一斉指示が通らない発達障害の子どもが就学までに身につけたい「聞く力」

一斉 指示 が 通ら ない
一斉指示が通らない原因を知り、家庭で「聞く力」を育てることで、小学校生活への不安を減らすことができます。今回はそんな「聞く力」を育てるために4つの声かけテクニックをご紹介します。
 
 
 

1.小学生になる前に解決したい困りごと「一斉指示が通らない」

 
 
一斉指示が通らない」とお子さんに対して悩んだり、幼稚園の先生から言われたことはありませんか?
 
 
小学生になれば落ち着くかも…」と様子を見るだけで、本当に良いのでしょうか?
 
 
幼稚園と小学校では大きく環境が変わるので指示を聞けない困りごとは親子ともに大きなストレスになる可能性があります。
 
 
入学前に「聞く力」を育てて、安心して小学校生活をスタートさせましょう。
 
 
今回は「一斉指示が通らない」子どもが指示を聞けるようになる「聞く力」を育てるお母さんの声かけのテクニックをお伝えします。 
 
 
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2.「一斉指示が通りません」と言われたASDの3歳息子

 
 
私の3歳の息子は自閉スペクトラム症(ASD)の診断を受けました。
 
 
比較的おっとりしたタイプで先生の話はおとなしく聞く子です。
 
 
しかし、きちんと聞いているように見えるけど、先生の指示が「自分に言われているのかわからない」ということが多く、行動に遅れが見られると先生から指摘がありました。
 
 
私は「まだ3歳だし…」と思って様子を見ていましたが、その後どんどん家でも困りごとが増えるようになりました。
 
 
家では「ご飯だよ」「お風呂だよ」と言っても全く反応しません。
 
 
ゲームや遊びに夢中になって、無理にやめさせようとすると、泣いたり怒ったりする毎日。
 
 
このまま息子が小学生になったら先生の指示で行動できるのか、今からとても不安で仕方がありません。
 
 
嫌になる
 
 
 

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3.「一斉指示が通らない」発達障害の子どもの原因とは

 
 

◆なぜ一斉指示が通らないのでしょうか?

 
 
ASDなどの発達障害やグレーゾーンの子が先生や親の指示が聞けないのは、脳の聞くエリアの発達がゆっくりだからです。
 
 

発達がゆっくりだと、聴覚から入る情報(口頭で指示)を聞いて、それを理解できるところに情報が辿りつきにくく指示が通らないということが起きてしまいます。

 

 

◆一斉指示が通らないと小学校で困ることがあるのでしょうか?

 
 
小学生になると、ほとんどのことが口頭で指示されます。
 
 
授業は先生が説明をして行い、それを聞いて自分で考えて行動することが求められます。
 
 
先生の指示を聞くことができないと、授業についていけなくなったり、忘れ物をしたりしてしまいます。
 
 
そうすると先生に怒られたり恥ずかしい思いをしてしまうことがあるかもしれません。
 
 
特に不安になりやすい繊細な子にとっては、そんな経験は避けたいことですよね。
 
 
だからこそ、就学前にお家で「聞く力」を育ててあげることがとても重要なんです。
 
 
ポイント
 
 

4.お家で「聞く力」を育てる4つの声かけテクニック

 
 

◆最初の声かけは肯定から

 
 
指示をスムーズに伝えるためには、最初の声かけを肯定的に始めることがポイントです。
 
 
「何やっているの?ヘぇ〜すごいね!」
 
 
「何の動画を観てるの?」 
 
 
「もうゴールしたの?早くてびっくり!」
 
 
など子どもがやっていることに興味を持ち共感することで、子どもは「話を聞いてもいいかな」と耳を傾けやすくなります。
 
 

◆女優になって笑顔で呼ぶ

 
 
名前を呼ぶ時もお母さんが女優になった気分で
 
 
「〇〇くーん!」
「ねぇねぇ〇〇くん!」 
 
 
優しく肩をトントンして、笑顔でゆっくりと呼んであげましょう!
 
 
子どもの脳は、言葉の中身よりも表情や声色の方が先に処理される傾向があるので、何を言うかよりもどのように伝えるかの方が重要です。
 
 

◆聞く準備ができたら指示をする

 
 
 お母さんが優しく肯定的に話しかけることで、子どもはお母さんの話を聞こうかな?聞く準備ができます。
 
 
聞く準備ができたら「ご飯食べようね」「お風呂入ろうね」と指示を伝えてあげると、その指示がすんなりと耳に届きます。
 
 

◆すかさず褒める

 
 
そして子どもが指示を行動に移そうとしたら、すかさず褒めることが重要です。
 
 
子どもが指示をされてスッと動き褒められると、その動き始めた行動がいいことだと認識して、繰り返しやろうとします。
 
 
子どもの脳は使うことでどんどん発達していくので、お母さんからの指示で行動できる経験を積めば積むほど、「聞く力」が伸びていきます。
 
 
3歳の息子は私が女優のような声を出すと、ふざけていると思って笑っています。
 
 
笑っているということは、私の声が息子の耳に届いているとわかります。
 
 
ゲームに夢中になっていても、私がちょっと声色を変えるだけで子どもの耳に届くようになり、その後の指示がすんなり通るようになりました。
 
 
そしてゲームをやめた瞬間に、「もうやめられたんだね!」とまた女優の声で褒めてあげています
 
 
我が家ではこのような方法で就学までは時間をかけて、息子の聞く力を伸ばして、この困りごとを解決していこうと思っています。
 
 
親子関係良好
 
 
 
 
 
執筆者:豊泉 えま
発達科学コミュニケーション トレーナー
 
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