衝動的に動いてしまう子どもが、苦手なことでも集中して取りかかるようになる具体的作戦

やりたくないことは後回し、やっとこさ取りかかっても集中せず、衝動的に動いてしまう子どもにお悩みのお母さん!発達障害やグレーゾーンの特性が原因で、ほかのことにすぐ気をとられ、何も進まない。そんな困りごとを減らすためのヒントを2つお伝えします。

衝動的に動いてしまい、集中できない思春期の息子

ゲームや動画視聴は何時間でも続けられるのに、勉強や家のお手伝いなどになると、たちまち集中力を失い衝動的にほかのことを始めてしまう
年齢が小さい子でもないのに、やりたくないことはいつまでも後回し
そんなお悩みはありませんか?
宿題はできればしたくない、お手伝いは面倒くさい。
幼児期のころは、お母さんの声に少しは耳を傾けてくれていた子も、思春期ともなると自己主張や反抗が激しくなり、スムーズに指示が通らないことが増えてきますね。
とはいえ、宿題やテスト前の復習など最低限の勉強はする習慣はつけてほしい。
家のことも簡単なものはできるようになってほしい。
それがお母さんの希望ではあります。
文章を書くのが大嫌いな小学校6年生の息子は、文章題はもちろん、作文や読書感想文に対して拒否反応を示します。
出だしだけでも手をつければそこから少しは進みそうですが、何をどう書いていいのか、まったく浮かんでこないようなのです。
発達障害グレーゾーンの息子、エンジンがかかりにくいことはわかっています。
「作文、お母さんも手伝うから、20分だけ集中しようか」時間を決めてやろうと取りかかりました。
ところが書く内容について話し合っていても、だんだん上の空になってきます。
すぐほかのことに気をとられ、立ち歩きや手遊びが始まります。
早く終わらせたいことしか頭にないので、取り組み方も雑になり、ろくに何も書けないまま20分が終了しました。

衝動的な特性をもつADHDタイプの子どもたち

たった20分なのに、どうして集中できないのでしょうか?
それには発達障害やグレーゾーン、特にADHDタイプと呼ばれる注意欠陥多動性障害の子どもの脳の特性について知っておく必要があります。
ADHDタイプの子どもたちは
・不注意で集中力がない
・じっとしていられないという多動傾向をもつ
・思いつくとがまんが難しく、衝動的に行動してしまう
という特性を持っています。
例えば食事中であっても気になるテレビ番組などが目に入ると、完全に手が止まってしまうのはそのためです。

子ども自身の困りごとを減らすために、今できること

衝動的に動いてしまう特性があるからといって、それ自体は決して悪いことではありません。
短所は長所といつも背中合わせで、私たちは誰しも苦手なことだけでなく、得意なことがあります
やりたくないことを、たとえ短時間であっても集中して取り組むことができるようになれば、子ども自身の困りごとを減らしていくことができます。
お母さんが今できることから少しずつサポートを始めてみませんか?

子どもが苦手なことに取り組みやすくするために

では、衝動的に動いてしまう子どもが苦手なことにスムーズに取り組むようになるために、私が実践した方法を2つお伝えします。

まずは「10分だけやろう」作戦!

まずは取り組む時間を10分と決め、その時間が来たらいったん終了することです。
もちろん時間は5分でも20分でも、子どもに合わせて決めてくださいね。
発達障害やグレーゾーンの子どもが苦手なことに取り組める時間は、びっくりするほど短いのです。
自分のお子さんが、やりたくないことに取り組める時間をお母さんが知っておきましょう。
私の息子の場合は、作文のほかにペットのお世話、大掃除のお手伝いなどでいろいろ試した結果、集中して取り組めるのはわずか10分でした。
スキマ時間を利用して「夕食まであと10分だから、その間だけプリントやってみる?」などの声かけだと、負荷が少し軽くなりますね。
10分だけだと中途半端に終わってしまうことも多く、親の気持ちからするとモヤモヤします。
それでもいったん終了し、10分やりきったこと、途中までであっても進んだことを肯定します。
プラスの体験として記憶させてあげてくださいね。

その指示出し、ちょっと待った!

お母さんがいつも指示を出すときに使っている言葉、子どもに本当に意味が伝わっているか考えてみてください。
子どもにわかるよう簡単な言葉で伝えている!と思うかもしれませんが、伝わっていないことが実際あるのです。
わが家でよく使っていた「集中しよう!」という声かけがその例です。
集中するとはどのようにすることなのか、子どもには漠然としていて伝わりづらいのです。
テレビやゲームをつけっぱなしなのが理由で集中できない子どもには、「テレビとゲームのスイッチを切ろう」のように具体的に伝えるといいですね。
また、いつも同じ言葉で繰り返し叱られることで、そのワードに対する抵抗感ができている場合もあります。
お母さんが当たり前のようにかけている言葉を見直してみましょう。
衝動的であることはマイナスのイメージでとらえられることが多いですが、言い換えれば行動力があるということです。
どう声をかけたら子どもが行動したくなるか、試してみてはどうでしょうか?
体は大きくなっても、心はまだまだ幼い思春期のうちに、伸ばしてあげたい子どもの強み
衝動的に動いてしまう短所が、見方を変えれば長所になるかもしれないことを、お母さんがぜひ心に留めておいていただけると嬉しいです。
執筆者:にしがみあやか
(New Mammyアンバサダー★)
苦手なことにも取りかかるチカラをつけさせたいお母さん必読です
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