うちの子、学校で問題児で…とお悩みのお母さん。そのお気持ちよくわかります。発達障害・ADHD系男子は毎日いろいろとやらかしますが、その問題行動の裏には大きな才能が眠っているかもしれません。第2のスティーブ・ジョブズの育て方とは?
1.コンセントにヘアピン!?授業中に花火!?こんな少年時代を送ったのは誰かご存じですか?
皆さんはスティーブ・ジョブズをご存知でしょうか? iPhoneや iPadなどを世に送り出しているApple社の創業者の1人として有名ですよね。
ジョブズは幼い頃からとても好奇心旺盛だったそう。
ヘアピンが電気を通すのを確かめるために、ヘアピンをコンセントに差し込んで感電したり、小学校では授業中に花火をしたりするなど、かなりの問題児だったようです。
集中力のなさから成績も良くありませんでしたが、ある先生との出会いで勉強が好きになり、中学には飛び級で入学。
中学生になると憧れのコンピューター関連の会社に直接電話をし、それがきっかけでその会社でアルバイトなどを経験します。
高校生の時にはスティーブ・ウォズニアックと一緒に、無料で長距離電話をかけられるブルーボックスを作りました。
その後は大学に入学するも授業に興味が持てず中退。
そしてApple社を立ち上げるのですが…彼の自由奔放な態度やキレやすい特性、協調性のなさから1度はApple社を追い出されてしまいます。
しかし後に会社の経営難を機にCEOに就任します。
このエピソード、どう思いますか?
特に少年時代!!発達凸凹のお子さんを育てられている方は共感どころが満載…。
うちの子の方がまだマシという方がほとんどではないでしょうか(笑)
特に行動力と言う名の衝動性!!そういうあたりも発達の匂いがプンプンしますよね!!
実はシリコンバレーの天才達やIT企業に勤めるエンジニアには、発達障害・グレーゾーン傾向の人が多いと言われています。
彼らの普通ではないクリエイティビティがIT業界を支えているのです。
2.お子さんの問題行動も、見方を変えれば大きな才能です!!
そうは言っても、うちの子にそんな才能ないし、褒められるところなんてない!!とお思いの方も多いと思います。
でも発達凸凹の特性を味方につけた結果、ジョブズのように自分が好きな分野を徹底的に極めることによって成功するかもしれません。
そしてそれは、普通の子たちには真似できないことが多いんですよ!!
例えば、お子さんの短所の部分を、ちょっと見方を変えてみるとどうでしょうか?
〇落ち着きがないのは、積極的で、人とどんどん交わることができる行動力
〇こだわりが強いのは、地味でもたんたんと「継続は力なり」をキープできる実践力
〇空気が読めないのは、物事の本質を見抜いておかしいことはおかしいと言える解決力
ここに挙げたのはほんの一例ですが、こんな風に考るとワクワクしてきませんか?
発達障害・グレーゾーンの子ども達は脳の発達のアンバランスさゆえに、いわゆる「みんなと同じ行動」が苦手です。
ですから、現代の学校教育の場面では彼らの行動が問題行動として認識され、本人も家族も悩まされる原因になっています。
だから、みんな凸凹をなるべく平らにしようとします。
数年前の私も、息子を普通にしようと必死でした。
でも今は、みんなと同じようにできないから劣っているのではなく、この子の才能をどう伸ばしていけばいいか?と思えるようになりました。
それは他でもない、発達科学コミュニケーションとの出会いです。
3.私が発達科学コミュニケーショントレーナーになった理由
私は、小学校4年生と年長さん、2人の男の子のママです。
出産する前は外科病棟で看護師をしていました。
現在は発達科学コミュニケーショントレーナーとして働いています。
このお仕事を始めたきっかけはADHD(注意欠陥多動性障害)のグレーゾーンの長男にあります。
長男は小さいころから好奇心旺盛、悪く言えば落ち着きがない、よく言えば元気なタイプの男の子。
昆虫が大好きで、その熱中ぶりは博士か!?と思うくらいです。そしてモノの見方や感じ方が独特で、発想力も豊かです。
そして時々、大人がドキリとさせられるような発言をして周囲をあっと言わせたりします。
しかし彼の長所は、時として集団行動の場面では短所として現れることも…
私は心配していましたが、年齢的にやる気にムラがあるだけかと思い、様子をみていました。
幼稚園のときは、その個性を先生方が長所として理解し、伸ばしてくださいました。
しかし小学校2年生のときの転校をきっかけに、一気に不安定になってしまいました。
転校のストレスや、彼のもともとの発達特性、私の間違った対応、学校環境、いろんなものが複雑に絡み合っていたのだと思います。
毎日のように学校でトラブルを起こし、電話がかかってくる日々。
先生にひたすら謝り、家ではガミガミ叱っていました。
そのうち息子は常にイライラするようになり、ますます問題行動は悪化。
彼の行動が周囲から誤解されお友達ともうまくいかず、どんどん攻撃的になっていったのです。
発達障害なのかもと思い、専門機関を受診しましたが、結果として診断名はつきませんでした。
わかったのは多動の傾向があるということだけ。
そして彼の反抗的な態度や暴言がなくなったわけでも、具体的な解決方法を教えてもらったわけでもありませんでした。
誰かに助けてもらいたい!!でもそれが誰なのかもわからない。
そんな中、学校や自宅で落ち着きを取り戻してくれたら…という一心で始めた発達科学コミュニケーション。
実践して数ヶ月たったところで、あんなにひどかった彼の反抗的な態度や暴言がいっさいなくなりました。
今は本当に穏やかで、学校からの電話は1回もありません。
去年は学校で、お友達とトラブルの話を聞くたびに辛い気持ちでしたが、今は毎日キラキラした顔で登校しています。
4.発達障害・ADHD系男子を第2のスティーブ・ジョブズにする育て方とは?
人って今の抱えている問題がクリアすると、次のステップに進みます。まさに今の私の状態です。
息子との良い関係性が築けた今、次に気になってきたのが学習面の問題や、彼の長所を大切にし、才能をいかに伸ばせるか?ということです。
これからは「あたりまえのことが変わる」そんな時代です。
息子は読み書きが苦手です。そうすると、どうしてもテストの点数は悪くなってしまい、勉強ができるできないの評価は低くなってしまいます。
でも今後は「頭の良さ」という定義も変わってきます!!
計算が早い、暗記が得意、学校のお勉強ができる、というところから、個人の強みを伸ばす時代に変わります。
スティーブ・ジョブズがそうであったように、何かに没頭する力、やりきる力、こだわりぬく力が求められます。
そのために子どもへ親ができる最高のプレゼントは、「そのままの自分がいちばんすばらしい」という「自信」です。
想像してみてください。
将来お子さんが、
良い仲間と出会い、
良い関係性の中で、
自分の得意なことを活かし、
いきいきと働いている…
親としてこんなに嬉しいことはないですよね?
仲間といい関係性を作るには、良いコミュニケーションが欠かせません。
「お前って、ちょっと変わってるけど〇〇はスゲー得意だな!!」
「もっと教えて!!」
と仲間から良いフィードバックが得られ、「自信」が育まれていきます。
では、その前の段階、もっと小さい頃はというと…
そう、他でもない、ママ・パパからのコミュニケーションが大切なんです。
発達科学コミュニケーションでは、まずママ・パパが子どもへの声かけや接し方を変えることからスタートします。
考えてみてください。
あなたの声かけひとつで目の前のお子さんの言動が変わるとしたら?
自信がついて、何事にも意欲的に取り組むようになったら?
その小さな積み重ねでお子さんの未来が変わるとしたら?
それはとても素晴らしいことだと思いませんか?
私も自分のコミュニケーションを見直すことで、長くて暗いトンネルの中から光を見つけることができました。
一緒に、笑顔の子育てを手に入れましょう。
執筆者:水本しおり
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)