我が家はこう乗り越えた!「夏休み明け、学校行きたくない」と不安な子どもへの声掛けと対応術

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2学期のスタートが近づくにつれて「学校嫌だ」「行きたくない」「学校不安」というようなことをたくさん発言し、モヤモヤしている子どもの様子に、不安になってしまうママはいませんか。不安が強い子どもでも、新学期から学校へ行くことができたママ対応を紹介します。
 
 

1.長期休み中、新学期が始まったら学校へ行けるか不安な日々になっていませんか?

 
 
新学期を控えた長期休みが終わる頃、だんだんと落ち着かない空気になってきて、
 
「学校行きたくないな」
「学校始まるの嫌だな」
 
というようなことを一日に何度も発言する子どもに、モヤモヤしてしまうことはありませんか。
 
 
子どもには元気に学校へ登校してほしいもの。
 
 
大人のそういった思いとは逆に、子どもの毎日何回も繰り返される不安な発言や様子を目の当たりにすると、「この子は学校へいけるのだろうか…」と、ママも不安に思う日々が続いてしまいますよね。
 
 
繊細な子どもは、普通の子よりたくさんの事を感じ、考え、いっぱい不安になりがちです。
 
 
この春、新年度の不安を乗り越え、元気に学校へ通い始めた我が家の工夫をご紹介します。
 
 
夏休み後半のこの時期、『学校に行きたくないな』と不安になっているお子さんの対応のヒントになれば嬉しいです。
 
 
子ども 泣き顔
 
 
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2.新学期を前に「学校へ行きたくない」という子どもに、寄り添った対応ができていませんでした

 
 
現在小学5年の娘は、4年生の頃に登校渋り・不登校が何度かありました。
 
 
原因は、クラスが娘にとってとても負荷がかかる環境だからでした。
 
 
騒いだり立ちち歩いたりしてしまう男の子の人数がとても多かったり、悪ふざけが過ぎて、周りの子に怪我をする子が出てしまったりすることも頻繁に起こっていました。
 
 
そんなクラスになった娘は、最初は
 
「うるさすぎる」
「騒ぎ声に耳がキーンとしたり、頭が痛くなったりする」
「授業が中断されちゃって嫌」
 
など少しずつ学校の様子を話してくれていたのですが、次第に学校の様子を話すことも減り、登校渋り、不登校が現れ始めてしまいました
 
 
不登校になると、表情も暗くなりがちで、笑顔が減っていきました
 
 
何かをしようという気力も減っている様子に、私はモヤモヤするばかり。
 
 
確かに多動症のような子が多い様子ではあるけれど、ほとんどのクラスの子は学校に行けているのに、どうして娘は他の子と同じように学校へ行けなくなってしまうのだろう…と悩むことがたくさんありました。
 
 
当時、私は発達科学コミュニケーション(発コミュ)を学んでいたので、休みたいときは無理に学校へ行かなくていいことを伝え、休んだ日は自分を充電できるような楽しいことをたくさんやろう!と、とにかく好きなことをして過ごすようにしていました。
 
 
このような過ごし方を何度か繰り返し、4年生の終わりころは、「クラス嫌だけど行くよ!」と登校渋りもほとんど解消するほどに改善しているところでした。
 
 
しかし5年生になるとクラス替えがあります。
 
 
「今までのクラスが最悪過ぎたから、5年生は良いクラスだといいなぁ」 と言いながら…
 
 
「誰と一緒かな」
「思っていよりもっと嫌なクラスだったらどうしよう」
「やっぱり学校嫌だな」
 
と、毎日、一日に何度も不安を言葉にするようになりました。
 
 
せっかく登校渋りが改善されてきたのに…
 
 
また登校を渋るような状態になってほしくない、 また無気力のような元気のない状態に戻ってほしくない…
 
 
だけど、子どもの繰り返される発言に、「この子はちゃんと学校へ行けるだろうか…」と、私は不安が大きくなっていきました。
 
 
そういった言葉のあまりの頻繁さに私も疲れてしまったり、イライラしてしまうこともあり、「いつまでそう言うことをずっと言ってるの?」と言ってしまうこともありました。
 
 
子どもへの適切な対応や、子どもが自ら一歩踏み出すような声掛けが足りていなかったのです。
 
 
自分を責める
 
 

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3.不安が強い子どもの特性を紹介します。

 
 
繊細な子どもは、以下のような特性があります。
 
 
①普通の子よりもたくさんの事を感じ、たくさんのことを考えて、普段から脳が疲れてる
 
 
繊細な子どもは、普通の子が感じないことも過敏に感じ取り、同時にたくさんのことを考えたりしてしまいます。
 
 
脳がそれだけ刺激を受けてしまうので、必然的に他の子より脳が疲れやすいのです。
 
 
そのため、うるさい、怖い、嫌だ…というようなネガティブな情報も、大人が想像するよりもはるかに多くの情報を受け取って、疲れていることがあります。
 
 
疲れた脳にネガティブなことを更に考えれば、どんどん元気がなくなり、行動力は下がる一方です。
 
 
この特性も、悪いばかりではなく、良いことも普通より多く感じ取ることができます。
 
 
②不安を発言することで、心の整理をしている。
 
 
不安が強い子は、とにかくネガティブな発言をしていることが多くあります。
 
 
聞いているママはうんざりしてしまうこともあると思いますが、思いを外に出すことで、脳の負担を軽くしているということがあります。
 
 
このように、ネガティブな感情を言葉にすることで、頭の中を整理し、気持ちを落ち着かせようとしているのです。
 
 
理由
 
 

4.不安が強い子どもが勇気を持てるための対応と声掛け

 
 
繊細な子どもの特性を学んだ私は、次の2つの対応と声掛けに取り組んでみました。
 
 

①子どもの気持ちをとことん吐き出させて、思いに「受容」する

 
 
あまりにもネガティブ発言が多い娘に、いい加減にしてほしい…という気持ちは出てきてしまうものです。
 
 
そんな気持ちから「いつまでそんなことを言ってるの?」と言ってしまったこともある私ですが、そういった発言は一切封印しました。
 
 
ここでつい言ってしまいがちなのが、「行ってみればきっと楽しいよ」などの根拠のない言葉です。
 
 
このような声掛けは「子どもにちゃんと学校行ってほしい」という大人の不安から出るような言葉であり、子どもがどう思うかは別のこと。
 
 
子どもにとっては元気や勇気になるような言葉ではありません。
 
 
子どもから出てくる、これが不安、あれが嫌という言葉に、
 
「そうなんだね」「そう思うんだね」「それは嫌だよね」
 
と、娘の気持ちは全部受け止める意識で、「受容」の対応を徹底しました。
 
 
そして、娘から出てくる言葉は一段落する頃、「他には?」と声をかけてみます
 
 
頭の中にある嫌なこと、全部吐き出して良いよ!という感じで、言葉にすることを促しました。
 
 
言葉にすることを繰り返したことで、元気のない表情は和らいでいった様子に、負荷が和らいでいることを感じました。
 
 

②「不安に思うことは悪い事じゃないんだよ」と伝え続ける

 
 
子どものたくさんのネガティブな発言は、子どもが自分で心を整理しているということも学びました。
 
 
その様子を見ながら、気付いたことがありました。
 
 
子どものネガティブな発言や暗い様子から、”不安はいけないこと”と捉えていると感じました。
 
 
「みんなはあまり嫌だと思ったり不安になっていないのに、強く思ってしまう自分はダメな子」
 
 
無意識レベルで、子ども自身がこのように捉えていることがあります。
 
 
そこで私は、ありのままで良いということを伝えるようにしました。
 
 
「不安に思っているあなたもOK!!」
「誰でも初めての場所や、知らない事を不安に感じるよ。だからその感情は当たり前。感じていて良いんだよ」
 
 
子どもが「こんなふうに考えてはダメだ!」と、「本当は頑張らないといけないのに」というような気持ちでいるところに、そのままで良いんだよ!ということを、共感した後に伝えることを試みました。
 
 
ご褒美を利用して、良い行動を定着させることに着眼した私は、2つのことを徹底して心がけました。
 
 
笑顔の親子
 
 

5.新学期、不安がありながらも登校できました。

 
 
私がこの2つの対応をしたのは、新学年が始まる前の1週間程でした。
 
 
3月の春休みに入った頃はホッとしていたのでしょうが、4月になり、新学年になったことが少しずつ意識されて、不安な言葉をたくさん言うようになったのだと思いました。
 
 
そして新学期スタートの当日。。
どんな朝になるのか、不安でした。
 
 
娘は、新学期初日の朝、起きてくると相変わらず「クラス替えが心配。不安。緊張する。」と言っていました。
 
 
そこで、「そうだよね。行ってみないとわからないから不安だよね。」と受容しました。
 
 
その後、時間になると「不安だけど、行ってみるよ!!」と笑顔になって、学校へ行くことができました!!
 
 
子どもの気持ちにたくさん共感を重ねたことと、そのままのあなたでいいんだよ!と伝え続けたことで、子どもにとって
 
「話を聞いてもらえる」
「ママには分かってもらえる」
 
という、安心安全を築けたことと、子どもも自己受容ができるようになったことを感じました。
 
 
不安を感じやすい子どもは、この先も不安を感じなくなることはないと思うので、
 
「不安だけど、嫌だけど、行く」
 
気持ちを切り替えることができたことは、大きな成功体験になったと思います。
 
 
子どもの心に安心ができると、次第に元気を取り戻し、不安を受け入れながらの行動力が生まれました
 
 
子どもの不安な言葉には振り回されなくていい!
 
 
繊細にたくさんのことを感じて、不安が大きいお子さんのママは、ぜひ、「受容」の対応とそのままでいいことを伝える、寄り添った対応を続けてみて下さいね!
 
 
親子
 
 
 
 
 
執筆者: 野口 れいこ
発達科学コミュニケーション アンバサダー
 
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