少し前までは張り切っていたのに、スイッチが切れたように動かなくなってしまうADHDグレーキッズの対応に困っていませんか?やりたくないことでもサクッと動けるようになるおすすめの対応方法をご紹介します!
1.突然スイッチが切れる息子にイライラしていた過去の私
何かのきっかけで突然スイッチが切れたように動かなくなる注意欠陥多動性障害(ADHD)グレーゾーンのお子さんに、イライラしてしまうことがありませんか?
我が家のADHDグレーゾーンタイプの息子がまだ小学生の頃にもこんなことがありました。
いつも登校時に一緒に家を出るパパが出張でいない日の朝、「一人で行く!」と張り切って支度をしていた息子が、急に私に送って欲しいと言ってきました。
そのときは私もすぐ出られる状況ではなかったので、一人で行くように伝えた瞬間にまるでスイッチが切れたかのように全く動かなくなってしまったのです。
他の場面でも、それまで順調にやっていたのにやりたくないと感じた瞬間から動かなくなるということが度々起こっていました。
この頃まだ対応の仕方がわからなかった私は、イライラしながら「早くしなさい!」と言って、息子を動かそうとしていました。
何度も早くするように声かけしているうちに、段々と息子が怒りだしてバトルになり、結局タイムオーバーになってしまうことも頻繁にありました。
遅れないように声をかけているのに、結局は遅れてしまう結果になることにガッカリ…送り出した後はどっと疲れてしまっていました。
学校に遅刻してしまいそうとか、予約時刻に間に合わないかもと焦れば焦るほど、この頃の私のように「早くしなさい!」と言ってしまうママは多いのではないでしょうか。
なぜADHDタイプの子はスイッチが切れた様に動かなくなり、やるべきことにすぐに取りかかれないのでしょうか?
2.すぐに取りかかれないADHDグレーキッズの脳の中で起きていること
やるべきことにすぐに取りかかれないのは、脳の働きの苦手が関係しています。
やりたくないけどやらなくちゃ!という感情と、やりたくないからやらない!という感情のコントロールが上手くできていないことが原因の一つにあります。
感情のコントロールは、脳の前頭葉というところが関係しているのですが、ADHDタイプの子には、この前頭葉に苦手がある子が多いです。
やりたくないことにすぐに取りかかれない様子を見ていると、気合が足りないとか、怠けている様に感じてしまいがちですが、実は脳の特性によるものです。
そのため、ADHDタイプの子がやりたくないことに取りかかる時には、人一倍頑張らないといけないのです。
理由がわかると、イライラして「早くしなさい!」と怒鳴ってしまうことも減り、朝からバトルになることも避けられそうですよね。
では、実際にはどんな対応をしたら良いのかをお話ししていきます。
3.やりたくないことでもサクッと動けるようになる褒めのサンドイッチ作戦
スイッチが切れてしまって全く動かないお子さんには、「早くしなさい!」ではなく、褒めと褒めのサンドイッチ作戦を試してみて下さい。
◆褒める
できていることを見つけて、まず褒めます。
「今日起きるの早かったね!」
とか
「ご飯食べられたね」
など
当たり前にできていることを言葉に出して伝えてあげるだけでOKです。
◆指示を出して待つ
なるべく具体的で短い指示を出します。
例えば、
「◯分までに、ご飯を終わらせようねー!」
とか
「CMになったら着替えようねー!」
などです。
そして、動き出すまで待ちます。
◆褒める
動き出すか出さないかくらいですぐに褒めます。最初にまず褒めることが大切なポイントです!
そうすることによって、良い雰囲気で会話を始めることができ、お子さんの脳はママの指示を聞きやすくなります。
そして最後に褒めることで良い記憶として残るので、また同じ様な場面になった時にスイッチが入りやすくなっていくのです。
褒めて始まり褒めて終わるサンドイッチ作戦‼︎
これで少しずつ、やりたくないことでも取りかかれるようになることが増えていきますよ。
執筆者:水本しおり
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
紹介した方法は指示の出し方の一例です。お子さんによって合う指示の出し方は違いますので、定期的に配信しているメルマガの情報も参考にしてみてくださいね!