子どもが外出で「すぐ帰りたい」と言うのはなぜ?
「どこか行きたい!」と言っていたのに、出発してすぐに「帰りたい」。
目的地に着いた途端に不機嫌になったり、「もう疲れた」「つまらない」と怒り出したり、「いつ帰るの?」と聞いてくる。
そんな姿を見ると、
「せっかく連れてきたのに」
「もう少し頑張れないの?」
「また振り回されるの?」
と、ママも悲しくなったりイライラしたりして楽しめないですよね。
けれど、子どもが外出ですぐ「帰りたい」と言うのは、子どものわがままでも甘えでもありません。子どもなりの理由があって、「もう無理」という不安のサインを出していることがあるのです。
だからこそ大切なのは、「せっかく来たんだから楽しみなさい」と気持ちを押し込めることではなく、子どもが安心して過ごせるように子どもの不安を理解して関わり方を変えることです。
少し工夫するだけで、親子のお出かけは「疲れる時間」から「楽しい思い出」へ変わっていきます。
我が家の娘も、小学校低学年の頃からお出かけが苦手でした。「喜んでくれるかな?」と思って計画しても、
「まだ着かないの?」
「こんなに遠いなら帰りたい」
「ここ、楽しくなさそう」
「並びたくない」
「いつ帰るの?」
と、外出ですぐ帰りたいと言うことが何度もありました。車で出発したのに引き返したこともあります。目的地に着いても、ほとんど遊ばず帰宅したこともありました。

私は「楽しいよ、大丈夫!」と必死に励ましながら機嫌を取っていました。けれど、嫌がる娘に振り回されるたびに
「もうお出かけなんてしたくない」そう思うほど疲れ切っていたのです。
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子どもがすぐ「帰りたい」と言う3つの理由
外出ですぐ「帰りたい」と言う子は、不安が強く安心できない状態になっていることがあります。そのため、外出そのものを楽しめなくなってしまうのです。
その不安を強める理由として、次の3つがあります。
見通しが立たない不安がある
初めての場所や知らない環境に強い不安を感じる子がいます。
「どんな場所?」
「何をするの?」
「いつ帰れるの?」
外出での先が見えない状態は、大人が思う以上に大きなストレスです。脳の中では危険を察知する扁桃体が働きやすくなり、不安を感じると「逃げたい」という反応が強くなることがあります。
その結果、「帰りたい」という言葉につながるのです
感覚過敏で疲れやすく、刺激を受けやすい
周囲の音、人混み、におい、視覚情報など、外出先にはたくさんの刺激があります。
- 大きな音が気になる
- 人の多さに圧倒される
- 周囲の様子を敏感に感じ取る
- 常に気を張ってしまう
こうした積み重ねによって、人一倍疲れやすい子もいます。
まだ何もしていないのに「疲れた」は、決して甘えや怠けなどではありません。普段とは違う外からのたくさんの刺激を受け、不安が強くなり、安心できない状態になっている場合があるのです。

待つことが負担になっている
- 車でじっと座る
- 長い列に並ぶ
- 自分の順番を待つ
これらは子どもにとって大きなエネルギーを使います。
特に楽しい見通しが持てない状態では、「あとどれくらい?」という不安も重なり、限界を迎えやすくなります。
このように不安が強い子どもは、不安が重なり安心できない状態になると「帰りたい」と外出を楽しめないことがあるのです。
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外出ですぐ帰りたいと言う子どもへの大切にしたい関わり方
外出で不安が強くなり楽しめない子どもには、子どもの不安を理解し、関わり方を変えることが大切です。
私が気をつけていた関わり方は次の3つです。
外出先はどんな場所か事前に伝える
見通しがつくことで安心に繋がります。
出発前に、
- 車に乗る時間
- 到着後の流れ
- 帰宅予定の時間
- 休憩する場所
を具体的に伝えましょう。
写真やホームページ、YouTubeなどで目的地の様子を見ておくのもおすすめです。
「こんな場所なんだね」
「ここでご飯を食べるんだね」
とイメージできるだけで、見通しのたたない不安は和らぎます。
休憩することを前提にする
疲れたら休む。それを最初から予定に入れておきます。
- ベンチの場所を確認する
- カフェや休憩スペースを探しておく
- 車で少し休む時間を作る
「帰りたい」と言われたら、
「疲れたんだね。一回休もうか」
と受け止めてみてください。
「帰りたい」の言葉はわがままではなく、今は不安が強くなっているというサインかもしれないと理解し、疲れたら休んでも大丈夫という安心を与えましょう。
無理に頑張らせ続けないことが、結果的に次のお出かけへの自信につながります。
今できていることを言葉にする
脳の司令塔である前頭前野は、安心や達成感を感じることで働きやすくなると言われています。
だからこそ、小さな「できた」に注目します。
例えば、
- 「長い時間車に乗れたね」
- 「並べたね」
- 「楽しそうに見ていたね」
- 「疲れたって教えてくれてありがとう」
と伝えてみましょう。
頑張れなかったことではなく、今できていることに目を向けることが大切です。そうする事で、次に行動できる自信に繋がっていきます。

外出前になると急に「行きたくない」なんていう子はいませんか?▼▼▼
お出かけは完璧じゃなくていい
以前の私は、「せっかく来たのだから最後まで楽しまなきゃ」と思っていました。けれど今は違います。着いてすぐに「やっぱり帰りたい」と言われても以前のようには焦りません。
よく知らない場所で不安が強くなっているサインなのかもしれないと理解して「そっかー」「何があるかわからないし、心配になっちゃったかな?」とまずは気持ちを受け止められるようになりました。
途中で休んでもいい。予定通りに回れなくてもいい。少し遊んで帰る日があってもいい。そう思えるようになってから、私自身のイライラが減りました。
そして不思議なことに、娘も以前より落ち着いてお出かけを楽しめるようになり、着いてすぐに「帰りたい!」と言うことはほとんどなくなりました。
外出ですぐ帰りたいと楽しめない子どもには、気合いや根性ではなく安心できる準備が必要です。
ママが子どもの不安を理解して関わり方を変えることで、子供も安心して外出を楽しめるようになり、結果としてママもお出かけを楽しめるようになります。

FAQ外出してもすぐ「帰りたい」と楽しめない子どもによくある質問
いいえ、甘えとは限りません。見通しが立たない不安や刺激による疲れ、待つことへの負担などが背景にある場合があります。
すぐに帰宅する前に、まずは休憩を挟んでみましょう。疲れなのか、不安なのかを見極めながら対応することが大切です。
一番大切なのは見通しを持たせることです。どこへ行き、何をして、いつ帰るのかを事前に共有することで、安心して行動しやすくなります。
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<執筆者>
発達科学コミュニケーションアンバサダー
澤村祐依




