進級進学を意識するとママべったりになる不安が強い娘
大人が進級や進学を意識し出す頃になると、できないことが増えたり、何でもママやって〜とママべったりが加速するお子さんはいませんか?
私の娘は保育園の頃から毎年2月になると行き渋りが悪化したり、ご飯を食べさせて欲しい、着替えを手伝って欲しい、トイレに一緒についてきてとそれまでは当たり前にできていたことができなくなっていました。
そんな娘の様子に私は、
「自分でできないと小学生になれないよ」という声かけをしたり
「今まではできていたのにね・・・」とガッカリした様子を見せていました。
進学に向けて先生からは「身の回りのことは自分でできるようになりましょう」と言われているにも関わらず、できていたことすらできなくなってしまう娘に焦っていたのです。
このような態度をとることで、娘自身が頑張らなくては!と思い成長につながると考えていました。
ですが、結果的にこの方法が脳の発達には全くの逆効果であったことを知ることになったのは娘が小学生になって発達科学コミュニケーションを学んでからでした。
できないことが増えるのは不安が強い子どもからのSOSでした
不安が強い子は見通しを立てることが苦手だったり、環境の変化にストレスを感じやすいという特徴があります。
小学生になったらどんな先生やお友達がいるんだろう・・・
先生が怒ると怖いって誰かが言っていたな
と過度に心配になってしまったり、
慣れ親しんだ保育園から小学校という新しい場所で過ごすこと自体がストレスだったり・・・
大人でも新しい環境に適応するまでにはストレスを感じることがありますが、不安の強い子は計り知れない程のストレスを抱えてしまいます。
その結果、できないことが増えてしまったり、安心を求めてママに頼ることが増えてしまうのです。
このような場合、以前の私のような方法で無理に頑張らせようとできないところに注目し、厳しい言葉をかけても効果はありません。
子どもはかえって突き放されたように感じ、ますますママべったりになってしまいます。
この事実を知った私は、娘が小学校1年生から2年生に進級する際、今までとは違う方法で進級に向けての対応をすることにしました。
不安が強い子が安心して進級進学を迎えるためのポイントは2つ
娘が進級のシーズンを安心して過ごせるように私が行った対応方法は2つです。
①できていることに注目する
不安の強い子どもが新しい環境にチャレンジできるようになるためには、「不安でも自分ならきっとできるだろう」と思える自信をつけることが必要です。
そのためには、大人が子どものできているところに注目し、声かけをして成功体験を積み重ねていきます。
「朝ひとりで起きてきたね!」
「漢字の宿題を自分からやり始めたんだね」
「歯磨きやろうとしているんだね」
大人にとっては当たり前にやってほしいこともひとつひとつ丁寧に見つけ、声をかけていきます。
そうすることで、自分はこんなにできていることがたくさんあるんだ!という自信がつき、行動力へと繋がっていきます。
②見通しを立てる
新しい環境が具体的にイメージできることも不安が強い子にとってはとても大切です。
私の娘は進級の際に次の学年の教室を見学し、勉強の内容や、行われるイベントについて先生からお話していただきました。
そうすることで、自分が次の学年でどんな姿になれるのかがイメージできたようでした。
また、同時に変わらないことについてもお話していただきました。
1日の過ごし方や年間の行事のスケジュールは変わらないという、基本的なことも改めて言葉で説明してもらうことで不安が強い子にとっては安心に繋がります。
「今のクラスから何人くらいは同じクラスになるから知っている子もたくさんいるよ」
「先生は来年は同じクラスにはなれないけど、学校にはいるからいつでも会いに来てね」
という先生の言葉にホッとした表情をしていたことが印象的でした。
不安があっても行動できる力をつけて進級進学を迎えましょう
このような対応をしたことで、今まで進級の前後は数ヶ月に渡り不安定でママべったりだった娘が自分から様々なことにチャレンジをするようになりました。
さらに、驚くことに「クラス替えはドキドキするけどちょっと楽しみ」と言い始めたのです。
今までになかった娘の気持ちの変化が私も嬉しく、春が来るのを楽しみに過ごすことができました。
そして、4月の進級式の日に「新しいクラスのお友達と早く仲良くなりたい」とポジティブな気持ちで学校から帰ってくることができました。
新しい環境になれるまでに時間がかかる・・・
進級を意識するとできないことが増えてしまう・・・
お子さんにこのような姿が見られたら、ぜひ今日からできていることに注目してくださいね!
進級不安を軽減して、楽しく新学期を迎えましょう。
発達科学コミュニケーションリサーチャー
さいとうほのか