何度言っても動かない子どもをさっと動いてくれる子にするママの声かけ術!発達障害・ADHD男子と楽しく過ごす4つのポイントとは

子どもに何度も言っているのになかなか動いてくれないとき、イライラしてしまうこともありますよね。発達障害の子どもは、指示を聞き行動を切り替えすることが苦手な子もいます。イライラせず子どもが素直に指示を聞き行動に移せるように工夫してみませんか。
 
 

1.発達障害の子どもは、素直に指示に従うことが苦手なことがあります

 
 
日常生活で子どもに何か指示をだすことはよくあるかと思います。お子さんはその指示を素直に聞き、すぐに行動に移してくれますか?
 
 
毎回1度言ってすぐに行動に移してくれればいいのですが、何度言ってもなかなか聞いてくれず行動が切り替わらないこともあるかと思います。
 
 
実際、以前の私は何度言っても子どもが聞いてくれないとき、ついイライラして最後には怒っていました。発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプの息子もムキになってしまい、結果親子喧嘩になるということもよくありました。
 
 
できるだけ怒ったり親子バトルは減らしたいですよね。
 
 
 
 
特に、発達障害の子どもは、脳の特性により指示を1回で聞き、素直に指示に従って行動を切り替えることが苦手なことがあります。
 
 
そんなときは、子どもが素直に切り替えできる上手な指示だしの方法やコツをぜひ試してください。
 
 

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2.子どもが大人の指示に素直に動けるようにするためには、怒ることはNG!

 
 
発達障害の子どもは、普通に指示をだすだけでは、素直に従い行動に移しにくいときがあります。お母さんの言葉に素直に従えないのは、本人が悪いのではなく脳の特性が関係しているからです。
 
 
脳の問題なのであれば、脳にアプローチするしかありません。
 
 
まず、怒られるということは誰でも不快なので、脳の発達は見込めないのです。それどころか脳が委縮してしまうという研究データもあります。
 
 
なので、まずイライラしたり怒ったりすることはやめましょう。親が怒って子どもが行動に移せたとしても、ただ恐怖を感じて行動しただけです。
 
 
子どもの心に残るのは恐怖心だけで、脳や心に届いていません。学びにはつながっていないのです。
 
 
しかし、発達障害の子どもに限らず自分や他人を傷つけること、大けがになりそうなことはしっかり叱らないといけません。それ以外のことは、叱らずに笑顔で優しく教えてあげましょう。
 
 
 
 
脳は、お母さんが笑顔で優しく教えてくれたことはインプットされやすいです。叱って教えることよりずっとずっと学習効果が高いことが脳科学でも証明されています。
 
 

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3.発達障害の子どもがさっと動いてくれる、上手な指示をだす方法

 
 
普段、お子さんに何かやらせたいと指示をだすとき、みなさんはどのように指示を出していますか。何かと忙しいので、ストレートにその指示だけぽーんと言ってしまうことが多いのではないのでしょうか。
 
 
指示を素直に聞けないお子さんや発達障害の子どもには、大人がじっくりと作戦を立てて、素直に行動できるようにしていきましょう。
 
 
発達障害の子どもの困りごとに解決する方法は色々ありますが、全体的なことを良い方向に導く手段があります。
 
 
それは、4つのポイントを軸にした一連のコミュニケーション法です。ぜひ試してみてください。
 
 

◆①まず、楽しそうに優しそうに声をかえる

 
 
会話の始まりは優しく笑顔で、肯定します。肯定というのは、今できていることをほめたり、実況中継のように子どもが今している行動を言ったりするだけで大丈夫です。
 
 
(例)
暑い中、学校に行ってきて偉いね!
 
重いランドセル持って帰ってきたね!
 
手を洗ったのね!
 
 
始まりが良さそうだと、脳も心地よく、なになに?と耳を傾けやすくなります。
 
 
この時、子どもとの距離が離れていると自然に大声になってしまい怒鳴り声に似てしまうので、近くにいき優しい声でゆっくりと話すことがポイントです!
 
 
また、急いでいるときや忙しいときはどうしても声が大きくなってしまいがちなので注意しましょう。
 
 

◆②具体的な指示を出す

 
 
「片づけして」と一言で済ませていませんか?「片付けて」と言っても、子どもは何から手を付けたらいいのか分からないこともあります。
 
 
子どもが「何からしたらいいんだっけ…?」とストップしないようにしましょう。子どもが考えなくても分かるぐらい具体的な指示を心がけてみてください!
 
 
(例)
洗濯物を洗濯カゴに入れてきてくれる?
 
連絡帳をみせてくれる?
 
使ったハサミを元の場所に戻してくれる?
 
 

◆③子どもを見守る

 
 
ここまで指示したらすぐにやらなくても怒らず、少し間をとり、待ってみます。30秒でも1分でも2分でもいいのでご自身で時間を決め、何も言わずに見守ります。
 
 
それでもやらなければ、イライラせず同じトーンで同じ言い方でもう一度言います。
 
 
つまり、①→②→③→②→③→②→③…
これを伝わるまで続けます。
 
 
指示をだすタイミングにも工夫が必要です。
 
 
子どもがテレビを見ていたら、CMのときに声をかけます。本を読んでいるときやゲームをしているときは、区切りのよさそうなときに声をかけましょう。子どもの視覚に入ってアプローチするのも良いと思います。
 
 
この見守ることが、私はとても難しかったです。何度か言っているうちに、どうしてもイライラしてきてしまいます。早くやれー!となってしまうのですが、そこはぐっと我慢です。
 
 

◆④子どもが行動し始めたらすぐにほめる

 
 
脳は行動を切り替えるときに最もエネルギーを使います。エアコンや車のエンジンと同じなんです!
 
 
行動の最初をいかにスムーズにするかがポイントです。
 
 
子どもの行動をスムーズにするもの、それはお母さんがほめてあげることです。
 
 
お母さんがほめてあげることで、子どもは気持ちよく行動を始めることができます!
 
 
(例)
洗濯物、ちゃんと出せたねー!
 
連絡帳見せてくれてありがとう!
 
ハサミ、ちゃんと元の場所に戻せたね!偉いね!
 
 
と思いっきり褒めてあげてください。行動したらすぐにほめることが、最も大切なポイントです!
 
 
時間がかかりすぎ!何度言わせるの!と思っていても、その気持ちはぐっとこらえてください。
 
そして、これでもかというぐらいにほめてあげてくださいね。
 
 
ほめられた経験により、その行動の成功体験が残り、脳が気持ち良さを感じます。またその行動をしようと思うのです。
 
 
この一連のコミュニケーションをとり続けることで、小さな成功体験が積み重なり良い行動が定着していきます。そして、徐々にお母さんの指示に素直に聞いてくれるようになります。
 
 
また、このコミュニケーションにより育まれた自信は、新しいことや困難と感じていたことに自らチャレンジしてみようと思う自信にもつながっていくのです。
 
 
 
今まで、怒っても効果のなかった方はぜひ試してみてほしいと思います。これは、発達障害の子どもに成功体験を作りだし、悪循環にならない方法です。
 
 
もしかしたら、指示をだす→見守る…を何度か繰り返しても行動してくれないこともあるかもしれません。5回、6回などご自身で「○回目の指示で終わりにする」といったデッドラインを事前に決めておきましょう。
 
 
ある程度やっても行動に移さないときは、普段のコミュニケーションを今一度見直すことも必要です。
 
 
いかがでしたか?子どもが行動を起こせるようになると、お母さんもイライラが減り肯定の声かけ量が増えます。お子さんの自己肯定感もUPしていきます。
 
 
ちょっとしたコツを取り入れながらコミュニケーションの好循環を生んでいきましょう!
 
 

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執筆者:水本しおり
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
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