「ママやって」と言う子が、動き出した理由—完璧主義の子にきいた「実況中継」の声かけ

「ママやって」と言う子が、動き出した理由—完璧主義の子にきいた「実況中継」の声かけを解説するトレーナー栗原あかり
「ママやって」と何もしない完璧主義の子。失敗への不安で動けなかったわが子が、実況中継の声かけで成功体験を積み、自分からチャレンジできるようになった実体験と、その具体的な関わり方を紹介します。
 
 

1.「ママやってー」と何もしない。うちの子このままで大丈夫?

 
 
「ママやって」
「先生、手伝ってください」
 
子どもが何かにつけて頼ってきて、自分から行動しない姿を見ると、不安になりますよね。
 
 
このままずっと手伝い続けていいの?
小学生になって大丈夫?
 
そう感じているママも多いのではないでしょうか。
 
 
この記事では「できるようにさせる」のではなく、「動き出せる安心を先に渡す」関わり方を、わが家の実体験をもとに具体的にお伝えします。
 
 
今日からすぐに試せるシンプルな声かけです。
 
 
ポイントと伝えている女性
 
 

2.比べては落ち込む毎日。最初からやろうとしない息子に疲れ切っていた

 
 
私も、同じことで悩んでいました。
 
 
6歳の息子と3歳の娘がいます。
 
 
娘は失敗しても気にせず「やってみる!」と何でも挑戦するタイプ。
 
 
一方で息子は、着替えも幼稚園での制作もひらがなの勉強も、最初から取り組もうとしませんでした。
 
 
「ママやって」
「先生、手伝って」
 
声をかけてもらえるまで、ただ座って待っていることもありました。
 
 
どうして、うちの子だけ?
 
甘やかしすぎたのかな。
 
わがままなのかな。
 
 
人目も気になり、毎日手伝い続けることに心も体も疲れていました
 
 
悩む女性
 
 

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3.自分で動かないのは怠けじゃなかった。行動を止めていた本当の理由

 
 
「何もしない=やる気がない」そう思ってしまいがちですが、息子の場合、原因は違いました。
 
 
息子はとても完璧主義で、不安を強く感じやすいタイプ
 
 
「失敗したらどうしよう」
「うまくできなかったら嫌だ」
 
その不安が大きすぎて、やる前から手が止まっていたのです。
 
 
特に、「最初の一歩」は脳に一番負荷がかかります
 
 
車が動き出すときに一番エネルギーが必要なのと同じです。
 
 
さらに、私自身も無意識に「できていないところ」ばかりを見ていました
 
 
それでは、成功体験が積み重ならず、ますます自信を失ってしまいます。
 
 
このとき私が意識したのは「できるようにさせる」ことではなく、「動き出せる安心を先に渡す」ことでした。
 
 
安心と書かれたハート
 
 

4.不安を安心に変える。今日からできる「実況中継」の声かけ

 
 
そこで意識したのが、今できていることを実況中継するという関わり方です。
 
 
実況中継は「できた結果」を褒めるのではなく、行動の途中に肯定的な注目を向ける関わり方です。
 
 
「すごいね!」「えらいね!」 ではなく、事実をそのまま伝えます
 
 
たとえば着替えなら、
 
「もうズボン脱げたね」
「片足はけたね」
 
始められた瞬間を、絶対に逃さないことがポインです。
 
 
行動のスタート時に安心できると、脳の負荷が下がり、次の動きにつながりやすくなります。
 
 
また、一緒に料理をすることも効果的でした。
 
 
失敗したときは、「ま、いっか」「次はこうしてみよう」と、『失敗=学び』であることを、言葉と姿で伝えました
 
 
手伝いをする男の子
 
 

5.失敗を怖がっていた息子が、自分からチャレンジするようになるまで

 
 
実況中継を続けるうちに、少しずつ変化が出てきました。
 
 
前後逆の服でも「ま、いっか」と笑えるように。
 
 
絶対にやらなかった折り紙にも、自分から挑戦するように。
 
 
お手伝いも「やってみる」と言ってくれるようになりました。
 
 
不安がなくなったわけではありません。
 
 
でも、不安があっても動けるようになった
 
 
それが、いちばん大きな成長でした。
 
 
実況中継は、今日からすぐにできる関わり方です。
 
 
小さな安心を積み重ねることで、子どもの行動は、確実に変わっていきます。
 
 
ピースをして笑顔の男の子
 
 

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執筆者:栗原 あかり
発達科学コミュニケーション トレーナー
 
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