小学生になってもお手伝いを全くしない息子を動かしたのは、「頼る」作戦。自分のやることに意味がある、という自己効力感を育てることで、張り切ってお手伝いしてくれるようになった記録です。
1.小学生のお子さん、お手伝いしてくれていますか?
小学生になったのに、全然お手伝いしてくれない…と思っているママはいませんか?
学校がある平日なら疲れているのかな、と諦められるかもしれません。
しかし、休みの日もゲームや動画三昧で、ダラダラしている子どもを見ていると、
「ちょっとくらい何か手伝ってよ!」
という気持ちが湧いてきてしまいますよね。
頼むと、嫌な顔をしたり、面倒くさそうにやられると、イライラしてしまうこともあるかもしれません。
「自分が子どもの頃はお手伝いしたのに…」
こんなふうに、過去の自分と比べてしまうことも。
「もう小学生なんだから、少しくらい、家のことをやってくれても良いのに!」
と思う気持ち、よくわかります。

2.我が家の息子はお手伝いゼロでした
実は、我が家の息子もお手伝いが嫌いでした。
4年生になっても、ほとんどお手伝いをしてくれませんでした。
「〇〇取ってくれない?」
といった簡単なことでも、
「えー?!」
と言って面倒くさがるのです。
やってくれたとしても、すごく嫌そうな顔をしながらやります。
そんな態度を見るたび、
「そのくらいやってくれても良いんじゃない?」
「お手伝いしないと、将来、家のこと、何もできなくなっちゃうよ」
そんな言葉を息子に投げかけながら、イライラしていました。
すると、息子は、
「疲れてるの!」
「忙しいの!」
などと言い訳をして、一向にお手伝いが定着することはありませんでした。

3.お手伝いに必要な自己効力感とは?
そんな時、発達科学コミュニケーション(発コミュ)の学びの中で、私には、足りていなかったことがあると気づきました。
お手伝いをしている子どもを「肯定する」ということです。
これまでの私は、子どもがお手伝いに時間がかかったり、うまくいかない時に、急かしたり、手を出し過ぎてしまっていたのです。
息子は、自閉スペクトラム症(ASD)のグレーゾーンキッズです。
発達障害グレーゾーンの子どもたちは、できていないことを叱られる経験が学校でも家でも多くあります。
そのため、自信がなく、自分のやることに意味を見出せない子がいます。
せっかくお手伝いしても、親が、「ありがとう。」も言わずに、文句ばかりだと、子どもはやる気を失ってしまいます。
自分の行動には効果があるという、期待感や自信のことを 「自己効力感」といいます。
発達障害グレーゾーンの子どもたちは、これまでの経験から「自己効力感」が低くなりやすい傾向があるともいわれています。
そのため、お手伝い1つ取っても、「やっても意味がない」と感じている場合があるのです。

4.「頼る」作戦で子どもを動かす!
そこで私は「やらせる」関わりから、「頼る」関わりに切り替えてみることにしました。
お手伝いを“できるかどうか”で見るのではなく「実は、ママはもう十分助けられている」という視点で関わることを意識するようにしたのです。
発コミュの基本である「子どもを肯定する」ことを始めると、できていることがたくさんあることに気づかされました。
「できていること」というのは、当たり前の小さなことでもOKです。
・ティッシュを取ってくれた
・新聞を取って来てくれた
・落としたものを拾ってくれた
たくさんのできていることをスルーし、うまくできないお手伝いにだけ注目してしまっていた自分に気づかされました。
また、「お手伝いするのが当たり前」と思っていた私は、 何か取ってくれた時に、うっかり「ありがとう」を言うのを忘れてしまっていることにも気づきました。
ここで大切にしたのは、 単に褒めることではなく 「助かった」「嬉しかった」「頼りになった」という気持ちをそのまま言葉にすることです。
たとえば、
「頼りになるなぁ。」
「〇〇してくれて嬉しいな!」
「すごく助かったよ!」
「お母さん一人だったら無理だったかも!」
などと、息子を「頼る」言葉をかけるように心がけました。
すると息子は頼りにされて嬉しそうに自信に満ち溢れた顔をしました。

5.お手伝いを張り切ってやるようになった息子
そうやって「頼る」ことをしているうちに、息子に変化がありました。
何か頼むと、「えー!?」という返事だったのが、「わかった!」に変わったのです。
頼りにされることが嬉しい息子は、張り切っていろいろなことを手伝ってくれるようになりました。
以前は嫌々やっていたことも喜んでやってくれるようになったのです。
・食後に自分以外の人のお皿も下げる
・頼まれたら少し遠くのものでも取って来てくれる
・ご飯づくりの手伝いをする
・玄関の靴を全部そろえる
・掃除を手伝う
これは、まさに息子に「自己効力感」が身についてきたからこその結果です。
自分も誰かの役に立っているんだ、と思えるようになってきたのだと思います。
みなさんも、お子さんを「頼る」作戦で自己効力感を育ててみてはいかがでしょうか?
そうすることで、徐々にお手伝いもできるようになると思いますよ。

執筆者:三谷 のぞみ
発達科学コミュニケーション アンバサダー




