発達障害傾向のあるコミュニケーション苦手女子が気配り上手に変身する冬休みの過ごし方

コロナ禍での冬休み。発達障害傾向にあるコミュニケーションが苦手なお子さんにとっては人との関わりが減ってしまうことが心配されます。そんな心配を無くすべく長所を伸ばしながら気配り上手に変身する過ごし方をお伝えします。
 

【目次】

 

1.「おねえちゃんなんだから!」で動かないのはなぜ?

 
 
「おねえちゃんなんだから、〇〇しなさい!」親がよく使う言葉ですよね。
 
 
お母さんご自身も、この声がけをされながら育った方が少なくないと思います。
 
 
でも、この言葉で娘さんが素直に行動してくれたことはありますか?
 
 
お母さんからの、この先に続く言葉もネガティブなものばかりの印象です。あまりに抽象的で、行動を制限されることでやる気を失わせることも。
 
 
これでは子どもの意欲低下につながり、素直に動いてくれるのが余計に難しくなりますよね。行動が制限されることで、不満が増大することも考えられます。
 
 
素直に動くためには、周りがしっかり長所を認めてあげることが必要なんですよね。
 
 
 
 
今回はお子さんの長所に目を向けることで、「おねえちゃんなんだから!」という声がけをしなくても、周りへの優しい気持ちが持てる気配り女子になる対応をご紹介します。
 
 
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2.発達障害傾向のある子には効果なしの理由

 
 
前項でネガティブな声がけをすることで、やる気を失い、素直に行動できなくなるというお話しをしました。
 
 
特に発達障害傾向のある子には、余計に対応に気をつけなくてはなりません。例えば、小さな子どもと関わる公園や遊戯施設。また姉妹同士でも。
 
 
発達障害の子どもにとっては他人との距離感や、相手の気持ちを考えて行動することが苦手な子も多いですよね。ときには自分の気持ちが伝わらないもどかしさから手が出てしまうことも。
 
 
たとえ、コロナ禍とはいえ、家に閉じこもっているわけにもいきませんよね。
 
 
公園で会う小さな子どもに優しくできるのか?
手を出したりしないか?
一緒に遊べるか?
 
 
ヒヤヒヤしてゆっくり楽しめないこともあったのではないでしょうか。
 
 
そんな我が子の特性がわかるからこそ、お母さんも口を酸っぱくして「お姉ちゃんなんだから!小さな子に優しくしてよ」と言いたくなるものです。
 
 
 
 
お気持ちすごくわかります。私もそうでしたから。しかし、その場はできてもすぐに振り出しに戻るってことはありませんか?
 
 
これはその場で言われたからそのときにやっているだけで、子どもの心にしっかり届いていないからともいえます。
 
 

3.自分のことで精一杯!コミュニケーションが苦手な娘

 
 
ここで我が家の娘の話をさせてください。娘は現在、幼稚園の年長さんです。一人っ子ということもあり、自分よりも小さなお友達とコミュニケーションをはかるのが苦手でした。
 
 
発達障害グレーゾーンの娘は、自分の思いが伝わらないと小さなお友達をすぐ押してしまったり、泣いているのにさらに意地悪をしてしまう子でした。
 
 
コミュニケーションが苦手なお子さんにはありがちですよね。
 
 
その度に「〇〇の方がお姉ちゃんなんだから優しくして!」が私の口癖になりました。
 
 
 
 
しかし、自分のことで精一杯な娘に、そんな言葉は全く効果なし。叱るたびに娘の良くない行動は減るばかりか、多くなっていきました。
 
 
娘にとってはとても曖昧な表現でもあり、はたまた自分が我慢するばかりで、叱られることも多く素直な気持ちが持てずにいたんですよね。
 
 
周りの子に優しくしなくてはいけない…と理解しつつも、不満がたまり自分自身のメンタルを保つので精一杯だったのです。
 
 
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4.長所を認めて褒める!家庭でのコミュニケーションで自己肯定感を伸ばし気配り女子に。

 
 
そこで今回は、小さな子どもに優しくできなかった娘を変えた、2ステップをご紹介します。
 
 
まず1ステップ目は、子どもの行動を認めて褒めてあげることです。
 
 
普段怒られる機会が多い発達障害やグレーゾーンの子どもは、長所を認めてもらい褒められることよりも怒られる機会の方が多いですよね。
 
 
これでは自分に自信が持てず、周りにもどう接していけば良いかなんて理解できません。
 
 
まずは、お子さんが小さな子どもと遊ぼうとしたときに、「遊んであげるの?」などと行動を肯定してあげてください。
 
 
たとえコミュニケーションが苦手だったとしても、本当はとても優しい気持ちの持ち主だったりするのです。そこの長所をしっかり認めてあげてくださいね。
 
 
2ステップ目は、気持ちの部分を交えた具体的なことを伝えることです。
 
 
「〇〇してあげていたね。ママ見ていて優しいなって思ったよ」
 
「おもちゃをとってあげたんだね。〇〇は背が高いもんね」
 
「そう感じた〇〇の気持ちが素敵だよ」
 
 
などと具体的に伝えます。
 
 
そうすることで、子どもが自然に起こした行動や思いが頭の中でしっかり整理することができます。
 
 
これを繰り返していくことで、私って良いじゃん!と思えるようになってくるんです。我が家でも娘にこの対応を続けたところ自信がつき始め、今では「気配り女子」に変身しました。
 
 
短所ばかりが目につきやすく、周りからの叱責や対応も重なり、自分の良さを感じる機会が少ないだけなんですよね。
 
 
子どもが自分の長所を感じる機会を、お母さんの手で増やしてあげてください。
 
 
 
 
 
少し視点を変え、対応を変えることでまだまだ発揮されていない長所がグングン伸び、眠っているだけのお子さんの自己肯定感が目覚め始めますよ。
 
 
姉妹関係でも有効かと思います。ぜひ試してみてください。我が子に行った対応があなたの困りごとの解決のヒントになれば幸いです。
 
 
約2週間ある冬休み。お子さんが自主的に動き出す声がけのヒントが紹介されています。ぜひこちらもあわせてチェックしてみてくださいね。
 
 
 
 
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執筆者:みずおち梨絵
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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