「様子をみましょう」を鵜呑みにしないで!母子登校中のお母さんが子どもに自信をつけて、付き添い登校を解決できる方法とは?

喜ぶ男の子
付き添い登校のことを医療機関に相談したけれど、「様子をみましょう」と言われてしまった。「本当にこのまま様子をみているだけでいいの?」そんな不安を抱えていませんか?母子登校中のお母さんだからこそできる、母子登校を解決できる方法をご紹介します。
 
 

1.「様子をみましょう」を鵜呑みにしない

 
 
✔️登校しぶりがはじまり、1人で学校に行けなくなってしまった。
 
✔️子どもの付き添い登校をはじめたけれど、なかなか1人で行けるようにならない。
 
✔️付き添い登校のことを医療機関に相談したけれど、「もうしばらく様子をみましょう」
 
 
と言われてしまった。
 
 
「本当にこのまま様子をみているだけでいいの?」
 
「そもそも、様子をみ続けて、解決しないから相談しているのに!」
 
 
そんなお悩み、ありませんか?
 
 
医療機関では、頭痛や腹痛などの症状やその他の二次障害など、学校以外の日常生活にも支障が出ている場合には、その症状への治療・服薬指導が行われることが多いですが、学校生活以外は普通に過ごしているお子さんの場合、
 
 
「お母さんの対応は間違っていません」
 
「あせらずこのまま様子をみていきましょう」
 
 
と言われ、具体的な対策はされないまま言葉どおりに『様子を見る』ことになると言う話はよく耳にします。
 
 
 
 

2.様子を見ているだけでは何も解決しなかった息子

 
 
わが家の息子は小2の春に登校しぶりがはじまり、1人では学校へ行けなくなったことから、母子登校をスタートしました。
 
 
息子の場合、腹痛と食欲不振などの症状があったため、まずはかかりつけ医に相談をしたところ「整腸剤は処方しておきます。あとはゆっくり休むこと。そして、しばらく様子をみましょう」と言われました。
 
 
受診後は、学校へ無理して行かせることをやめ、息子が望むまま母子登校を継続しました。
 
 
ところが、状況はよくなるどころか、ますます悪化。
 
 
学校以外の場所でも私から離れられなくなり、母子分離不安を発症してしまいました。
 
 
これまで1人で出来ていたことさえも、どんどん出来なくなる息子。
 
 
1人で外出できなくなったことはもちろん、お友達と会うことも避けるようになり、ついには家の中でも「ママ、ママ」と常に私を呼ぶようになっていきました。
 
 
トイレにも1人で行けず、私の姿が見えなくなるだけで泣いてしまう。
 
 
常にママべったりの状況になってしまったのです。
 
 
 
 

3.母子登校だからこそできた!子どもに自信をつけさせた方法とは?

 
 
母子分離不安を発症した当時、息子の口癖は「どうせ」「俺なんて」「やっても出来ないし」でした。
 
 
学校でのことだけでなく、すべてのことに後ろ向き
 
 
自信を失い、笑顔もなくなっていきました。
 
 
そして、学校に行けなくなった息子。
 
 
まずは家でゆっくり休ませ、腹痛が弱まってきた頃から、はじめは校門まで、次は下駄箱まで、と徐々に学校に行ける距離を伸ばしていくことにしました。
 
 
わが家は登校から下校まで終日付き添いをする母子登校。
 
 
常に付き添いをしている状況を活かして、息子の行動を途中であっても褒めるようにしました。
 
 
「今日は校門まで来れたね!」「下駄箱まで来れた!」とそのとき出来た状況をそのまま息子に伝え続けたのです。
 
 
ですが、状況は右肩上がりで良くなるわけではありません。
 
 
昨日出来ていたことが、今日も出来るとは限らない。
 
 
それどころか『3歩進んで6歩下がる』ような一時的にみると後退したような時期もありました。
 
 
 
 

4.悩んだら付き添い登校の『実況中継』をしよう!

 
 
なかなか前に進むことができない。
 
 
そんなときは、学校をお休みした日であっても「朝、起きられたね!」「ごはん、たくさん食べられたね!」と家庭でできた小さなことをそのまま息子に伝えるようにしていました。
 
 
何もできず、寝ているだけの日には「今日はたくさん眠れたね!」と声かけをした日もあります。
 
 
こんな風に根気強く、声かけを続けたことで息子が学校で過ごせる時間は徐々にふえ、ついには教室で授業を受けられるようになりました。
 
 
このようにお子さんの成功体験をたくさん増やしてあげるために、どんな些細なことにでも、できていることに目を向け肯定の声かけをしてあげることで、子どもは自信をつけ一歩踏み出すことができるようになってきます。
 
 
とはいえ、母子登校中のお母さんは体力的にも精神的にも余裕がある状況ではありませんよね。
 
 
そんなときは何も考えず、『実況中継』をしてください。
 
 
「褒め言葉が尽きてきた・・・」「とっさにいい声かけが出来ない・・・」などのお悩みにもぴったりです。
 
 
お子さんのそのときの状況を、そのまま口に出すだけ。
 
 
「先生の話、よく聞いていたね」
 
「友達にありがとうって言えたね」
 
「昼休み、外で遊べたね」
 
「空をみてるんだね〜」
 
「鉛筆まわしてるんだね〜」
 
 
なんていう、些細なことでもいいのです。
 
 
母子登校だからこそできる、そのときの状況を『実況中継』することで、「お母さんは自分のことを見てくれているんだ」というお子さんの安心感にもつながります。
 
 
この安心感と『できた』の成功体験を積み重ねることで、お子さんに自信がつき、お母さんから徐々に離れることができるようになっていきます。
 
 
『実況中継』ぜひ試してみてくださいね。
 
 
 
 
執筆者:
発達科学コミュニケーション トレーナー
永瀬 未歩
 
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