インフルエンザの高熱が原因で子どもが異常な行動を起こすことを『熱せん妄』と言います。私の息子も、『異常行動』でとても怖い経験をしました…。本記事では、『熱せん妄』の原因や対応について、私の実体験で学んだことをまとめています。少しでもインフルエンザの高熱による異常行動について知っていただき、ご家族の安全に役立てていただけると幸いです。
1.インフルエンザが大流行の季節となりました。
インフルエンザが大流行する季節を迎え、過去10年間で最も多くの患者数が確認されているそうです。
皆さんのご家族の体調はいかがですか?
私の周りはインフルエンザにかかっている人ばかりで、大流行をひしひしと感じている今日この頃です。
さて、インフルエンザで怖いのが、高熱が続くこと。
特に小さなお子さんや高齢者などがかかると、重篤化が心配されることから、極力かからないようにしたいものですよね。
我が家は、感染はどうにか避けたいと、11月中に予防接種をしていたのですが…。長女の感染を機に、順番に子どもたちが感染。
インフルエンザで苦しむ12月を過ごしました。
2.インフルエンザの熱による『異常行動』でとても怖い経験をしました…。
今回、私は初めて子どものインフルエンザ罹患でとても怖い経験をしました。
その怖い経験というのが、子どもの『異常行動』です。
病院からも、そして厚労省からも、インフルエンザによる『異常行動』は注意喚起が出されていますが、実際、私も今回のインフルエンザで息子の異常行動を経験しました。
息子の異常行動はこのようなものでした。
(異常行動が起きた時の状況)
・40°近くの高熱が丸1日続いた後に起きた
・異常行動が起こった時の体温は38°だった
・入眠後、2時間ほどたった頃に異常行動が始まった
(異常行動)
・突然、起きて叫ぶ
・怯えて逃げるように、部屋の外に出たがる
・支離滅裂な言葉を発する
・テンションが上がり、突然笑い始める
このような異常行動が約10分くらい続き、とにかく外に出て行かないように、抱きしめてあげることで必死でした。
その後、布団に戻り、すやすや何事もなかったように寝ていたのですが、その日の夜は、2時間おきに起きて、度々このような行動が続きました。
私は一睡もせず、ただ我が子の状況を観察して一晩を過ごしました。
3.高熱が原因で起こる『熱せん妄』ってどんな症状?
このように、高熱が原因で子どもが異常な行動を起こすことを『熱せん妄』と言います。
高熱が続くと脳から「熱を下げて!」という指令が出されます。
この指令を受けて、脳細胞からノルアドレナリンやドーパミンなどが放出されるようなのですが、この化学物質が複雑な神経症状を引き起こすと考えられているようです。
しかし、まだはっきりとした原因はわかっていないということ。
・眠っていたのに急に起き上がり叫ぶ
・走り回る
・幻覚が見える
・支離滅裂な言葉を話す
・外に突然飛び出す
厚生労働省からも、転落や飛び降りなどの異常行動は死亡事故につながる可能性が非常に高いため、注意が発表されています。
※『熱せん妄』は基本的に短時間で治るものがほとんどですが、錯乱の状態が長く続いたり、痙攣を伴う場合は、『インフルエンザ脳症』の可能性も考えられますので、早めに医療機関を受診しましょう。
4.『熱せん妄』への対応
このような症状が表れると、大変ご心配になることと思います。
しかし、子ども本人も『熱せん妄』が起こっている時は、夢と現実の区別がつかず、パニックの状態になっているので、対応する親が落ち着いて行動することが必要です。
今回、我が子の『熱せん妄』を経験し、お医者さんから教えてもらったこと、学んだことを以下にまとめます。
もし、お子さんにインフルエンザの熱による異常行動が見られた際は、ぜひ参考にされていただけると幸いです。
熱せん妄が起こったら…
◆①高熱の時は、必ず家族が様子を見てあげましょう。
子どもの中には、幻覚に怯え、恐怖からパニック状態になって、外に飛び出そうとすることもあります。
事故を防ぐ為にも窓・玄関のカギはしっかり閉めて、必ず家族が様子をみてあげましょう。
子どもが高学年の場合、一人で留守番させてしまうこともあるかもしれませんが
お子さんが過去に『熱せん妄』や『熱性痙攣』を経験している場合は、インフルエンザの高熱により、『熱せん妄』が表れる場合が高いようです。
インフルエンザで高熱が出ている場合は、決して1人で留守番させず、家族が様子を見てあげるようにしましょう。
◆②冷静に対応する
熱せん妄が始まったら、どのくらい続くか時間を測っておきましょう。
また、熱せん妄は解熱することにより症状が改善することも多いようです。
・医師の指示通り、処方された薬は必ず飲むこと
・熱の状態によっては解熱剤を使うこと
・首、脇を冷やしたりして熱を下げる対応をすること
・水分を多めにとること
・熱の状態によっては解熱剤を使うこと
・首、脇を冷やしたりして熱を下げる対応をすること
・水分を多めにとること
親がパニックにならずに、冷静に対応することがとても大切です。
◆③安心を与えてあげる
私の子どもの場合もそうでしたが、『熱せん妄』が起こると、幻覚が見えてひどく怯える様子が見られました。
子どもも恐怖でパニックになっている状況なので、安心を与えてあげましょう。
手を握ったり、抱きしめてあげたり、さすってあげたり。
支離滅裂な言動を否定することなく、全て受け入れてあげてください。
5.いざという時に知識が適切な対応に繋がる!
私は、これまで子どもたちの『熱性痙攣』『夜驚症』『熱せん妄』を経験してきましたが
インフルエンザによる『熱せん妄』は過去と比べ物にならないくらい、強烈な体験でした。
もし、息子の『熱せん妄』が起きた時、私が家にいなかったら…。大きな怪我や事故に繋がったかもしれない…。
そう考えるだけでゾッとします。
過去の経験から息子に『熱せん妄』が起こるかもしれないと、側を離れなかったことが正しい判断だったと思います。
インフルエンザの怖さを感じたとともに、いざという時に知識を持っておくことが、『熱せん妄』の時の適切な対応に繋がったと思います。
本記事を読んで、少しでもインフルエンザの高熱による異常行動『熱せん妄』について知っていただき、ご家族の安全に役立てていただけると幸いです。