あの日、キンモクセイが教えてくれたこと

私の想い

新しい環境を
敏感に感じ取り、
強く反応してしまう。

そんな、特別な力を宿した
宝物のような
凸凹の子どもたち。

今年は受講生さんたちからの相談が続いて、
気づけば、
家にいる時間がとても長くなっていました。

今年は、人生で初めてかもしれません?
桜を見ないまま終わった春でした。

だけど、
その代わりに、

庭の2本のユスラウメが、
蕾から花を咲かせて、そして散るまで、
ずっとそばで見ることができました。

毎日、ほんの少しずつ変わっていく姿を見ながら、
なんだか子どもたちのことを思い出していました。

あの頃のことを。

この子の子育て、
これでいいのかな。

どうしてこんなにうまくいかないんだろう。
他の子はできているのに、どうしてうちの子は・・・

そんなふうに、
自分を責めてばかりいた日々がありました。

そもそも
生まれたばかりのわが子にすら、
うまく向き合えなかったんです。

後にADHDグレーとわかる長女は
生後すぐから育てにくくて

不器用すぎておっぱいがうまく飲めない。
誰よりも大きな泣き声で泣き続ける。

産婦人科で
私が全く眠れていないことを心配した看護師さんが
長女を預かってくださって、

やっと眠ろうとしても、
廊下から聞こえてくる
大きな泣き声が気になって眠れない。

こんな当たり前のこともできない自分が情けなくて、
ベッドでひとり、泣いていました。

だけど、退院の日。

病院の玄関を出たとき、
ふわっと、キンモクセイの香りがしました。

見上げると、
青い空いっぱいに広がる黄色い花!

あの瞬間、
なぜか思ったんです。

この子の人生、きっと大丈夫。
きっと素敵なものになる!

いや、私が必そうさせる!
だって、私はお母さんなんだから。

そう心に決めて
私のお母さんとしての人生がスタートしました。

あれから20年。

今、庭には3本の誕生記念樹があります。

長女のキンモクセイ。
次女のユスラウメ(白)。
息子のユスラウメ(赤)。

それぞれの誕生日に花が咲いたり、実を楽しめたりする樹を植えました。

これが、不思議なんです。

子どもたちの状態と、
この木たちが、
なぜかシンクロするんです。

子どもたちが元気なときは、
たくさんの花が咲いて、実もつける。

元気がないときは、
花も少なくなる。

特に、次女が一番苦しかった時期。

人生を終わらせることしか考えられなかったあの頃、
ユスラウメは、本当に枯れてしまいました。

ただ、見ていることしかできなかった。

それでもある日、
その実を食べていた種が落ちていた場所から、
小さな芽が出ているのを見つけました。

それを、そっと庭に移しました。

そして今年、
そのユスラウメは、
満開の花を咲かせて魅せてくれました。

まるで、あの頃をなかったことにするように。
まるで、もう一度生まれ直したみたいに!

子どもも、きっと同じです。

止まっているように見える時間も、
見えないところで、
ちゃんと育っているものがある。

あの日、キンモクセイを見上げて
直感したことは、
間違っていなかったんだと思います。

だからもし今、
うまくいかないことばかりの毎日に
心が折れそうになっているなら・・・

近くではなく
少しだけ遠くを見てみてください。

この子の人生を、
信じようと決めた
あの日のことを思い出してみてください。

本当は心細くてたまらなかったあの日の私に教えてあげたいんです。

20年後
こんなにも幸せな日々が待っていることを。

うまくいかない
他の子はできるのに
みんなと同じにできない

それは全部
その子が特別な宝物を持っている証です。

「普通じゃないって弱みじゃない!」

そう思えたとき、
わが子の未来は、今の延長線ではないものに変わっていきます。

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