「うちの子ども、育てにくいかも」と感じたら、お子さんは発達障害グレーゾーンかもしれません。グレーゾーンは行政の支援が受けにくく、対応が遅れることも。今日から誰にでも実践できる、グレーゾーンのお子さんを家庭で支援する方法をご紹介します。
1.見過ごさないで!ママが感じる「ちょっとした違和感」
子育て中に「うちの子、ちょっと他の子と違うかも」と感じたことはありませんか?
例えば、
・特定の物や習慣に強いこだわりがある
・目を合わせて話をすることが苦手
・じっとしていられず、常に動き回っている
日常生活は送れているけれど、「少し育てにくい」「関わり方が難しい」と感じることがあるなら、「発達障害グレーゾーン」のサインかもしれません。

「グレーゾーン」という言葉を初めて聞く方もいらっしゃるかもしれません。
「グレーゾーン」は、注意欠陥多動性障害(ADHD)や自閉症スペクトラム障害(ASD)などの特徴が一部見られるものの、診断基準に当てはまらない状態のことです。
診断がつかないからといって困りごとが軽いわけではなく、生活する上で様々な困りごとを感じている子も多くいます。
ADHDとASDには次のような困りごとがあります。
ADHD
・常に何かを触っていたり、物を噛んでいたりする
・ぼーっとしてしまったり、逆に集中しすぎてしまったりする
・感情や行動をコントロールすることが苦手
など
ASD
・相手の気持ちや意図をくみ取ることが苦手
・人との関わりやコミュニケーションが苦手
・一部の感覚に過敏さや鈍感さがある
など
では、どうしてこのような困りごとが出てくるのでしょうか?
2.個性?性格?発達障害の困りごとの原因
発達凸凹の子どもの困りごとが起こる背景には、脳の発達からくる特性が関係していると言われています。
例えば、ADHDの子どもは脳の「前頭葉」という部分の発達がゆっくり進む傾向があります。
前頭葉は「感情と行動のブレーキ役」を担当する場所なので、ここが未成熟だとこれらをコントロールすることが難しく、すぐに怒ったり泣いたりという特徴が出やすくなります。
また、ASDの子どもは「扁桃体」という部分の働きに特徴が見られることがあります。
扁桃体は、喜びや楽しさ、悲しみや怒りなどの強い感情が生まれるときに働く場所です。
この扁桃体の反応が強く出やすいと言われていて、自分の感情が表に出過ぎてしまったり、相手の気持ちや意図をくみ取ることが難しくなることがあります。
その結果、周囲から自己中心的に見えてしまう行動につながることも。

グレーゾーンの子どもは、発達障害の全ての特徴が当てはまるわけではないので、困りごとがあったとしても個性や性格の問題と認識されてしまいがちですが、実は脳の発達の問題ということもあるのです。
一部の特性が強く出ることで、家庭や集団生活の中で上手く過ごせず支援が必要な場面も多くありますが、発達障害の診断がないという理由で、福祉サービスや療育などの支援を受けにくいことがあります。
そのため、適切な支援を受けられないまま、ADHDの特性が原因で様々なトラブルや困りごとを抱え続け、「自分はダメなんだ」と自己肯定感が下がったり、癇癪やうつ症状などの問題(二次障害)に繋がることも…。
だからこそ、ちょっとした違和感も見過ごさずに、早めに対応してあげることがとても大切です。
3.子どもが発達障害グレーゾーン…家庭での支援方法分からず悩んだ日々
私が「グレーゾーン」という言葉を知ったのは、息子が5歳になったばかりの時にかかりつけの小児科で「ADHDとASDの傾向がある」と言われたことがきっかけでした。
息子は2歳までは手がかからず、育児の悩みもほとんどありませんでした。
しかし、3歳を過ぎた頃から育てにくさを感じるようになり、
・何度呼びかけても返事をしない
・注意してもすぐに同じ行動を繰り返す
・些細なことで激しく癇癪を起こす
など、気になる行動が増えていきました。
保育園や定期健診で相談をしても「まだ小さいから様子を見ましょう」と言われていたので、「そのうち落ち着くかな」と対応を見送る選択をしてしまいました。
ところが、年少・年中になっても状況は改善せず、癇癪は酷くなり、保育園の集団行動でもトラブルが続くように…。
私は「なんとかしなきゃ」と思い、厳しくしつけるようになりましたが、息子の行動は変わりませんでした。
ついには、様子を見ましょうと言っていた保育園から発達相談を勧められてしまったのです。
病院で発達相談を受けても、「ADHDとASDの傾向があるけれど、療育に通うレベルではない。保育園と家庭で適切な支援をしてあげてください」と言われ、私は途方にくれました。
「家庭で支援って、具体的に何をすればいいの?」
具体的な答えが見つからず、不安と孤独でいっぱいでした。
この日から毎日、本やインターネットで支援方法を調べるようになっていきました。

けれども、本などに書かれている対応方法を色々試してみても、息子の困りごとが改善する気配は全くありません。
「このままでは、来年小学生になるのに集団行動を送ることは絶対にできない」と焦り、将来への不安で気持ちが落ち込んでいました。
そんな時に出会ったのが、「家庭でグレーゾーンの子どもを支援する方法」が紹介されている発達科学コミュニケーション(発コミュ)のホームページでした。
そこで初めて「子どもの困りごとには脳の発達が関係している」と知り、私の関わり方を変えたことで、息子の行動が少しずつ落ち着いていったのです。
4.誰でも今日から始められる、グレーゾーンの子どもへのお家発達支援
グレーゾーンの子どもの困りごとは、脳の発達からくる特性が関係していることがあります。
だからこそ、家庭で子どもの脳の成長をサポートしてあげることが大切です。
そのために一番効果的なのは、「ママとのポジティブな会話」です。
家庭でママとポジティブな会話をすることで脳は活性化されて、発達を後押ししてくれます。
まずママに意識してほしいことは、楽しく会話をスタートすること。
例えば、我が家ではこんな声掛けから始めています。
「元気におはようって言ってくれて、嬉しいな」(喜ぶ)
「何の動画見てるの?」(興味を示す)
「もう着替え持ってきたんだね!」(実況中継)
肯定的な言葉から会話をスタートさせると、子どもが「ママが自分のことを認めてくれている」と安心でき、素直に話を聞いてくれるようになります。
その結果、自己肯定感が育ち、少しずつ問題行動が落ち着いてくるのです。

実際に私の息子は、肯定的な言葉で会話を始めるようにしてから、わずか1か月ほどで変化がありました。
私からの呼びかけにすぐ返事をすることができるようになり、毎日のように続いていた激しい癇癪も少しずつ減っていったのです。
コミュニケーションは、家庭で誰にでもすぐに始められる発達支援です。
「うちの子、関わり方が難しいかも」と思ったら、今日から肯定的な言葉で会話をスタートしてみてくださいね!
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執筆者:みやもとひろこ
(発達科学コミュニケーション STELLA*Schoolアンバサダー)
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