不登校のお子さんの家での過ごし方について、迷いを感じているママはいませんか?私の息子は小学1年生の時に不登校になりました。不登校の子どもは、心のエネルギーが不足している状態になっています。心のエネルギーを充電するには、親が家でどう関わり、どう過ごすかがとても重要になってきます。本記事では、不登校の小学生が心のエネルギーを充電させる家での過ごし方のヒントをご紹介します。
1.不登校のお子さんの家での過ごし方について、迷いを感じているママはいませんか?
お子さんが不登校になった時、家での過ごし方について迷いを感じていらっしゃるママは多いようです。
✔️家でダラダラさせていいのだろうか?
✔️学校に行かない代わりに、何か学習をさせるべき?
✔️フリースクールや放課後デイサービスなどを利用させた方がいい?
✔️ゲームやYouTubeばかりの生活で大丈夫なのだろうか?
家にいることで無気力になっていく子どもの様子を見るのは正直辛いものですよね。
親としてはどうにか、この状況を解決してあげたいと思うかもしれません。
本記事では、小学1年生で不登校になった私の息子の体験談を元に
・不登校になる原因
・不登校になった時の家での過ごし方のポイント
について、ご紹介させていただきます。
2.小学校1年生で不登校になった息子
私の息子は小学校1年生の3学期から不登校になりました。
初めの頃は「お腹が痛い」「頭が痛い」と言って、時々学校を休む程度だったのですが、徐々に状況は悪化。学校を休む日はどんどん増えていきました。
3学期が始まった頃には、朝起きることが出来なくなってしまいました。
声をかけると「起きる…」とは言うものの、全く体を起こす様子は見られず…。
仕事を休めなかった私は
・ベッドで着替えさせてランドセルも玄関に準備し、そのまま登校させる
・無理矢理連れていく
・小学校の先生が迎えに来て説得、そして渋々登校させる
どうにかして小学校に連れていくようにしていました。
このような日々を過ごしていると、ついには、全くベッドから動かなくなってしまいました。
私が声をかけても何の反応も示すことはなく、私が仕方なく「今日は休んでいいよ」と言うと、起きてきて元気に過ごすことができていました。
「何で小学校に行きたくないの?」と聞いても、はっきりとした答えは返ってきません。全て「分からない…」と答えるのみでした。
『今日は小学校に行くか、行かないか』
そんな息子との朝のやり取りにも疲れ果て、結局『無理に登校しなくてもよい』という決断に至りました。不登校生活の始まりです。
そうすると、朝はいつも通り起きれるようになり、元気に家で過ごすようになりました。
しかし、朝は起きれるようになったものの、日中は家でゲームやYouTubeばかり…。
本当にこの過ごし方でよいのか不安になり、私は息子に対して
「みんなは勉強している時間だから勉強しようよ」
「みんなは学校にいる時間だから出かけられないよ」
と声をかけることも多くなっていました。
3.不登校の原因は『心のエネルギー不足』
不登校になるお子さんは
・周りに気を使いすぎる
・先生や親の言うことを真面目に聞いてがんばりすぎている
・ネガティブな記憶を残っている
・不安が強い
などの要因で『心のエネルギー不足』になっている状況が考えられます。
心がエネルギー不足になっている状態を、子ども自身は気づくことができません。
子どもが不登校になる一般的な過程として『初期、本格期、安定期、始動期』と4つの段階があります。それぞれ行ったり来たりしながら進んでいきます。
①初期
学校に行くことが嫌だなぁと思い始める時期です。
登校しぶりと言ったりもします。
体調が悪くなったり、朝起きるのが嫌になったりします。
一応学校には通えている段階です。
②本格期
本格的に学校へ行けなくなる時期です。
学校にはほとんど行かなくなり、ゲームやYouTubeに没頭したり、昼夜逆転になる子もいます。
子どもたちにとっては一番苦しい時期であり、学校に行きたいけど行けない自分に苦しみます。
③安定期
少しエネルギーが貯まり始めた時期です。
家の中の生活を少し暇に感じてきます。
意識が外に向かい始めますが、外の世界への恐怖もあるため不安定になりがちです。
④始動期
外部の人と繋がり始める時期。
習い事を始めたり、保健室登校や母子登校なら出来たりする時期です。
外に意識が向き、行動できるまでに回復している状態です。
このような段階を経過していきますが、①~④の各時期に合わせた対応が必要になっていきます。
不登校を長期化しないためには、特に①〜②の初期対応がとても重要になってきます。
②の本格期の対応としては、好きなことを好きなだけさせてあげて、エネルギーを充電させる対応が望ましいと言われています。
好きなことをしている時に、子どもは心のエネルギーを充電することができます。
逆にストレスがかかることをしていると心のエネルギーが消費され続けます。
あわせて、人の脳は好きなこと・楽しいことをしている時にぐんぐん成長することが科学的に証明されています。
心のエネルギーが足りなくなってしまった不登校の子どもには、好きなことを思う存分楽しませることが心のエネルギーの充電にもなりますし、脳を発達させることにも繋がります。
4.心のエネルギーを充電させる家での過ごし方のポイント
ここからは、私が息子の心のエネルギーを充電させるために実践した方法をご紹介して行きます。
不登校のお子さんが家での過ごす時に、親の関わりとして気をつけてほしいポイントを2つご紹介します。
◆①学校のこと、勉強のことは言わない
「みんなは勉強している時間だから勉強しなさい」
「学校に行っている時間だから外出はしない」などと
学校に行けていないことに引け目を感じてしまうような声かけや復学することを前提とした声かけをすることは子どもへのプレッシャーになってしまいます。
充分にお子さんの心の充電ができていない状態で、このような声かけをしてしまうと、ストレスがかかり、状況を悪化させてしまいかねません。
私の息子も学校や勉強のことを話された途端に機嫌が悪くなり、癇癪を起こしてしまっていました。
ママが勉強のことや復学のことが気になる気持ちは、充分分かりますが、心のエネルギーを充電させることをまずは優先させてほしいと思います。
◆②みんなが学校に行っている時間帯でも、息子のやりたいことをやらせる
我が家では、『学校に行かなくてもいい』と決めてからは、平日に親子で一緒に買い物に行ったり、ゲームセンターに行ったり、ドライブしたり、家でゲームしたり…。
やりたいことはやらせるようにして、外にも連れて歩くようにしました。
平日の日中は大抵どこも空いているので、人混みが嫌いな息子も出かけるのは苦痛ではなかったようです。
次第に「ここに行きたい!」「これやりたい!」と言うことも増えてきました。
なかなか自分の気持ちを言えなかった息子ですが、徐々に自分のやりたいことを口にできるようになってきました。
日中に子どもと行動することで、息子の生活リズムも整い、少しずつ自分の気持ちを話せるようになったことは、とても嬉しいことでした。
減ってしまったエネルギーを充電することを優先して不登校生活を過ごす中で、これまで取れていなかった親子のコミュニケーションも増えていき、親子関係も良好になっていきました。
お子さんが不登校になって、家での過ごし方に不安を感じているママがいましたら…
ぜひ『心のエネルギーの充電』を最優先し、お子さんとの親子のコミュニケーションを深める時間の過ごし方を考えていってほしいと思います。
子どもが心のエネルギーを充電することができたら、きっとまた笑顔で過ごせるようになります!
執筆者:せがわよしか
発達科学コミュニケーション トレーナー