登園前の癇癪ゼロへ!ADHDタイプの特性に寄り添う朝の過ごし方

子どもが着替えない、動かない、癇癪を起こすなど朝の登園準備に悩んでいませんか?それは、ADHD〈注意欠陥・多動性障害〉タイプに見られる脳の特性が関係しているかもしれません。「朝が楽になる5つの工夫」で笑顔でスタートを目指していきましょう。

なぜ毎朝こうなるの?ADHDタイプの朝の癇癪の原因

朝の支度のたびに癇癪が始まり、毎日登園前にクタクタ。

どう接していいかわからず結局怒ってしまうことはありませんか?

ADHD(注意欠陥多動性障害)タイプのお子さんが朝に癇癪を起こしてしまう原因には脳の特性が関係しています。

1.朝の低覚醒状態

ADHD傾向のある子どもは、朝になっても脳や体が完全に目覚めていない「低覚醒状態」にあることが多いです。

この状態では、ぼーっとして反応が鈍く、支度にとりかかるためのエネルギーが足りていない状態。

無理に急かすと、癇癪に繋がってしまうことがあります。

2.時間感覚が希薄

ADHDタイプの子どもは、「あと何分あるか」「今どれくらい遅れているか」といった時間の流れをつかむのが苦手です。

そのため、急に急かされても、自分では遅れている実感がなく、「なんで怒られてるの?」という気持ちに。

親との時間感覚のズレが原因で、癇癪に繋がることもあるのです。

3.切り替えが苦手

今していることから次の行動への切り替えるのが苦手という特性があります。

4.嫌なことに取り組むことが苦手

自分の興味のあるものを優先してしまう傾向にあり、嫌なことに取り組む時には人より何倍ものエネルギーが必要になります。

そのためなかなか朝の支度に取り組めないことがあります。

これらは、脳の特性によるものなので、いくらママが「早くしなさい!」 と言って子どもは行動することができません。

それだけではなく、こうした怒られる経験というものが積み重なることで、子どもは自信をなくし、やる気を奪うことに繋がってしまうのです。

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朝の登園準備で毎回癇癪!イライラ全開だったあの頃の私

以前の私は、朝起きてまず言うのは、「早く着替えて!遅刻しちゃうよ」でした。

「着替えて、ご飯を食べて、歯磨きして、やることが全て終わったら遊べばいい」 そう思っていたからです。

息子の気持ちなどは考えず、私のタイミングでどんどん指示を出していました。

でも、いくら私が急かしても子どもは全然動きません。 声をかけても反応がなくて、焦って、イライラして、つい怒鳴ってしまう。

そして癇癪を起こした息子を無理やり着替えさせたり、歯を磨いたり、 力ずくでなんとか解決させてしまっていました。

なぜならば、私には時間がないからです。

特に仕事がある日は、自分の支度、朝ご飯の準備、片付け、ゴミ出し…。

やることは山ほどあるんです。

「もう一人でやってよ!」って叫びたくなる毎日でした。

「なんでこんなに毎朝怒鳴っているんだろう」「私ってダメなママだな」 そんな風に自分を責める日もありました。

そんな時に発達科学コミュニケーションにであい、叱っても子どもは行動できるようにはならない、私の声かけを変えることが大切なんだということを知ったのです。

そこから、対応を変えていくと、癇癪は減り朝の時間がスムーズになっていきました。

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癇癪なしで登園が叶う!我が家の朝を変えた5つの工夫

毎朝イライラしていた私でしたが、少しずつやり方を変えてみたら、 朝の時間が楽になっていきました。

完璧じゃなくても大丈夫です。

無理せず続けられる5つの工夫をご紹介します。

1.好きなことをさせる時間を最初に用意

以前は「全部終わってから遊ぼうね」としていましたが、切り替えが苦手な子には逆効果でした。

そこで、朝一番に「好きなことをする時間」を取り入れることで低覚醒状態の脳にスイッチをいれていきます。

すると、次の行動への切り替えがスムーズにできるようになっていきます。

我が家では…6時半に起床、30分テレビやタブレット学習、お絵描きをして過ごします。

始まる前に「7時までだよ!終わったら、ご飯かお着替えしようね」と約束をして始めます。

2.どっちにする?と選択させる

「何をするのか」を親が決めるのではなく、子ども自身に決定させます。

「自分で決めた」という感覚が子どもの行動を引き出します。

我が家では…

「お着替えする?」それとも「朝ご飯食べる?」と子どもに聞きます。

ご飯を選択したら、「ОK、じゃあご飯食べたら、着替えようね」と約束します。

3.全部一人でやらせなくてもОK

できないところはサポート しましょう。

「自立させなきゃ」と思いすぎて、全部やらせようとしていたけれど、 発達の特性に合わせたサポートが大切だと気づきました。

ポイントは、おいしい所だけ、子どもに手伝ってもらう!

ブラウスのボタンは最後だけ子どもにして貰ったり、靴下を上に引き上げるところだけ子どもにやらせるなど、最後の部分だけママの手伝いをして貰います。

すると、ママの役に立てた!僕にもできた!と貢献欲求が満たされるので、また次もやってみようと良い行動が増えていきます。

4.普段から「できている」の声かけを習慣にする

朝の支度に一見関係ない?と思いますが、普段の生活の中で、積極的に肯定の声かけをすることが、自信をつけたり、癇癪を減らすことにも繋がります。

我が家では…「ご飯食べてるね」「靴はけたね」「歩いてるね」「お着替えしてるね」 当たり前にしていることを、子どもに出来てるよと言葉にして伝えています。

言葉にするのが難しい場合は、ОKやgооdのサインだけでも大丈夫です。

5.私の「やることリスト」を作って、夜のうちにできることは先にやる

朝の時間は本当にバタバタですよね。

だから、夜のうちに朝の準備をできるだけ済ませておくことにしましょう。

「自分の支度」「ゴミ出し準備」「朝食の下ごしらえ」など、子どもが起きる前に出来ることは先にやっておくと、気持ちにも時間にも余裕ができイライラ予防になります。

こんなふうに5つの工夫を少しずつ取り入れることで、 息子の癇癪が激減し、私自身もイライラすることがほとんどなくなりました。

そして、親子関係もぐっと楽になりました。

朝の癇癪ゼロに!息子と私に起きた変化

少しずつ、無理のない範囲で取り入れていった結果、 朝に癇癪を起こすことがほとんどなくなり、穏やかに登園できる日が増えました。

また、声かけですぐテレビを止められたり、一人で着替えができるようにもなりました。

もちろん毎日完璧ではないし、うまくいかない日もあります。

でも「あの頃の毎朝のバトルはなんだったんだろう」と思えるくらい、 親子の朝が楽になったのを感じています。

朝の癇癪、イライラ、自己嫌悪。

毎日頑張っているけどうまくいかない。

そんな時は、子どもを変える前に「やり方」をちょっとだけ変えてみるのも一つだと思います。

お子さんの朝の癇癪で支度が進まないことに悩んでいたら、朝の支度が楽になる5つの工夫をぜひ取り入れてみてください。

執筆者:大下せいこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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