子さんです。
「あ!うちの子もそうだ!」と思ったママは、 ぜひ最後まで読んでみて下さいね。

ASDタイプのお子さんは
・見通しを立てることが苦手
・慣れ親しんだルーティンやいつもと同じ行動を好む
という特性があります。
ASDタイプのお子さんは想像力が乏しく、先の見通しを立てるのが苦手な事が多い為、
帰省のような普段と住む場所も周りにいる人も違う環境ではどうしたらいいか分からず不安になってしまいます。
また「慣れ親しんだルーティンやいつもと同じ行動を好む」のは、不安を和らげ、安心を得る為と言われています。
逆に普段と違う環境では不安やストレスを強く感じてしまいます。
つまり帰省は普段の生活と異なる環境な為、とっても不安やストレスを感じているということ!
不安やストレスが多い状態でいると、ちょっとしたことで癇癪になってしまうことに繋がります。
特性からくる不安やストレスは、本人がコントロールすることは難しい為、ママのサポートが必要です。
親子で帰省前に事前準備をして、不安やストレスを減らし、楽しい帰省の思い出を作りましょう!
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帰省時の対応では癇癪を減らせなかったASDタイプの息子
小学3年の私の息子は、幼い頃から夏休みやお正月におばあちゃんの家に行くと、しょっちゅう癇癪を起こしていました。
特に夕方以降は、ちょっとダメ出しをしたり、夕飯の時間だからと遊びを中断しようとすると泣きながら怒って、癇癪を起こしていました。
小さい頃は、夕方まではいつもとそんなに変わらず、夕方になると癇癪がひどくなるので「疲れてきたのかな?」「眠いのかな?」と思い、ドライブをしてお昼寝の休憩時間を入れることで癇癪を少し減らすという対応をしていました。
子どもが成長し、お昼寝をしなくなると、イライラする状態が夕方から寝るまで続き、いつ癇癪を起こさないかとヒヤヒヤしていました。
「今遊びを中断させたら怒るかな」
「これを言ったら怒るかな」
と気をつかって話しかけるものの、結局夕食や寝る準備へ切り替える言葉をかけると癇癪になってしまうことが多いため、どうしたら良いのか分からずにいました。

また、帰省中はおじいちゃん、おばあちゃん、従兄弟の家族もいます。
みんなが見ている前で、泣きながら怒る息子に恥ずかしさも感じ、帰省することが憂鬱になっていました。
そんな私があることに気をつけただけで、帰省中の子どもの癇癪を減らし、親子で帰省を楽しみにするようになったんです。
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帰省前の事前準備でASDキッズの癇癪を減らそう!
ポイントは帰省する『前』でした!
私が実践した2つの事前準備を紹介します。
帰省の計画を立てる
我が家では毎回、帰省の予定を子どもと一緒に考えています。
計画を立てるとき、ASDキッズにとって大切なことは、
「子どもにとって楽しい予定を入れる」ことと
「普段と同じようなスケジュールを取り入れる」ことです。
①子どもにとって楽しい予定を入れる
これは帰省中の楽しみができるだけでなく、お子さんの脳を発達させることにもつながります。
脳は楽しい時に「ドーパミン」という化学物質をたくさん出し、やる気や集中力がアップします。 さらに楽しかった経験は「次もやりたい!」という意欲にも繋がっていきます。
まさに良いことづくめですよね。
ですが、ASDタイプのお子さんは一般的に喜びそうなこと、楽しそうなことを提案しても興味を示さないことがあります。
せっかく喜ぶと思って連れてきたのにお子さんは全然興味がなく、「やりたくない!」と言われたらがっかりしてしまいますよね。
計画を立てる時はぜひ、親の主観ではなくお子さんにどんなことをしたいか聞いて、子どもが「楽しそう」と思える予定を取り入れてみて下さい。
お子さんがやりたいことが見つからない・言えない場合は、お子さんと一緒に携帯や情報誌などで探して「ここ行きたい!」と言ったところへ行くのもいいと思います。

②普段と同じようなスケジュールを取り入れる
食事、就寝時間などなるべく普段と同じ時間を意識して計画を立てましょう!
前述した「慣れ親しんだルーティンを好む」という特性がある場合、普段と同じスケジュールにすることはお子さんのストレスを減らし、安心に繋がります。
我が家では夕食の時間が17時半〜18時と早く、実家は19時頃だったのでなるべく18時くらいに用意してもらうよう親にお願いしました。
就寝時間もなるべく普段とあまり変わらないように調整しました。
全部普段と同じようにするのは難しいですが、できそうなところはお願いしたり調整したりして、普段と違うところは子どもに伝えておくと、帰省時の不安やストレスを減らすことができます。
しおりを作る
計画を立てたら、今度はしおり作りをしましょう。
しおりを作る目的は計画を視覚化し、見通しを持たせることです。
見通しを立てるのが苦手なASDタイプのお子さんは、見通しを伝えることで不安が和らぎます。
すぐ実行することであれば言葉で伝えるだけでもいいのですが、帰省は何日も前から計画することが多く、計画した段階で伝えても忘れてしまうかもしれません。
しおりにすることで、忘れてももう一度見て確認することができます。
またしおりを作る際は、子どもと一緒に作ると、自分の役割ができ帰省への意欲も増します。
我が家では、時間ごとに大まかな予定を書き、レジャーなどのお出かけはイラストや写真を加えて作っています。
絵が得意な息子には表紙の絵や持ち物を書いてもらっています。
息子は時系列で書くと理解しやすいので、こんなかんじで書いています。
例
7:30 朝食
9:00 〇〇くん(従兄弟)と遊ぶ
12:00 昼食
13:00 〇〇へ行く+写真やイラスト
15:30 おばあちゃん家に戻っておやつ
17:30 お風呂
18:00 夕食
21:00 寝る
視覚からの情報が得意な場合は、写真やイラストを多めにするなど、その子に分かりやすいよう少し工夫してしおりを作ると伝わりやすいものになると思います。
帰省前と帰省中のASDの息子の行動の変化
私がこの事前準備をしてから帰省するようになって、まず帰省中の癇癪やイライラしている時間が驚くほど減りました!
もちろん全てのストレスをなくすことはできませんが、ちょっとした事前準備でストレスや不安を減らし普段とあまり変わらない状態にすることはできます。
初めて計画としおり作りをした帰省時から息子は、夕方以降イライラが続いたり、ちょっとしたことで癇癪になることがほとんどなくなりました。
さらに二度目以降の帰省前には、息子の方から「おばあちゃん家行くときのしおり作ろう」と誘ってきたり、「帰省楽しみ〜」と言って帰省を楽しみにするようになりました。

帰省の前日にはしおりに書いた持ち物を見て、準備も自分でするようになりました。
私も癇癪が減ったことでぐんと楽になり、息子と一緒に帰省を楽しみにできるようになりました。
帰省中、癇癪が多くなるASDタイプのお子さんは、ぜひ試してみてくださいね。
執筆者:吉澤 ゆうこ
(発達科学コミュニケーションアンバサダー)


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