不登校の子どもを連れての帰省に不安を感じていませんか?この記事では、義実家への不登校の伝え方や、帰省前に家族で準備しておくべきことを解説。子どもと親が心穏やかに過ごすためのヒントをお届けします。
1.帰省が憂鬱…。不登校について義父母にどう伝える?
お盆やお正月、大型連休…
久しぶりの帰省は楽しみな反面、不登校の子どもを連れていくことに不安を感じていませんか?
「親戚に『どうして学校に行かないの?』と聞かれたらどうしよう…」
「義両親に不登校のことをどう説明すればいいかわからない」
「子どもが帰省先でパニックになったりしないか心配…」
この記事を読んでいるあなたは、今まさにそんな悩みを抱えているのではないでしょうか?
残念ながら、私たちより上の世代に不登校に関する理解を求めるのは、とても難しいことと言って良いでしょう。
この記事では、不登校の子どもと安心して帰省するための準備と、義実家への伝え方、そしてママの心の持ち方について、私の実体験を交えながら具体的にお話しします。
この記事を読んで、憂鬱だった帰省が少しでも心穏やかな時間となればと幸いです。

2.「なんで学校に行かないの?」と聞かれたら…
長い休みが始まると、久々の帰省に胸を膨らませる人も多い一方で、不登校の子どもを抱える親にとっては、憂鬱な悩みの種になりがちです。
特に、帰省先が義実家だったりすると、その不安はさらに大きくなりますよね。
親戚にお子さんの発達について理解してもらえないこと、心無い一言を言われること、そして何より子どもが傷つくのではないかという心配。
「なんで学校に行かないの?」
この一言が、子どもやあなた自身の心をどれだけ傷つけるか、相手は想像もしていないかもしれません。
不登校の状態や子どもの気持ちを、帰省という短い期間で完全に理解してもらうことは非常に難しいこと。
だからこそ、事前に準備をしておくことが大切なのです。

3.帰省前に義父母に事情を伝えた結果
私の娘は、不登校の背景に発達障害グレーゾーンがあり、特に不安が強いタイプでした。
そんな娘を連れての帰省で、私が一番心配だったのは、やはり「不登校のことについて触れられること」でした。
一生避けては通れない帰省。
いつか話さなければならないなら、子どもの負担になる前に話しておこうと、帰省前に夫と相談して、義父母に子どもの状況を話すことを決意しました。
その際に意識したのは、不登校というネガティブな情報だけでなく、義父母が安心するようなポジティブな情報も一緒に伝えることです。
・フリースクールで楽しくやっていること
・賞をもらうほど絵がうまいこと
・学習の遅れはなく、むしろ学校より進んでいること
不登校であることだけを伝えてしまうと、義父母は心配するばかりでどうしていいかわからなくなってしまいます。
そうではなく、「不登校だけど、こんなに頑張っている」という、子どもの「今できていること」を伝えることで、義父母も少しは安心してくれると考えたからです。
幸い、普段から親身になって子育てを応援してくれる義母は、私の話を理解してくれました。
「学校についての話はしないようにするね。お義父さんにも私から伝えておく。」と協力してくれたおかげで、私たち親子は安心して帰省することができました。

4.不登校の子どもを連れて帰省する前の確認事項
帰省を間近に控え、子どももママも不安に感じている今だからこそ、今一度チェックしておきたい3つのポイントをまとめました。
◆「家族の理解」が前提です
パパが不登校について共通理解できていますか?
まずは夫婦間で、不登校に関する認識をすり合わせましょう。
帰省中に子どもが困った時にどう対応するか、パパが率先してサポートしてくれるという約束がなければ、ママの負担は増えるばかりです。
また、帰省中、困ったことがあったら家族みんなで子どもをサポートする体制を作るのもオススメです。
パパだけでなく、もし不登校について理解してくれる兄弟がいるのであれば、事前に「学校のことは話さない」「〇〇ちゃんが疲れていそうだったら早めに休ませる」などの作戦会議をしておくといいでしょう。
◆帰省前に義実家へ子どもの状況を説明
義父母に今の子どもの状況について説明するのは、勇気がいることですが、帰省前に電話や手紙などで子どもの状況を伝えておくのが良いでしょう。
もし義父母に直接話すのが難しければ、義母や義姉など、誰か一人でも話が通じそうな人に話しておくことをおすすめします。
不登校や発達のことを完璧に理解してもらうのは難しいかもしれませんが、「どういうことで子どもが困るのか」「どんな対応をしてほしいのか」を具体的に伝えると、相手も協力しやすくなります。
◆帰省しないという選択肢
パパの理解がない、家族の理解がない、義実家の理解がない。
このような状態で、子どもに過度に負担がかかるようであれば、無理に帰省しなくてもいいのです。
ママ自身が過度な負担になるようであれば、体調が悪い、子どもが楽しみにしているイベントがある、など何か理由をつけて、帰省を遠慮するのも一つの手です。

5.義父母へのアプローチは焦らず、長い目でみて
義父母との関わりがこれからも頻繁にあるのであれば、いずれは不登校について知ってもらいたいですよね。
ママと義父母がギクシャクするのは子どもにとっても良くないことですし、何より子どもが苦しむ様子は見たくないからです。
話すことは勇気がいることですし、初めはあなたがどれだけ懸命に話しても、全く理解してもらえないかもしれません。
不登校という言葉だけで、不安になったり、厳しい反応を示されたりすることもあるでしょう。
でも、少し立ち止まって考えてみてください。
あなた自身も、子どもの発達について理解し、受け止めるまでに時間がかかったのではないでしょうか?たまにしか会わない義父母の立場であれば、時間がかかるのは当然のことです。
決して焦らず、長い目で見て、理解してもらえるように時間をかけてゆっくり根気強くいきましょう。
完璧を目指す必要はありません。
あなたの心の負担が少しでも軽くなり、子どもが安心して過ごせる帰省になるよう、できることから始めてみてください。
