ついつい子どもへの声かけで「大丈夫!大丈夫!」と言ってしまいませんか?実はその声かけ、逆に子どもの気持ちを不安にさせているかもしれません。今回は子どもの気持ちに寄り添うことの大切さと対応の仕方についてお伝えします。
「大丈夫」という言葉の落とし穴
1学期も半ばを過ぎ、お子さんの生活パターンもだいたい決まっている頃ではないでしょうか?
そんな中、「うちの子やっぱり学校には行きたがらないんです…。」というお子さんもいらっしゃると思います。
学校に行きたがらないお子さんの様子を見ていると、お母さんもきっと不安な日々を過ごしていますよね。
学校が本格始動しているこの時期は、ちょっと取り残されてしまったような気持ちになりお母さんも、子どもも不安でいっぱいだと思います。
かつて、分離不安の強かった我が子も、
「○○が嫌だなぁ…」
「○○が怖いなぁ…」
と不安センサーが敏感なため、嫌だ、怖いなどをよく口にしていました。
私は安心させようと、
「そんなの平気!!」
「大丈夫!大丈夫!」
と、励ましの声をかけていましたが、息子は全然、落ち着くことがありませんでした。
むしろ、不服そうな顔をしたり、時に不安そうでした。
同じようなやり取りを繰り返していましたが、不安な気持ちを言うことはなくならず、むしろどんどん増えていきました。
励ましているのに何でこうなるの?!
どうして前向きな気持ちになれないの?!
と、自分の声かけが間違っているなんてその時は考えてもいませんでした。
なぜ、励まそうと思って声をかけているのに、逆効果になるのでしょうか?
それは「大丈夫!」などというポジティブに聞こえる言葉を使うのはNGだからです。
大人の何気ない発言で追い詰められる子ども…
実は、不安の強い子どもには、「大丈夫!」などの声かけは逆効果なのです!
分離不安の強い子どもは「怖い」「嫌だ」「心配」と言った時に、お母さんからの返事が、
「大丈夫!」
「そんなの平気!」
「大したことない!!」
などと返ってくると、安心するどころか、
「なんでお母さんは私の気持ちをわかってくれないんだろう」
と、不信な気持ちを抱くことがほとんどです。
大人からすると些細なことなので、つい「大丈夫!」などと言ってしまいがちです。
しかしそれは、子どもの気持ちを否定することになり、期待している効果とは逆の効果が出ることになります。
分離不安の子どもにとって怖いものは怖い!心配なものは心配!なんです。
ここでお母さんに考えて欲しいのですが、
もし高所恐怖症で高い所は怖い!と思っていたとします。
周りの人にいくら「大丈夫だよ!そんなの平気だよ!」と言われても、怖いものは怖くて、バンジージャンプをするとか、ジェットコースターに乗るなど絶対に無理ですよね。
その気持ちを踏まえた上で、子どもの気持ちに立ってみると…。
同じように「大丈夫!」などの一言で片づけられてしまうと、子どもは気持ちを受け止めてもらったとは思いませんよね。
「大丈夫!」などという言葉は万能なため、大人は簡単に使ってしまいます。
しかし、その反面、子どもを追い詰めてしまう言葉にもなるので注意が必要です。
では、お母さんはどのような心構えで、子どもの気持ちを受け止めたらいいのでしょう…。
ありのままの感情を受け止めよう!
子どもが不安な気持ちを話している時は、お母さんとしては色々と言いたくもなると思いますが、お母さんの気持ちは一旦脇に置いておいて、子どもの気持ちに寄り添いながら話を聴くようにしましょう。
「そっか~そう思うんだね」
「怖いんだね~」
「心配だよね~」
とそのまま、子どもの気持ちを受け止めてあげましょう。
子どもの話す内容が、大袈裟に聞こえたり、思い込みや勘違い、妄想に聞こえることがあるかもしれませんが、子どもにとって沸きあがる感情はウソではありません。
それら全てをひっくるめて気持ちを受け止めることになります。
そうすると子どもは、気持ちがスーッと落ち着いていきます。
「お母さんが私の気持ちをわかってくれた」
と思えると、子どもは問題解決をしなくてもホッとした気持ちになれます。
問題解決をするのではなく、ただ気持ちを聴いて受け止める。
それだけで安心感が生まれます。
ぜひ、気持ちに寄り添って話を聴いてみてくださいね!
学校生活で色々な不安を抱えているかもしれませんが、お母さんの笑顔と声かけで心の充電を満タンにしてあげてくださいね。
ママの対応が変わると子どもは変わります!