不登校キッズの運動量や体重が気になっているママはいませんか?不登校になって、体重が激増してしまった息子。運動不足の不登校キッズの「やってみたい」を引き出す誘い方で、自ら筋トレやダイエットに取り組むようになった記録です。
1.不登校のお子さんの運動量、大丈夫ですか?
不登校のお子さんの運動量が落ちていることを、心配に感じているママはいませんか?
不登校になると、子どもの基本的な活動場所は、どうしても家の中が中心になります。
それに加えて、動画やゲームに夢中になり、座って過ごす時間が増えているお子さんも少なくないのではないでしょうか。
「成長期なのにこんな生活で大丈夫なのかな?」
「体力が落ちてしまわないかな?」
そんな不安を抱えているママも多いかもしれません。
実際、不登校の子どもたちは、
・登下校で歩くことがない
・広い学校内を移動することもない
・体育の授業で体を動かす機会もない
といった生活になり、自然に体を動かす場面が減ってしまいます。
このような状況が長く続くと、お子さんの健康や体力面が気になってしまいますよね。
一般的に、小学生は1日に約13,000歩ほど歩くのが理想だと言われてます。
もちろん、これはあくまで目安ですが、不登校の子どもたちはその数字とはかけ離れた生活を送っていることも少なくありません。
成長期において、適度に体を動かすことは、体の健康だけでなく、心の安定にもつながる大切な要素です。
この記事では、運動不足になりがちな不登校キッズが、“自分から動きたくなる”誘い方をわが家の体験をもとにお伝えします。

2.運動不足の不登校キッズ…体重が激増した息子
私の息子は、小学校4年生の時に不登校になり、その頃から体重が増えていきました。
もともと食べるのが大好きな息子でしたが、不登校になった直後は、一時的に、食欲が落ちてしまいました。
そんな様子を見て、私は「せめて、食欲だけは戻ってほしい」と思い、食事のサポートを続けていました。
すると嬉しいことに、食欲は1カ月ほどで戻ってきました。
ただその一方で、運動量が明らかに少ないまま、食べる量だけが増えたことで、結果的に体重は増えていきました。
当時の息子の生活を振り返ると、体重が増える条件がそろっていたように思います。
・学校へ行っていた時には食べなかった10時のおやつをしっかり食べる
・ほとんど歩かない生活
・外出は車が中心
・もともと運動があまり好きではない
今思えば、体重が増えてしまったのは、ある意味自然な流れでした。
体重が増えた息子に対して、私はつい、
「太ってきたからダイエットしようか」
「少し運動しようよ」
「病気になってしまうよ」
と声をかけてしまっていました。
でも、息子から返ってきた言葉は、
「運動は嫌いだから」
その一言だけで、私の声はなかなか届きませんでした。

3.誘っても拒否!運動をネガティブにとらえるASDキッズ
そんな中、発達科学コミュニケーション(発コミュ)を学ぶ中で、 自閉スペクトラム症(ASD)の子どもは、ネガティブな記憶が残りやすい特性があるということを知りました。
息子にも、ASDの特性があります。
ASDの子どもたちは、外ではとても一生懸命がんばっているのにも関わらず、思うように成果が出にくいことがあります。
その結果、「できた」「楽しかった」というポジティブな記憶が残りにくく、自信を積み重ねにくいことも少なくありません。
また、ASDキッズは運動に苦手さを感じやすいケースも多いと言われています。
息子の場合、鉄棒やマット運動など、一人で行う運動はできていました。
一方で、ボールを使う球技や、周りの子とタイミングを合わせるスポーツは苦手でした。
そこには、
・人に気を使い過ぎてしまう特性
・手先や体の使い方の不器用さ
といった、ASDならではの特性が関係していたのだと思います。
体育の授業では、周りの子のようにうまくできない経験が重なり、息子は少しずつ自信を失っていきました。
その結果、息子の中では、
「運動=嫌なもの」
というイメージが、脳に強くインプットされてしまっていたのです。
だからこそ、
「運動しよう」
「体を動かそう」
とストレートに誘うと、脳が過去のネガティブな記憶を呼び起こし、拒否反応につながってしまいます。
必要だったのは、運動そのものを勧めることではなく、ネガティブな記憶を刺激しない関わり方でした。
発コミュを通して、ASDキッズが体を動かすためには、
「運動させる」よりも「楽しいことを連想させる誘い方」
がとても大切だということを学びました。

4.楽しそう!と思わせる誘い方でネガティブな記憶をポジティブに変換
そこで私は、「運動」という言葉をできるだけ使わず、誘い方を工夫することにしました。
学校では、お友達と競争することが苦手だった息子。
でも家では、私や夫と競争することが好きでした。
なぜなら、相手が私たちだと「勝てる」とわかっているからです。
子どもは勝つ経験が大好きですよね。
そこで私は、「勝てそう」「やってみたい」と思える気持ちを大切にしながら、声をかけるようにしました。
例えば、こんな遊びです。
・「お母さんと一緒に、どっちがたくさん走れるか競争しない?」
→家の中に走るコースを作る
・「玉入れ競争しよう!」
→階段に段ボールを置き、カゴ代わりにして小さなボールをたくさん用意する
・「落とした方が負けね!」
→風船バレーをする
・「お父さんと戦おう!」
→おもちゃの剣でチャンバラ遊び
どれも、「運動しよう」ではなく、「遊ぼう」「競争しよう」という声かけです。
私や夫に勝てるとわかっている息子は、「やる!」と、毎回とても楽しそうに参加してくれました。
家の中でも、汗をかくくらい体を動かすことができ、少しずつ息子の口からも「また競争したい」「次はいつやる?」という言葉が出るようになりました。
家の中でも体を動かすことができ、ネガティブな記憶ばかりだった運動に対して、少しずつポジティブな記憶が入ってきた息子。
自分から、「筋トレがしたい!」とまで言うようになりました。
そして、先日、ついに「体重を落とす!」と自ら決意。
今は、なるべく体を動かす、おやつを控えめにする、などがんばっています。
自分で決めたことを、工夫しがんばる姿を見ることができ、とても成長を感じました。
もし、不登校で運動嫌いのお子さんに困っているママがいたら、誘い方を工夫してみてはいかがでしょうか?
「運動しよう」というストレートな誘い方の代わりに、お子さんが乗ってきてくれるような楽しい誘い方を考えてみてください。
ママやパパも一緒に楽しく体を動かすことで、お子さんも楽しい気持ちで体を動かすことができると思いますよ。

執筆者: 三谷 のぞみ
発達科学コミュニケーション アンバサダー





