やるべきことを後回しにしてしまう子どもの行動にイライラしてしまうことがありませんか?そんな後回しADHDグレーキッズにやってほしいのは「できてないじゃない!」と責めることではありません。
1.「これあとでやるから」と自分から言ったのにやらない息子にイライラしていた日々
我が家の注意欠陥多動性障害(ADHD)グレーの息子はとにかくやることが私のタイミングと合いません。
私はやるべきことは先に終わらせてしまいたいタイプなので、明日の用意、宿題、片付けなどが終わったら遊んでいいという決まりにしていました。
夕方は食事の支度があったりしてバタバタするので、その方が都合が良かったという大人側の理由もあります。
ところが息子は先にやりたいことをやるので、小学校の低学年のころは時間配分ができないのに先に遊んでしまって、寝る時間が迫っても結局やるべきことが終わっていないということもありました。
自分で「これ、あとで必ずやるから!」と言っても、ゲームを始めた瞬間にすっかり忘れてしまいます。
そしてあとから慌ててやることになって、自分で言ったことなのに怒りだしたりすることにウンザリしていました。
そうならないために先にやりなさいと声をかけてもなかなか動かないので、こちらもイライラしてしまい「後でやれないんだから今やって!」と怒ってやらせたこともありました。
2.なんでも後回しにしてしまう行動はADHDタイプの特徴の一つ
物事に取り組もうとするときは大人でも「さて、やるかー」と気合を入れたりしますよね。
これは、脳が働き始めるときにはたくさんのパワーを使うので、知らず知らずに「よし、パワーを使うぞ」と体が準備しているからなのです。
この働き始めのパワーのほかに、息子がやらなければいけないことを後回しにするのはADHDの特徴からくる苦手が関係していました。
それは、やらなければいけないことをやろう!という気持ちを起こすための気持ちのコントロールです。
脳の発達の未熟さから気持ちのコントロールの働きが弱いために「さぁ、やるぞ」という気持ちを起こしにくいということがあります。
つまり、ADHDグレーキッズはもともと動き始めのパワーが必要なところに、さらに苦手な気持ちのコントロールも人より頑張らないと取り組み始めることができないということです。
だから息子は、楽しいことを先にやってやりたくないことを後回しにしがちだったのです。
とはいえ、後回しにしてしまうことで結局取り組めなくなってしまうと、きちんとやらせないといけないのではと焦ってしまいますよね。
それに、自分で言ったことを守ってくれないとついイライラしてしまうこともあると思います。
そんなときにやってほしい方法をご紹介します。
3.約束したのに守れなくても責めない!見守ることで行動力アップ
なんでも後回しにしてしまう息子になにかして欲しいことがあるとき、私がまずしたことは息子に「これをやらなければいけないと思うけどどうする?」と相談することでした。
話してみると、実は毎回息子の中で「これをここまでやってからやろう」と決めていたようなのです。
それを私が待ちきれず声を掛けてしまうので、結局やろうと思ってたのに…という不満から余計に動かなくなってしまっていたこともあったようです。
だからといって息子に任せていると、やるから!と言ってもやれないことも…。
そこで次にしたのは、約束したのに守れなかったとしても「やるって言ったじゃない!」と責めないようにすることです。
せっかく自分で考えて動いているので、責めるような言い方をして失敗体験にしてしまうのは勿体ないことなんです。
なぜなら、失敗体験のネガティブな感情は記憶に残りやすく、発達を遅らせてしまうからです。
だからこそ、成功体験にするためにもし守れなかったとしてもなにも言わずに見守ります。
息子は見守ったことで、自分で段取りを立てて動くようになっていきました。
もちろんやれないこともあります。
それでもやれないことに目を向けるのではなく、やれたときに「ちゃんとやれてるね!」と認めることで本人のやる気を持続させる方が効果があると感じています。
もし、お子さんがなんでも後回しにしてしまうことにイライラしてしまう!というママは見守ることを意識してみてくださいね。
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「なかなか動けない発達障害・グレーゾーンの子どもたちのやる気スイッチの作り方」
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執筆者:しまざきあいか
(発達科学コミュニケーション STELLA*School アンバサダー)
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